各州の6つの基準汚染物質に対する措置などの情報を公表
2022年12月05日、米国環境保護庁(EPA)は各州で連邦政府が実施する州実施計画(SIPs)の要件を取りまとめ、連邦官報で通知することを発表しました。EPAは各州で実施可能な6つの基準汚染物質に対するSIPsを3年ごとに連邦官報で通知することになっています。
今回の通知は、SIPsを公開することを要求した同意判決に、EPAが答えた内容も含まれています。ここでは、「大気浄化法、米国環境大気質基準、州実施計画(SIPs)の関係」「今回のSIPsとは」「10の地域の区分け」「米国連邦政府とEPAの権限と通知義務とは」「Our Children’s Earth Foundationとの裁判の内容」「今回のEPAの発表内容」が記事になっています。
大気浄化法、米国環境大気質基準、州実施計画(SIPs)の関係:
米国環境保護庁(EPA)は、1990年に改正された大気浄化法(Clean Air Act 、CAA)に基づき、人間の健康や環境に有害であることが知られている一般な汚染物質である6つの基準汚染物質について、環境大気質基準(National Ambient Air Quality Standards、NAAQS)を定めています。
6つとは、一酸化炭素、鉛、二酸化窒素、オゾン、粒子状物質(Particulate matter, PM)、および二酸化硫黄です。
大気浄化法(Clean Air Act、CAA)ではさらに、汚染が発生した州や特別地域だけでなくその近隣の州や特別地域までもが大気質の全米基準である米国環境大気質基準の未達成や順守不可能となる事態を防ぐため、また米国内の6つの基準汚染物質の量をNAAQS内に収めるため、州実施計画(State Implementation Plans、SIP)の提出と取りまとめ・承認を地域管理事務所とEPSに義務付けています。
今回のSIPsとは:
2022年8月31日の時点でEPAによって承認されたSIPsでは、各州や地域が10の地域で区分けされてまとめられています。典型的なSIPsの内容は以下の3つが含まれます。
(1) 6つの基準汚染物質に対する規則、命令などで構成される州が採用した管理措置。
(2) 6つの基準汚染物質に対する国が各州に提示した規制ではないもの(例えば、達成計画、進捗率計画、排出の目録、輸送管理措置、法的権限を示す法令、監視ネットワーク、大気分析方法、達成デモンストレーション、大気状態のモデリング、NAAQSのために提供するインフラストラクチャー、緊急時対応策など)。
(3)CAAを守るためにEPAによって公布された6つの基準汚染物質に関する追加の要件。
(1)~(3)の詳しい内容は、参考の「SIPの基本情報」に記載があります。
10の地域の区分け:
■ リージョン 1:コネチカット州、メイン州、マサチューセッツ州、ニューハンプシャー州、ロードアイランド州、バーモント州。
■ リージョン 2:ニュージャージー州、ニューヨーク州、プエルトリコ、バージン諸島。
■ リージョン 3:デラウェア州、コロンビア特別区、メリーランド州、ペンシルベニア州、バージニア州、ウェストバージニア州。
■ リージョン 4:アラバマ州、フロリダ州、ジョージア州、ケンタッキー州、ミシシッピ州、ノースカロライナ州、サウスカロライナ州、テネシー州。
■ リージョン 5:イリノイ州、インディアナ州、ミシガン州、ミネソタ州、オハイオ州、ウィスコンシン州。
■ リージョン 6:アーカンソー州、ルイジアナ州、ニューメキシコ州、オクラホマ州、テキサス州。
■ リージョン 7:アイオワ州、カンザス州、ミズーリ州、ネブラス州カ。
■ リージョン 8:コロラド州、モンタナ州、ノースダコタ州、サウスダコタ州、ユタ州、ワイオミング州。
■ リージョン 9:アリゾナ州、カリフォルニア州、ハワイ州、ネバダ州、アメリカ領サモア、グアム、北マリアナ諸島連邦。
■ リージョン 10:アラスカ州、アイダホ州、オレゴン州、ワシントン州。
米国連邦政府とEPAの権限と通知義務とは:
SIPs内で記載された州の規制の施行は州の責任で行われますが、EPAによりSIPsがまとめられ、実施可能であると承認・通知された後は、米国連邦政府つまりEPAも違反者に対して強制措置を講じる権限を持ちます。
加えてEPAはSIPsが守れていない州・地域に対して、例えば「特別な大気汚染対策の実施」といった追加の計画や措置を要求することができます。
CAAに基づきSIPsのすべての要件は3年ごとに、管理者であるEPAが区分けした10の地域について包括的な文書を作成して発行し、公表を行う義務があります。すべての内容は、10の地域事務所を介して閲覧できます。事務所の住所や連絡先、閲覧方法については参考「連邦政府が施工可能な州実施計画(SIPs)の要件を各州で取りまとめ」に記載されています。
Our Children’s Earth Foundationとの裁判の内容:
今回は、「私たちの子供の地球財団(Our Children’s Earth Foundation)」との裁判での同意判決(ND Cal December 13、2021)に基づいたEPAの義務についても取り上げています。
今後は裁判での内容を反映し、「EPAが承認し連邦規則集に組み込まれた州実施計画の特定の許可または要件は定められた期限内にオンラインで公開される」ことになりました。
今回のEPAの発表内容:
今回、EPAはSIPsの地域担当者と事務所を掲示し、SIPsがこの事務所を介して、紙媒体やWebサイト等で公開レビューとして利用できることを発表しました。このSIPsは連邦政府が施工可能な州実施計画(SIPs)の要件を各州で取りまとめ」にそれぞれのリージョンごとにアドレスが記載されています。
参考:
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