PFAS戦略ロードマップの下で2番目に行われる試験
2023年01月04日、EPAはプラスチックや化学品製造に使用されるPFASの代替品であるトリフルオロ(トリフルオロメチル)オキシラン(HFPO)に関して、有害物質管理法(TSCA)に基づいた試験命令を発行しました。このテストは、PFAS戦略ロードマップの下で2番目に行われる試験で、HFPOの合成に関わる4社がテストに加わります。
ここでは、「この試験の背景」「この試験の対象」などについて、記事になっています。
この試験の背景:
PFASペルフルオロオクタンスルホン酸(perfluorooctanesulfonic acid、PFOS)とペルフルオロオクタン酸(perfluorooctanoic acid、PFOA)の総称)の代替品として使われている物質は、毒性に関する情報が限られており、環境や人体に対して、潜在的・長期的な毒性があるのか、最終的にそれを軽減する方法があるのか等の情報が不足しています。
そのため、まずEPAは構造、物理化学的特性、および既存の毒性データの類似性に基づいて、PFASをより小さなカテゴリーに分けました。そして、環境や人体への影響の情報が不足しているカテゴリーについて、試験命令を発行しています。2022年6月には第一弾として、市販の消火フォームに使用されるPFASである2:6フルオロテロマースルホンアミドベタイン(6:2 fluorotelomer sulfonamide betaine)の試験命令を発行しました。
その結果を得た後、EPAはさらに戦略ロードマップを発展させ、カテゴリー分けを詳細にし、PFASからの曝露方法についても試験項目に加えるなどの改良を行う予定です。
今回は、第二弾として、HFPO(トリフルオロ(トリフルオロメチル)オキシラン、CASRN 428-59-1)の試験命令が発行されました。
HFPOは、有害物質管理法の化学品データ報告規則の報告によると毎年1,000,000ポンド(1ポンドは約0.454キロ)以上が製造され、プラスチックや有機化学品の製造に使用されている物質です。
EPAが既存のハザードおよび曝露データを調査した結果、HFPOは人体または環境へ悪影響をもたらす可能性があると考えられました。特に人体に対して神経毒性、生殖機能低下、癌などを誘発する可能性が考えられました。加えて、HFPOの場合、ガスとして吸入する場合の人体への影響についての情報も不足しています。
今回の試験では、これらの情報収集が行われます。
この試験の対象:
EPAは、以下の4社をこの試験の対象事業者としました。
Chemours Company FC LLC社、DuPont De Nemours Inc. 社、E. I. du Pont de Nemours and Company社、3M社
EPAは、試験命令を出す前に、すでにこの4社と物質に関する既存の情報について交換をしています。この情報交換により、特定の情報はEPAにより情報収集が不必要と判断され、試験要件から外れています。
EPAはこれらの事前提供された情報がPFASのカテゴリー分けや試験要件の決定に役立ち、また物質に関する情報公開の早期化を促すと考え、今後も協力事業者との情報交換を密にする方向です。
試験命令の対象となる事業者は、ガスとして吸入後のHFPOの物理化学的特性および人体への影響のための試験を含む命令に記載されている試験を、実施するか、それに相当する既存の情報をEPAに提供する必要があります。
EPAは、この試験命令で不必要に重複した試験や試験時間、試験動物、そしてコスト増大を避けるため、様々な条件をカバーする試験の組み合わせについても検討する予定です。
この試験の内容:
このテストは有害物質管理法が指定する、段階的な試験プロセスが採用されています。そしてその結果は415日以内に、EPAに提出する必要があります。結果次第では追加試験が決定され通知される可能性もあります。ただし、試験結果については、機密保持の考慮事項の対象となり、すべて公開されるわけではありません。
この試験命令で行われる試験要件は大変複雑で、事業者にとって大量の情報と専門家を必要とするため、経済的負担がかかります。加えて、複数の事業者が試験対象者となった場合、試験の透明性も考慮されるべきです。
よって、このような事業者への経済的負担や試験の透明性などを考慮し軽減するように開発された「セクション4テスト注文」の試験プロセスが採用されています。
参考:
EPA、プラスチックや化学品製造に使用されるPFASに関する国家試験戦略の下、試験命令を発行
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