企業秘密の窃盗に関与した特定の外国人に罰則
2023年01月05日、2022年12月20日に議会上院を通過した「2022年米国知的財産保護法(Protecting American Intellectual Property Act of 2022)」に大統領が署名しました。この法案は米国の個人または企業の機密情報の窃盗に関与した外国人もしくは団体に罰則を科す法案です。ここでは「米国知的財産法と管轄省庁」「2022年米国知的財産保護法の内容」「今後の企業への影響予想」について記事になっています。
米国知的財産法と管轄省庁:
米国は知的財産権の保護を重視している国ですが、それ一辺倒に偏っているわけではなく独占禁止法とのバランスを取るために、法律的には保護と解放が交互に取る歴史を持ちます。一般に知的財産に関する法律は連邦法が中心的で、また裁判所の判例も重要な役割を果たします。知的財産権に関する政府機関としては、商務省に属する米国特許商標庁(USPTO)が特許、商標の権利付与などを管轄しています。
2022年米国知的財産保護法の内容:
この法案は、米国の個人または団体に属する企業秘密の窃盗に関与した、特定の外国人の個人および団体に罰則を科す目的で、ヴァンホーレン上院議員(Chris Van Hollen 議員、メリーランド州選出、民主党)により提案されました。
主な内容は以下のようになっています。
- 大統領は、米国の国家安全保障、外交政策、または経済の安定性などに関わっている米国の企業の機密情報を故意に窃盗し、利益を得るもしくはそれを支援した外国の個人団体、および企業のリストを定期的に議会に報告する。最初の報告は法律の成立から180日以内とし、翌年以降も毎年報告する。
- 報告書には、そのような窃盗に従事する外国企業の最高経営責任者または取締役会メンバーである外国人の個人名も記載され議会に報告される。
- 外国の個人、団体、および企業が行った窃盗の目的および結果の評価を行う。窃盗を行った外国企業の最高経営責任者(CEO)および取締役の特定、またそれらの者が利益を得たかどうかの評価も行う。
- 報告書に記載されている個人の財産の取引停止、およびビザ発行を停止する罰則を科す。
- 報告書に記載されている企業の財産の凍結、輸出入の制限、米国または国際的な金融機関からの融資の禁止、政府機関からの特定の財政支援の停止を含む、5 つ以上の罰則を科す。
- リストに含まれた場合、外国の個人、団体、および企業はリストに異議を唱える方法を検討する必要がある。
今後の企業への影響予想:
以上のように、この法案により今後知的財産の窃盗を行った個人、団体、および企業が定期的に報告されるため、米国で取引を行う事業体にとっては、取引企業やパートナー企業がこのリストに載っていないかについて注意を払う必要があります。
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