米国|連邦取引委員会が非競争条項規則を提案

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米国|連邦取引委員会が非競争条項規則を提案

雇用主が労働者と非競争の義務を結ぶことは不平等な競争を生むとする

2023年01月19日、連邦取引委員会は雇用主が労働者と非競争条項を含んだ契約を結んだ場合、その分野の競争を妨げていると考え、非競争条項規則の内容を改正することを提案しました。これにより、特定の条件下以外では労働者が雇用主に縛られずに競合他社と業務をしたり、競合する事業を立ち上げたりすることができるかもしれません。

ここでは、提案の「非競争条項とは」「背景」「内容」が記事になっています。

非競争条項とは:

ここでは「非競争条項」という用語を、「雇用主との雇用の終了後、特定の地理的範囲内および期間内で、労働者が他の雇用主に雇用を求めたり受け入れたり、労働者自身が事業を運営したりすることを禁止する雇用主と労働者の間の契約条件」として定義しています。

アメリカの資本主義の市場経済においては、健全で公正な競争状態を維持するために独占的、協調的、あるいは競争方法として不公正な行動を防ぐ法令である独占禁止法があります。取引委員会(Federal Trade Commission、FTC)では、多くの雇用契約書でこの非競争条項が明示もしくは暗示されることは、独占禁止法と相反した行為ではないかと常に疑問視してきました。

さらに、雇用主と労働者の間の不平等な交渉力学を生む懸念や非競争条項が労働者の能力を取引することを制限してしまうという事実があり、常に規則においてレビューの対象となり続けています。

背景:

取引委員会の調査によると、ここ数十年で、重要な開発研究の進展が雇用主によるこの非競争条項の使用により妨げられている、その結果非競争条項に拘束されていない労働者も含む労働者全体の賃金を低下していることが示されました。さらに、この非競争条項が製品およびサービス市場における競争にも悪影響を及ぼしていることも示されました。

このため、取引委員会は事実この数十年前に作られた既存の法的枠組みが労働・製品開発・サービス市場において自由な競争を妨げている考え、この非競争条項が連邦取引委員会法の第5条により違法と宣言された「不公正な競争方法」ではないかと判断しました。そして、現代の経済や社会の必要性に合わせて改正することを提案しています。

内容:

連邦取引委員会法の第5条に従い、取引委員会は非競争条項規則を提案しています。提案された規則では、雇用主が労働者と非競争条項を締結または締結しようとすることは不公正な競争方法であると規定しています。

つまり、労働者と契約内で非競争条項を維持すること、また特定の状況下で労働者が非競争条項の対象となることを表明・契約することが禁止されます。

具体的には、提案された規則では、以下の4点が注意点です。

■ 雇用契約などに非競争条項と呼ばれるものがあるかどうかではなく、条項の内容が「非競争」として機能するかどうかで、契約の内容が判断されます。競非競争条項の定義に、秘密保持契約やクライアントまたは顧客の勧誘を行う勧誘禁止契約などの他の種類の雇用契約は含みません。しかし、これらの契約が非常に広い意味を持ち、「非競争条項」の定義に抵触する場合は、非競争条項と見なされます。

■ この規則では、「労働者」は「有給であろうと無給であろうと雇用主のために働く人」として定義しています。つまりこの規則では「労働者」には、従業員、独立請負業者、外部請負業者、インターン、ボランティア、見習い、または個人事業主として分類される個人が含まれています。

■ 規則が有効になった場合、雇用主が「非競争条項を取り消す」と共に「労働者の非競争条項がもはや有効ではない」ことを労働者に通知することが必要とされています。

■ 事業の売り手と買い手、所有者間では非競争条項は限定的に契約内に含むことができます。例えば、事業体の少なくとも25%の所有権を保有する所有者、経営メンバーやパートナーである場合は例外に当たる場合があります。

取引委員会はこの規則案のあらゆることに関するコメントを募集しています。コメントは2023年3月20日までに提出する必要があります。提案された規則が最終規則になった場合、連邦官報に公表され、その後60日後が発効日となり、180日後が規則の遵守日となります。

参考:

連邦取引委員会が非競争条項規則を提案

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