合併前通知の申請料が改正
2023年01月30日、連邦取引委員会(FTC)は、企業の合併または買収(M&A)の当事者が、事前にFTCまたは司法省反トラスト局に報告を行いその取引が完了するまで待機するように求める規則である「ハート・スコット・ロディノ(HSR)合併前通知規則」の内容を改正し、最終規則としました。申請の手数料が変更されました。
ここでは
「ハート・スコット・ロディノ(HSR)合併前通知規則とは」
「改正の背景」
「改正の内容」
が記事になっています。
ハート・スコット・ロディノ(HSR)合併前通知規則とは:
アメリカの反トラスト法では、「競争を実質的に減殺する恐れがある不当な取引制限や不当な独占を禁止し、消費者利益を増進する」ことを目的として、企業の「取引制限行為」「独占行為」「再販売価格維持行為」「価格差別・高速条件付き取引等」「不公正な競争方法の禁止」「一定規模以上の企業結合」が禁止されています。
この禁止事項内には、「反トラスト法に反する違法な合併等企業結合」が含まれます。
特定の企業合併が違法な合併かどうかは、連邦取引委員会(Federal Trade Commission、FTC)と司法省(Department of Justice)反トラスト局(Antitrust Division)が審査するため、ハート・スコット・ロディノ(HSR)合併前通知規則により「一定以上の規模の合併(注1)を行うにあたっては、事前に司法省反トラスト局と連邦取引委員会に申請を行う必要がある。」と規定されています。
(注1)一定以上の規模の合併とは、「合併の規模が6,520万ドル(約87億9,000万円)を超え、2億6,070万ドル(約351億3千万円)以下の場合 合併の一方当事者の総資産または年間売上高が1億3,030万ドル(約175億6,000万)以上、かつ、他方当事者の総資産または年間売上高が1,300万ドル(約17億5,000万)以上の場合にのみ届出必要」または「合併の規模が2億6,070万ドルを超える場合、合併当事者の規模にかかわらず届出必要」
合併時の申請書には、取引に関する情報、届出者の事業と収益に関するデータ、財務情報、子会社の一覧、5%以上の株主、他の発行者の株式の保有、及び当該取引の競争力への影響に関する情報を含む書類などが必要で、申請は最終契約が締結された時点でなく覚書等の拘束力を持たない書面が締結された時点でも行うことができます。
申請が受け付けられると、司法省とFTCは合併企業に30日間の合併完了の禁止が言い渡され、その間に合併内容が違法であるか審査されます。
改正の背景:
連邦取引委員会は、反トラスト法に基づき、議決権付証券または資産を取得する者から申告料を規定し徴収することになっています。2000年には、料金が取得する資産に従って段階的になり、2005年以降申請料は国民総生産の変動を反映して毎年調整されています。
改正の内容:
連邦取引委員会は、ハート-スコット-ロディノ(HSR)合併前通知規則を改正し、2022年に制定された新しい申請手数料階層に適合するよう規則を改正しました。具体的には、料金体系が3段階ではなく6段階になり、それによって、取引の額により、申請料の引き下げまたは引き上げが行われました。2023年の申請料は取引額に従い以下の通りです。
■ 1億6150万ドル(約217億円)以下の場合申請料3万ドル(約405万円)
■ 1億6150万ドル以上5億ドル(約675億円)以下の場合申請料10万ドル(約1,350万円)
■ 5億ドル以上1兆ドル(約135兆円)以下の場合申請料25万ドル(約3,373万円)
■ 1兆以上2兆ドル(約270兆円)以下の場合申請料40万ドル(約5,397万円)
■ 2兆以上5兆ドル(約675兆円)以下の場合申請料80万ドル(約1億794万円)
■ 5兆以上の場合申請料225万ドル(約3億359万円)
参考:
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