米国|自動運転システム(ADS)搭載の商用車(CMV)の安全な組込み
自動車運送業者安全局、自動運転システム搭載商用車についての追加コメント募集
2023年02月01日、米国運輸省(DOT)の連邦自動車運送業者安全局(FMCSA)は、規則制定案に関する補足的事前通知を行い、自動運転システム搭載商用車運行の規制についての規則である自動車運送業者安全規則(FMCSR)について追加のパブリックコメントを募集しました。
特にFMCSRの中で、修正、改訂、廃止が必要だと思われる項目について、意見を求めています。コメントは2023年3月20日まで受け付けられています。ここでは、「FMCSRsとその改正に関する意見募集の概要」と自動運転システム搭載商用車運行の現在の運用規則の「3つの重点課題とそれに関する質問内容」について記事になっています。
FMCSRsとその改正に関する意見募集の概要:
自動車運送業者安全局(Federal Motor Carrier Safety Administration、FMCSA)は、商用車、そのドライバー、そしてその州を跨ぐ運行を監視する責任があります。
FMCSAは、米国政府、州政府などの地方の執行機関、自動車運送事業者、などの利害関係者と協力して、大型トラックやバスなどが関与する衝突、負傷及び死亡事故を減らすことを目指しています。2019年5月28日、自動車運送業者安全局は、規則制定案事前通知を発表しました。
FMCSAは、自動運転システム(Automated Driving Systems、ADS)搭載の商用車(Commercial Motor Vehicles、CMV)の米国内の道路での安全な運用が行われるために、2019年以降、自動車運送業者安全規則(Federal Motor Carrier Safety Regulations、FMCSR)の修正、改訂、廃止が必要と思われる点に関して追加意見を求め続けています。
特に、FMCSAは、自動運転システム搭載商用車を用いて、州を跨いで荷物や人を運送する大型トラックやバスを運行する方法について、運送事業者などの利害関係者からの意見を参考にしています。
すでに、「人間のドライバーの必要性」「商業運転免許の承認方法」「ドライバーの就業時間」「自動運転システム搭載商用車に必要な人間のリモートオペレーターの要件」「点検、修理、メンテナンスの要件」「路傍検査の要件」「共有情報の機密性やサイバーセキュリティの要件」について利害関係者から122件、そして機関から59件の意見を得ています。
しかし、特定の内容に関してさらに深い情報が必要なため、今回補足的にコメント募集を行っています。この内容に対するコメントは2023年3月20日まで受け付けられています。
3つの重点課題とそれに関する質問内容:
FMCSAは、自動車運送業者安全規則の改正について、今回は3つの重点課題に絞って質問をし、それに対する回答コメントを求めています。
■ 自動運転システム搭載商用車のレベル4または5の運用方法
自動運転システム搭載商用車を運用するにあたり、運用方法に「レベル4:人間のドライバーが特定の条件下のみでリモートもしくは乗車して補足的に運転」と「レベル5:すべての運転が自動運転システムによって行われる」が設定されています。このレベル4または5を用いた運行において、運行業者がFMCSAに対して必要な要件について、以下の質問がFMCSAより出されています。
- 1.1.運行前の事前通知の必要性
- 1.2.運行前の安全管理に関する情報やデータの事前提出の必要性
- 1.3.運行前にFMCSAが収集する情報の内容やそれを維持する方法
- 1.4.自動運転システム搭載商用車を運用する規模や関係者の人口、未来の予測規模
- 1.5.年間平均の稼働数
■ リモートアシスタントについて
レベル4の自動運転システム搭載商用車の運行の場合、何らかの条件下では、ハンドルの後ろに乗車している、もしくは離れた場所でリモート運転をしている人間のドライバーが商用車を直接制御することになっています。一方、レベル5では運転は完全に自動化されるべきレベルであるため、すべての条件下ですべての運転機能を
が自動で行われることが期待されます。どちらの場合でも、運行において、「システム障害、機械的故障など何らかの原因で車両がリモート運転外となった場合に備えて、その状態を監視・補佐的に修繕するリモートアシスタントという人」が関わる可能性があります。
リモートアシスタントは、車両のアクセル・ブレーキ、ハンドル、方向指示器、照明、またはその他の車両の機能を直接制御するリモートを含むドライバーのことではありません。
リモートアシスタントは、法執行機関の職員、最初の原因を見つけた人、交通およびCMVの監視業務に従事する州執行員と関わる場合もあります。このような自動車運送業者に所属するリモートアシスタントにどのような要件を課すべきかについて、以下の質問がFMCSAより出されています。
- 2.1. リモートアシスタントのサービス時間の制限、薬物およびアルコール検査、身体的資格などの就業条件
- 2.2. リモートアシスタントの教育や身体的資格などの最低基準および/または監査
- 2.3. リモートアシスタントの資格要件
- 2.4. リモートアシスタントが同時に担当するADS搭載CMVの数や時間数の制限
- 2.5. リモートアシスタントのその他の考慮事項
■ 車両検査・整備
レベル4または5の自動運転システム搭載商用車を運航する自動車運送業者は、旅行前、旅行後、定期的、および路上検査の要件を含む既存の車両検査および保守規制を行う必要があります。加えて、自動車部分の給油やメンテナンスだけでなく自動運転の機器部分においても適切に保守および機能を確認する必要があると指摘されています。
同時に、この商用車の路傍検査は、人間のドライバーは通常、ブレーキシステムなどのテストをリモートで行う必要があります。特に、商用車安全アライアンス(Commercial Vehicle Safety Alliance、CVSA)は最近自動運転システム搭載商用車の検査に関する新しい承認プログラムと手順を発表しました。このプログラムと手順について、他の承認プログラムを作成する団体の情報やコメントを歓迎しています。
- 3.1.旅行前検査要件の対象、検査する人の資格など
- 3.2.追加の検査、検査機器、または検査官の追加資格などを提案した場合は、その費用、時間などの見積もり
- 3.3.自動運転システム搭載商用車の路傍検査を実施するための技術的障壁
- 3.4.従来の路側検査ステーションを行わない場合、旅行前の検査要件、文書申請、および通信機能の事前確認
- 3.5.自動運転システム搭載商用車が、運転中に路傍検査を受けることを州から要求されていない場合、自動車運送業者およびCMVが州の検査官に伝達すべき情報
- 3.6.路上検査官が自動運転システム搭載商用車に関する情報を受け取ることができる通信システム
- 3.7.メンテナンスまたは運用上の問題があった場合の対応方法
- 3.8.自動運転システム搭載商用車を用いた人身売買や貨物盗難などの違法行為の監視方法
- 3.9.自動運転システム搭載商用車の旅行後検査の追加要件
参考:
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