ロータークラフトの最新設計に対応し、事務処理を簡略にした認証へ改正
2023年2月10日、運輸省連邦航空局(FAA)はロータークラフト(回転翼航空機)認証基準を修正し、これに関する最終ルールを発表しました。航空機で使われている最新設計のロータークラフトに対応した基準が加わることで、申請者の負担が軽減されています。
ここでは、この「ロータークラフト認証基準の背景」と今回修正された「ロータークラフト認証基準の内容」が記事になっています。
ロータークラフト認証基準の背景:
ロータークラフトとは、回転翼航空機とも呼称され、ヘリコプターやオートジャイロを含むプロペラが付属した航空機のことです。
運輸省連邦航空局(Federal Aviation Administration、FAA)は、現在まで「ロータークラフト認証基準」の規則にのっとり、新しい設計のロータークラフトを認証する場合「特別条件」、「同等の安全性レベル(equivalent level of safety 、ELOS)の調査結果」、および「法令順守の手段(means of compliance、MOC)」に関する文書を必須事項として、認証申請者と書類のやり取りを行っていました。
しかし、このロータークラフト認証基準を定めた最終規則のパート27と29はもともと1964年に定められたものであり、この基準がロータークラフトの最新技術に対応していないこと、そしてその認証のために多くの時間と事務処理を要していたことが問題となっていました。
そこで、FAAはこれら申請書類の内容、提出や発行の要件を簡略もしくは削除する規制案を提案していました。規制案で提案された改正により、新しいロータークラフト設計の認証申請者そしてFAAの申請にかかる負担が軽減されることが期待されます。
FAAのこの最終規則は、すでに個人やNTSB、航空メーカー、業界団体および組織、および外国の民間航空当局など、そして航空機エレクトロニクス協会からのコメントにより、提案されていた規則案を変更せずに最終規則とすることが支持されています。
ロータークラフト認証基準の内容:
FAAは、新しい設計のロータークラフトの認証において、特別な事例があった場合、特別条件、同等の安全性レベル(equivalent level of safety 、ELOS)の調査結果、および法令順守の手段(means of compliance、MOC)に関する文書を発行することにより、ロータークラフトの最新の技術の変化に対処していました。
つまりFAAが新たなロータークラフトの設計を認証する際、その設計が耐空性基準に準拠していないが同等のレベルの安全性を提供する補償要因が存在すると判断した場合、ELOS調査結果が発行されてから、設計変更、使用の制限、新たな装置の追加が課されています。また、既存のガイダンスやポリシーの範囲外である法令の遵守に関しては、事前に個々のロータークラフトに関して法令遵守の方法論が記載されたMOC文書が発行されていました。
今後は、これらの認定基準の調査、法令遵守の確認ステップに変更はないものの、認証申請者による申請書類やFAAにより発行される文書が削除もしくは簡略化されます。また、技術的な進歩を鑑みてパート27および29の規制の一部が廃止されています。加えて、申請書の入力ミスを修正するためのルールも部分的に更新されています。
この規則は2023年4月11日から有効となります。
具体的には、「自動パイロットおよび飛行誘導システム」の基準を含む、最終規則の以下の科目が変更されています。
■ パート27:耐空性基準(通常のカテゴリーのロータークラフト)
A.エンジン、B.パワープラント機器、C.ロータークラフトの機器、システム、および設備、D.自動操縦および飛行誘導システム、E.計器システム、F.エネルギー貯蔵システム、G.対気速度計、H.パワープラントインスツルメンツ、I.コントロールマーキング
■ パート29:耐空性基準(輸送カテゴリーのロータークラフト)
パート27と同等のカテゴリーにおいて改正。
これらの改正により、FAA側だけでなく、新しいロータークラフト設計の認証申請者の事務処理にかかる負担も軽減され、また認証スケジュールが短縮されると考えられます。
参考:
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