有毒物質ホルムアルデヒドに関する基準のための法解釈を更新
2023年2月21日、環境保護庁(EPA)は、有害物質管理法(TSCA)に基づく複合木材製品規制に関するホルムアルデヒド基準のいくつかを更新する最終規則を公開しました。
また、この最終規則でEPAは、特定の状況下での第三者認証機関(TPC)によるリモート検査の許可なども変更しています。この最終規則は2023年3月23日より有効となります。ここでは、ホルムアルデヒド放散基準の「背景」と「内容」について記事になっています。
背景:
ホルムアルデヒドは、接着剤、塗料、防腐剤等に使用されています。ただし、ホルムアルデヒドは、呼吸器感作性、皮膚感作性、発がん性等の有害性を有するため、各国で様々な法によりその使用が規制されています。
米国の場合、有害物質規制法(Toxic Substances Control Act、TSCA)における重要新規利用規則(Significant New Use Rule、SNUR)により、人の健康や環境に重大な影響を与える可能性のある新たな用途に使用する場合には、事前に米国環境保護庁(United States Environmental Protection Agency、EPA)への報告が必要となっています。
その他、ホルムアルデヒドは、有害廃棄物の生成、輸送、処理、保管および処分を規定した資源保護回復法(Resource Conservation and Recovery Act、RCRA)、水域への汚染物質の排出を規制し水質水準の維持向上を図る水質浄化法(Clean Water Act、CWA)、大気汚染物質の排出を規制する大気浄化法(Clean Air Act、CAA)といった法令の規制対象となり、その使用が制限されています。
内容:
今回、環境保護庁(EPA)は、有害物質管理法(Toxic Substances Control Act、TSCA)に基づき、複合木材製品からのホルムアルデヒド放散についての規制である自主的合意形成基準(Voluntary Consensus Standards)の変更を行います。
また、COVID-19パンデミック、または自然災害、発生、政情不安、伝染病など特定の危険な状況下において第三者認証機関(third-party certifiers、TPC)からリモートでの検査が可能になるように法解釈を変更し基準に反映しました。加えて、ホルムアルデヒド放散基準の定義を行う項目内の標準的な更新、木材製品生産に関連する言語の明確化、第三者認証機関の認証プロセスの柔軟性の向上などが、修正とそれぞれの項目を適合させるために変更されています。以下、修正された点について5点にまとめて紹介します。
1.いくつかの自主的合意形成基準に対する参照の組み込み(Incorporation-By-Reference、IBR)の更新。
2.自主的合意形成基準への準拠。
EPAは、関連する標準化団体によって発行された規格の最新版を、EPAのホルムアルデヒド放散基準に反映し、最終決定としました。
標準化団体とは、以下の5つです:
・米国国家規格協会(American National Standards Institute、ANSI)
・ASTMインターナショナル(ASTM International、ASTM、旧称は米国材料試験協会)
・英国規格協会(British Standards Institute、BSI), 国際標準化機構(International Organization for Standardization、ISO)
・日本産業規格(Japanese International Standards、JIS)
・アメリカ国立標準技術研究所(National Institute of Standards and Technology、NIST)
です。
最終規則では、規制対象の事業体は、ホルムアルデヒドの使用や使用した製品については、この自主的合意形成基準の更新版を遵守する必要があります。
3.TPC認証プロセスの柔軟性を高めるための更新
4.限られた状況でのTPCによるリモート検査への対応
EPAは、COVID-19のパンデミックの間、基準の要件を満たすためにビデオ電話会議を介してリモート検査を実施できるという規制解釈を行い、三者認証機関がリモート検査を選択できるようにしました。 今回は、この法解釈をCOVID-19以外にも適応し、準拠した四半期ごとのテストにおいて、TPCパネル/サンプルを梱包、署名、および出荷することで検査できるように改定し、最終決定としました。
5.技術的な修正による規制の一貫性の向上
EPAは、ホルムアルデヒドベースの樹脂および超低量排出であるホルムアルデヒド樹脂をテストするための要件を明確化しました。
これらの規制は2023年3月23日より有効となり、複合木材製品を生産している事業体が影響を受けます。
参考:
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