国家水質イニシアチブ(NWQI)を2024会計年度より改善
2023年3月22日、米国農務省(USDA)は、国家水質イニシアチブ(NWQI)についてまとめた解説を公表し、意見募集を始めました。2023年4月7日まで意見募集を行っています。ここでは、「国家水質イニシアチブ(NWQI)とは」「意見募集の内容」について記事になっています。
国家水質イニシアチブ(NWQI)とは:
バイデン・ハリス政権下で、米国農務省(United States Department of Agriculture、USDA)は、地域の食料生産、公正な市場、安全な食品、気候に配慮した食品などのシステムを構築することに取り組んでいます。また、様々なプログラムを通じて米国の天然資源保護も担当しています。その一つである国家水質イニシアチブ(National Water Quality Initiative、NWQI)は、2012年より農務省の天然資源保護サービス(Natural Resources Conservation Service、NRCS)、州の水質機関、および米国環境保護庁(U.S. Environmental Protection Agency、EPA)とのパートナーシップの下で開始されました。
NWQIでは、(1)河川の水質を守るため、周辺の農業事業者に対して財政的および技術的支援を行う、(2)河川の保全、特に周辺の土壌を守るため、耕作の削減、肥料管理などの栄養素の流出などを支援し、同時に農業の生産性と収益性を向上させる、(3)州の水質機関やその他のパートナーに対し、河川流域の計画、実施、アウトリーチのために情報提供や支援を行っています。加えて、河川の水質を追跡ための監視活動、農場などからの排水に対する投資、水質評価や監視なども行っています。2019年度からNRCSはNWQIの範囲を拡大し、地表水と地下水の両方の公共用水システムを含んだ水域全体の保護活動を行っています。2022年度には、米国の全水域の保護を目的に、9つの実施プロジェクトと15の準備プロジェクトの水域保護計画が行われました。
このNWQIの特徴としては、EPAや州、準州、および認可された部族政府とNRCSの役割がきちんと分担されていること、また支援する地域を特定してプログラムを組んでいることがあります。まずEPAや州などの政府が汚染の起こっている水域をリストアップし、この水域の総最大日負荷(Total Maximum Daily Loads、TMDL)の計算方法を確立し、水質を回復するための計画を立てます。その後、NRCSが汚染された地域に優先順位をつけ、その水域の土壌改善という目的に集中して、各州の政府や農業事業者などに対して技術的もしくは財政的に支援します。
このようなNWQIを通じたNRCSの過去10年間の活動により、以下のような環境保全、特に土壌の保全が達成されたとされています。
- 土砂損失を1万トン以上削減
- リンの損失を3万ポンド以上削減
- 窒素損失を13,5万ポンド以上削減
意見募集の内容:
2023年3月22日、USDAのNRCSは、NWQIプログラムにより支援された各プログラムの影響を定量化し、将来どのようなプログラムを構築するのか、またプログラムの成果をどのように公表するかなどについて、最善の方法を求めるために意見募集を行っています。USDAは過去の10年間にNWQIプログラムによって、米国の水質が改善し環境保全が適切に行われていたとしながらも、今回得られると考えている意見や情報によって2024年の会計年度よりこのプログラムをさらに改善しようと考えています。今回の意見は、地域や集中して改善を行う点の優先順位などに反映される予定です。
このプログラムに関する意見は、2023年4月17日までに連邦官報通知を通じて提出する必要があります。
参考:
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