米国|業務用機械向けプラスチック部品の工業用表面塗装に関する新規排出源性能基準を見直す規則を公布
規則の再検討により「新規排出源の性能基準」の修正を最終決定
2023年3月27日、環境保護庁(EPA)は、大気浄化法で義務付けられている規則のレビュー(再検討)に従って、事務機械用プラスチック部品の工業用表面コーティングのための新しい材料の性能基準である「新規排出源の性能基準」について修正を行い、最終規則としました。ここでは、「修正の背景」「修正の内容」について記事になっています。
修正の背景:
大気浄化法(Clean Air Act、CAA)セクション111では、各製品の排出源の性能基準の確立を米国環境保護庁(Environmental Protection Agency、EPA)が管理することが記載されています。EPAは、大気汚染を引き起こしたり、大きく寄与したりする材料を用いている際、この材料を排出源としてカテゴリに分けてリストを作成しています。その後、EPAは新規追加または変更追加された各材料の排出源カテゴリの性能基準を発行します。このような基準は、新規排出源の性能基準(New source performance standards、NSPS)と呼ばれます。つまり、EPAは、排出源カテゴリとその範囲を定義し、汚染物質の基準を設定し、さらにカテゴリ内のクラス、タイプ、およびサイズを規定する権限を持っています。
修正の内容:
EPAは、業務用機械のプラスチック部品の工業用表面コーティングのNSPSを決定し、最終規則としました。この中で、2022年6月21日以降に建設、改造、または再建を開始する施設について、EPAは新しいサブパートを作成し、各段階のコーティング操作に使用される揮発性有機化合物(volatile organic compound(s)、VOC)排出制限を最終決定しています。加えて、定期的な法令遵守レポートの電子提出の要件なども最終決定しています。規則に記載されている特定の出版物の参照による組み込みは、2023年3月27日の時点で連邦官報局長によって承認されており、よってこの最終規則は2023年3月27日より発効します。具体的には、以下の5つのことが最終決定されています。
(1)事務機械用プラスチック部品の表面塗装に関するNSPSの改訂
EPAは、排出削減の最良のシステム(Best system of emission reduction、BSER)のレビューと決定に基づき、年2022年6月21日以降に建設、改造、または再建を開始する施設で製造された事務機械のプラスチック部品にコーティングを施すためのNSPSサブパートTTTaのVOC排出制限を最終決定しました。最終的なNSPSでは、プライム、カラー、テクスチャ、およびタッチアップのコーティング時に排出されるVOC排出量を、1.4 kg VOC/l (12 lb VOC/gal)コーティング固形分に制限しています。また、サブパートTTTと同様に、新しいサブパートTTTaは、フォグコーティングをカラーコーティングの一種として扱い、フォグコーティングに対して他のカラーコーティングと同じレベルのVOC排出制御を適用しています。EPAはまた、新しいサブパートTTTaでサブパートTTTのデフォルト転写効率値とそれに関連するスプレーアプリケータータイプを最終決定しています。
(2)起動、シャットダウンについて誤動作の免除のないNSPSサブパートTTTa
起動期間、通常の操作、およびシャットダウンは、コーティングの操作の日常的な操作ですが、対照的に誤動作はまれに突然おこる現象です。このため、コーティング機器の誤作動を考慮に入れない「最良の排出削減システム」の適用を最終決定としました。
(3)テストと監視の要件
NSPSの再検討の際に、EPAは、NSPSへの準拠を実証するために必要な適切なテスト、監視、記録管理、および報告の要件も評価し、決定しています。EPAは、ASTMインターナショナル(ASTM)が新しく承認したASTM D03-2014と呼ばれる「透明または顔料コーティング中の体積不揮発性物質の標準試験方法」を採用し、その要件を規則に組み込みました。
(4)電子申告
EPAは、現在および新しいNSPSの対象となる業務用機械向けのプラスチック部品の表面コーティングを行う施設の所有者および事業者が提出する要件を最終決定しています。要件では、必要なパフォーマンステストレポートの電子コピー、法令遵守違反の四半期レポート、および半年ごとの法令遵守の状況について、指定された期間の終了後10日以内に、ポータブルドキュメント形式(PDF)アップロードとして提出されることを最終決定しました。
(5)その他の最終修正
EPAは、サブパートTTTにおいて「業務用機械」の定義を最終決定し、定義に含まれるサンプル製品のリストを改訂しています。
この最終規則により、連邦、州、地方、および部族の政府機関には影響はありませんが、材料源カテゴリの 2022 年北米産業分類システム (NAICS) コードにおいて33310である「商業およびサービス産業機械製造」事業者に影響があります。
参考:
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