乗用車と小型トラックに歩行者用AEBシステムを要求する規則制定案
2023年5月31日、米国運輸省(DOT)の道路交通安全局(NHTSA)は、乗用車と小型トラックに自動緊急ブレーキと歩行者用AEBシステムを要求する規則制定案の通知を発表しました。提案が採用された場合、最終規則の公表から3年後にほぼすべての米国の軽自動車(車両総重量定格10,000ポンド以下)は、AEB技術を搭載する必要が出てきます。提案された規則により、重大な歩行者を巻き込んだ事故や追突事故を減らすことが期待されています。ここでは、「国家道路安全戦略(NRSS)とは」「NRSSの一部である今回の規則制定案の内容」について記事になっています。
国家道路安全戦略(NRSS)とは:
米国運輸省(Department of Transportation、DOT)の道路交通安全局(National Highway Traffic Safety Administration、NHTSA)は、自動車事故による死亡、負傷、経済的損失の削減を目的として、車両性能基準の制定と実施を行っています。加えて、各州が高速道路安全プログラムを実施できるように、州政府に助成金を提供しています。2022年1月、NHTSAは、より安全な道路、通行人、車両、速度、さらにより優れた衝突後のケアを目指した国家道路安全戦略(National Roadway Safety Strategy、NRSS)を発表しました。この2月には、NRSSの一環として、バイデン大統領の超党派インフラ法に基づいた資金を提供し、高頻度で衝突事故が起こる地域に対処したプロジェクトを地域社会が実行するのを支援する800億ドル以上の助成金を発表しています。また、DOTは既にNRSSの次のフェーズである行動喚起キャンペーンを開始しており、米国の道路安全問題の範囲と規模を示した1年間の進捗レポートとそれに付随するデータを発表しています。同省では以下のその他の道路安全対策も行っています。
- 各州が2023年において必要な評価を行えるようにするため、脆弱な道路利用者安全評価を作成。
- 議会に報告書「完全な設計モデルへの移行」を提出。
- リアインパクトガードに関する最終規則を発行。
- 統一交通管制装置に関するマニュアルの規則制定の取り組みを進め、25,000を超えるパブリックコメントを分析および解決。
- 制限速度制限に関する規則制定案の事前補足通知を発行。
- 歩行者用自動緊急ブレーキのルール策定を進行。
- 自動運転システムや先進運転支援システムの導入時に発生する衝突に関するデータを収集するための常設一般命令を発行。
今回、NHTSAは、乗用車と小型トラックに自動緊急ブレーキと歩行者用自律緊急ブレーキシステムを要求する規則制定案の通知を発表しました。この規則もNRSSの重要な要素となっています。
NRSSの一部である今回の規則制定案の内容:
自律緊急ブレーキシステム(Autonomous Emergency Braking system、AEBシステム、またはAdvanced Emergency Braking system(先進緊急ブレーキシステム)としても知られる)とは、レーダー技術を利用した撮影システムを含んだブレーキシステムのことを言い、追突による物的損害の大幅な削減につなげられると考えられています。今回、NHTSAは、乗用車と小型トラックに自動緊急ブレーキと歩行者用AEBシステムを要求する規則制定案の通知を発表しました。提案された規則では、最終規則の公表から3年後には、ほぼすべての米国の軽自動車(車両総重量定格10,000ポンド以下)は、時速62マイル以下の走行状態から停止し前方の車両や歩行者との接触を避けられるAEB技術を含んだブレーキシステムを搭載することが義務付けられています。NHTSAは、シートベルトやエアバッグなどの救命イノベーションが自動車の安全性の向上に役立ったように、ブレーキシステムも安全性の向上に役立ち、少なくとも年間360人の命と24,000人の負傷者を減らすことができると予測しています。
この通知には、規則案に関連する利益とコストを提示する予備的な規制影響分析も付随しています。
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