米国|EPCRAのもと、有毒化学品リストにフタル酸ジイソノニル(DINP)を追加する規則が公布

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米国|EPCRAのもと、有毒化学品リストにフタル酸ジイソノニル(DINP)を追加する規則が公布

DINPカテゴリーの追加

2023年07月14日、米国連邦官報にて、緊急計画及び地域住民の知る権利法(EPCRA)のもとで整備されている有毒化学品リストに、フタル酸ジイソノニル(DINP)を追加する規則が公布されました。本規則は2023年09月12日に施行されます。環境保護庁(EPA)は、DINPは、生殖機能障害、発育毒性、腎臓毒性、肝臓毒性など、ヒトに重篤または不可逆的な慢性健康影響を引き起こすと合理的に予想されると説明しています。

概要・背景

■ フタル酸ジイソノニル(DINP)カテゴリーの化学物質を製造、加工、または使用する施設を所有または運営している場合、本規制の影響を受ける可能性があり、北米産業分類システム(NAICS)コードでいうと、次に該当するものが影響を受ける候補として挙げられている。(本記事末尾のURLより参照可能)

311, 312, 313, 314, 315, 316, 321, 322, 323, 324, 325, 326, 327, 331, 332, 333, 334, 335, 336, 337, 339, 111998, 113310, 211130, 212323, 212390, 488390, 512230, 512250, 5131, 516210, 519290, 541713, 541715, 811490

■ EPCRAの第313条(42 U.S.C. 11023)は、報告基準値を超える量のリストに収載されている有毒化学品を製造、加工、またはその他の方法で使用する特定の施設の所有者/運営者に対し、その施設の環境放出およびそのような化学品に関するその他の廃棄物管理情報を毎年報告することを義務付けている。

■ これらの施設の所有者/運営者はまた、汚染防止法(PPA)の42 U.S.C. 13106「排出削減とリサイクル業者のデータ収集」に従い、そのような化学物質の汚染防止とリサイクル業者のデータも報告しなければならない。

■ EPCRAに基づく初期のリストは、308の化学物質と20の化学物質カテゴリーで構成されていた。EPAはこのリストの改正を提案する権限を有する。EPCRA第313条(d)(2)のリスト掲載基準のいずれかを満たすことを立証する十分な証拠があるとEPA長官が判断した場合、EPAは化学物質をリストに追加できることとなっている。

注目すべき内容

フタル酸ジイソノニル(DINP)カテゴリーとしての有毒化学品リスト収載

収載内容は次の通りです。

カテゴリー名称 発効日

フタル酸ジイソノニル(DINP):

1,2ベンゼンジカルボン酸の分岐アルキルジエステルで、アルキルエステル部分の炭素数が合計9個のものを含む。(このカテゴリーには、ここに挙げたCAS番号と名称の化学物質が含まれるが、これらに限定されない)

2024年01月01日
28553–12–0 Diisononyl phthalate  
71549–78–5 Branched dinonyl phthalate  
14103–61–8 Bis(3,5,5-trimethylhexyl) phthalate  
68515–48–0 Di(C8–10, C9 rich) branched alkyl phthalates  
20548–62–3 Bis(7-methyloctyl) phthalate  
111983–10–9 Bis(3-ethylheptan-2-yl) benzene-1,2-dicarboxylate  

 

改正箇所

40 CFR

Part 372 有毒化学品放出の報告: 地域住民の知る権利

§ 372.65 本Partが適用される化学品および化学品カテゴリー

 

参考情報

■ 連邦官報(2023-14642)

■ 北米産業分類システム(NAICS)コード

EPCRAとは?

緊急計画及び地域住民の知る権利法(EPCRA)とは、地域社会が化学物質の緊急事態に備えるための計画を支援するために、スーパーファンド改正・再承認法の第3編によって認可された法令です。EPCRAは、特定の化学物質の保管、使用、放出について、連邦政府、州政府、部族政府、準州政府、および地方自治体へ報告することを産業界に義務づけています。この法律に基づく主な制度には次のものがあります。

緊急時計画

第301~303条に規定される緊急時計画に関する要件では、対象施設に対して極めて有害な物質(Extremely Hazardous Substances)の存在について報告することを義務付け、地域・部族緊急計画委員会(LEPC・TEPC)に対して、地域社会の緊急時対応計画を策定し、地域社会の市民に対して化学物質情報を共有することを義務付けています。

緊急時放出通知

第103条で規定する緊急放出の通知要件は、船舶、海上または陸上施設の責任者は、24時間以内に報告可能量以上のCERCLA(スーパーファンド法)でいう有害物質が放出された場合、その放出が連邦政府により許可されている場合を除き、直ちに国家対応センターに通知するよう求めています。

有害化学品インベントリー報告

第311~312条では、業場で使用または保管される危険化学物質について、施設は安全データシート(SDS)を保持することを求めているほか、SDSまたは有害化学物質のリストを、州または部族の緊急事態対応委員会(SERC/TERC)、地方または部族の緊急事態計画委員会(LEPC/TEPC)、および地元の消防署に提出するよう要求しています。また、対象施設は毎年03月01日までに、これらの化学物質の年次インベントリーを、州または部族の緊急事態対応委員会(SERC/TERC)、地方または部族の緊急事態計画委員会(LEPC/TEPC)、および地元の消防署に提出しなければなりません。

有毒物質放出インベントリー(TRI)

第313条に基づくTRI制度は、人の健康や環境に脅威を与える可能性のある特定の有害化学物質の管理を追跡するもので、米国のさまざまな産業分野の対象施設は、それぞれの対象化学物質がどれだけ環境に放出されたか、あるいはリサイクル、エネルギー回収、処理を通じて管理されたかを毎年報告しなければなりません。

TRIプログラムの対象となる化学物質は770種類あり、33のカテゴリーに分類されています(本記事執筆時点)。これらの化学物質を製造、加工、使用する施設は、化学物質ごとに年次報告書を提出しなければなりません。

※ これら各種報告制度について、企業秘密の主張については同法に基づく規則 40 CFR Part 350に規定されています。

 

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