米国|大気排出量報告要件の改定

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米国|大気排出量報告要件の改定

EPA、大気汚染物質(HAP)の情報の収集をさらに強化

2023年08月09日、環境保護庁(EPA)は、大気排出報告要件(AERR)の変更を提案しました。具体的には、有害大気汚染物質(HAP)の排出に関する情報の報告を要求することを提案しています。この修正により、州など大気質を管理する部門や石油および石油製品商人卸売業者、定期航空輸送業者、さらには大型の施設の保有者などに影響が出ます。2023年10月18日が意見募集の締め切りです。

背景・概要

現在の大気排出報告要件(Air Emissions Reporting Requirements、AERR)の下では、基準となる大気汚染物質(hazardous air pollutants、HAP)およびその前駆体(総称してcriteria air pollutants and precursors、CAP)の排出量を環境保護庁(Environmental Protection Agency、EPA)に報告する必要があります。現在の規則では、一酸化炭素(CO)、NOXに加え、揮発性有機化合物(VOC)、二酸化硫黄(SO2)、アンモニア(NH3)、PM2.5(直径2.5ミクロン以下の粒子状物質、particulate matter)、PM10、鉛、さらに各機関によっては追加でその他の汚染物質の排出量を報告する必要があります。一部の施設は、CAPの放出可能性(potential-to-emit、PTE)の報告と実際の排出量の報告におけるしきい値に基づいて、AERRで定義されたポイントソース(排出源もしくは排出源になる可能性のある報告義務をもつ情報源)として報告する必要があります。

しかし、現在のAERRでは、3年ごとのポイントソース報告のしきい値により低い条件が含まれているため、州は、3年ごとにポイントソースとして、かなり多くの施設を報告する必要があります。また、現在の規則の要件の一部では、3年間のインベントリ発生のみが対象となっており、施設がポイントソース、もしくは非ポイントソースとして報告する必要がでてきます。さらに、農業燃焼もポイントソースとして含まれています。カリフォルニア州を除く州では、MOtorという車両排出シミュレーター(MOVES)への入力も行う必要があり、カリフォルニア州ではオンロード車両および非道路機器のCAP排出量を提出する必要があります。州はまた、山火事の自主的な報告や、野焼きの場所や規模などの規定された燃焼活動の情報収集にも参加することが奨励されています。今回、EPAおよび州などの行政機関がHAPの情報の収集をさらに強化するために、ポイントソースの所有者もしくは運営者に対して、HAPに関する特定の情報を新たにもしくは追加で報告することを要求しています。

注目すべき内容

今回のAERR改定案では、関係者にHAPに関する下記の報告が求められます。

  • 州、地方、および特定の部族自治地域の大気質管理プログラムに関わる部門は、現在のHAP排出に対する要件とは異なる方法で排出に関する情報を収集し、EPAに報告する必要があります。
  • 石油および石油製品商人卸売業者、定期航空輸送業者、包装関連業者、廃棄物の処理と処分を行う業者、廃棄物管理および修復業者、自動車の塗装、・内装の修理・メンテナンス業者、産業用洗濯業者に加え、大学、専門学校、一般医療および外科病院、専門(精神科および薬物乱用を除く)病院、矯正施設宇宙研究と技術開発を行う施設などの所有者や運営者は、追加の排出量に関する情報を報告する必要があります。
  • 特定の施設は、HAPの排出に関する新しい情報の報告をする必要があります。具体的には、HAP、HAPの前駆体やHAPを報告するための特定の情報、さらに火災に関する情報の報告が求められています。
  • 州、地方、および特定の部族地域の大気質に関わる機関が所有者や運営者に代わって要件を実施し、排出量を報告することができるように、情報収集に関する新しい方法を定義しています。
  • ポイントソースの要件を毎年一貫して行い、ポイントソース報告の期限が早まります。
  • ピーク電力需要に関連する特定の発電源の燃料使用情報を報告するための要件が追加されます。
  • その他、空港、車両基地、商用船舶、機関車、およびポイントソースではない施設に求める報告内容について、変更が行われています。
  • 今回の提案で記載されている基準を満たす施設の所有者や運営者は、最終規則制定の発効日以降は、実施されたすべての試験と試験の評価情報について、EPAに報告する必要があります。
  • AERRを通じて収集する情報は、機密扱いの対象とならない排出情報であることも、改定案では明確に記載されます。

新しく提案されたAERRへの意見の提出は、2023年10月18日が締め切りです。

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