米国|発電機の相互接続手続きと協定の改善

FERC、安定した電力供給を行うために、送電供給者が行う手続きと協定を改善

2023年09月06日、エネルギー省(DOE)の連邦エネルギー規制委員会(FERC)は、大規模発電機もしくは小規模発電機の相互接続手続き(Pro Forma LGIPもしくはPro Forma SGIP)と相互接続協定(Pro Forma LGIAもしくはPro Forma SGIA)の改革を採択しました。この改革は、発電機の相互接続手続きと協定を明確にすることで、地域に依存した電気料金の不平等を無くし、各州で安定した電力供給を行うことを目的としています。電気エネルギーの送電として使用される施設を所有、管理、運営するすべての公益事業者に影響があり、将来的に電力を使用する事業者にも影響が考えられます。本最終規則は2023年11月6日に発効します。

背景・概要

20年前、連邦エネルギー規制委員会(Federal Energy Regulatory Commission、FERC)は、電気エネルギーの送電として使用される施設を所有、管理、運営するすべての公益事業者に対し、20メガワット(MW)以上の発電施設を相互接続するための標準的な手続きと協定書を提出するよう求めました。これは大規模発電機の相互接続手続き(Pro Forma Large Generator Interconnection Procedures、プロフォーマLGIP)もしくは相互接続協定書(Pro Forma Large Generator Interconnection Agreements、プロフォーマLGIA)と呼ばれます。その後、FERCは、同様に20MW以下の発電設備を相互接続するための標準的な手続きと協定書を採択し、これを小規模発電機の相互接続手続き(Pro Forma Small Generator Interconnection Procedures、プロフォーマSGIP)もしくは協定書(Pro Forma Small Generator Interconnection Agreements、プロフォーマSGIA)としています。FERCは、この二つの手続きと協定により、相互接続のコストと時間を削減することで、エネルギー供給を増加させ、卸電力市場で競争する新規発電の量と種類を増やす、さらに発電事業者の市場参入を促進して、卸売価格を引き下げることを期待していました。

しかし、現代では、送電系統への相互接続を求める新たな供給元の増加と、それらの電力の特性の違いにより、発電機の相互接続プロセスに新たな課題が発生しています。これらの新たな課題は、相互接続の手続きや契約待つ事業者を生み出し、送電への相互接続を始める時期の不確実性とコストの上昇をもたらし、卸売価格を引き上げてしまっています。そこで、今回FERCは、発電機の相互接続手続きと協定の改善を行うために、様々な内容を最終規則として盛り込みました。

注目すべき内容

FERCは、プロフォーマLGIP及びプロフォーマLGIAの改善として、この最終規則で詳細に説明されている、以下のような内容を組み込みました。(A)同じクラスターに位置する先着の送電事業者の調査プロセスを実施する。(B)相互接続キューの処理速度を上げる。(C)相互接続プロセスに技術の進歩を組み込む。

(A)先着のクラスター調査プロセスを実施する。

この最終規則では、送電供給者は、(1)発電機の相互接続に関する入手可能な情報を公に投稿する、(2)相互接続調査方法としてクラスター調査を使用する、(3)クラスター調査費用を比例配分および一人当たりで配分する、(4)比例影響法に基づいてネットワークのアップグレードコストを支払う、(5)調査および商業準備保証金を支払う、(6)書類等の提出時にサイト制御を実証する、(7)特定の例外を除いて、相互接続キューから撤退した場合、撤退ペナルティを支払う、ことになります。加えて、既存の調査プロセスから新しいクラスター調査プロセスに移行するための移行過程を取る必要があります。

(B)相互接続キューの処理速度を上げる。

この最終規則では、送電供給者は、(1)相互接続調査の期限に間に合わない場合、罰金を支払う、(2)影響を受けるシステムの研究プロセスおよび関連するプロフォーマ協定を確立する、ことが求められます。

(C)相互接続プロセスに技術の進歩を組み込む

この最終規則では、送電供給者は、(1)複数の発電施設が単一の相互接続ポイントである共有サイトに配置され、単一の相互接続要求を共有できるようにする、(2)追加によって相互接続サービスレベルが変更されない場合、そのような追加は同じ相互接続ポイントでの発電施設の追加として評価する、(3)最初の相互接続を行った者がLGIAを提出した後、別の相互接続者が余剰となっている相互接続サービスプロセスにアクセスできるようにする、(4)電力貯蔵の資源として提案された充電挙動を反映する相互接続の研究を仮定的に運用する、(5)発電機の相互接続の調査プロセス過程において、代替伝送技術のリストを評価する、ことが要求されています。加えて、この最終規則は、非同期生成施設の相互接続を要求する者に、(1)正確な相互接続調査に必要なモデルを送電プロバイダーに提供する、(2)電力生産のレベルで維持し、システムの電圧を維持するための動的無効電力を提供する能力を保持する、ことを要求しています。最後に、この最終規則は、新しく相互接続を行うすべての大規模発電施設に対して、同エリアの他の発電施設に適用される基準およびガイドラインと一致するライドスルー機能の比較基準を提供する、ことを要求しています。

FERCはまた、プロフォーマSGIP及びプロフォーマSGIAについても、同様の改善を求めています。

今回の最終規則は、電力供給者の技術の進歩を遅らせることを意図したものではありません。この最終規則から生じる法令遵守義務は、地域送電組織(regional transmission organization、RTO)および独立システムオペレーター(independent system operator、ISO)の独立エンティティ変動基準に照らして、非RTO/ISO送電供給者の標準と一致するかが評価されます。また、この最終規則では、すべての公益事業の送電供給者が、LGIPとLGIA、もしくはLGIPとSGIAを採用することを要求しています。

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