2023.10.11
米国|上院保健・教育・労働・年金(HELP)委員会の共和党リーダー、人工知能(AI)に関する白書を発表
ランキングメンバーのキャシディ上院議員が人工知能に関する白書を発表し、意見を募集
2023年09月06日、米国の上院の委員会である、保健・教育・労働・年金(HELP)委員会のビル・キャシディ上院議員は社会における人工知能(AI)とその技術の潜在的な利点とリスクに関する白書を発表しました。さらに、キャシディ上院議員は、AI産業の規制における政府の役割と、AI技術に対する法案の設計、開発、導入される方法について、関係者に意見を募集しました。
背景・概要
米国の上院の常任委員会である保健・教育・労働・年金委員会(Senate Health, Education, Labor, and Pensions、HELP)委員会のランキングメンバー(2023年の野党である共和党のリーダー)であるビル・キャシディ上院議員は、「米国の上院が人工知能(AI)に対処するための法案を検討する前に、AIの機能が適用される状況を考慮する必要がある。」とし、「AIを規制する方法を間違えると、その規則が的確に機能せず、AI技術の開発を促進するのではなく、抑制してしまう。」と、考えています。そのため、医師免許も持つキャシディ上院議員は、AI技術を企業において新製品開発からAIを用いた複雑な問題を解決するシステムの導入に至るまで、米国国民にとって適切でバランスの取れた法規制を確実に施行できるように、今回AIに関する白書を発表し、それに関する意見を募集しています。
注目すべき内容
白書では、具体的にAIの次の可能性を検証しています。
- 新薬の研究開発を支援します。
- 現在および新たに出現している病気の検出と治療開発を強化します。
- 医療従事者の負担を軽減します。
- アメリカ人の健康データのプライバシーを保護します。
- 子どもたちが質の高い教育や家庭教師などの補足サービスを受けられるようにします。
- AIがヒトの学習に取って代わるのではなく、サポートする形で教育等のカリキュラムに加わります。
- 米国人の雇用の保障と職場の安全を強化します。
キャシディ上院議員は、この白書に関する意見を2023年09月22日金曜日までに募集しています。
参考情報
上院保健・教育・労働・年金(HELP)委員会の共和党リーダー、人工知能(AI)に関する白書を発表
米国議会の委員会とは
米国議会の上院の審議は委員会を中心に行われています。委員会には、常設の常任委員会と、案件ごとに必要に応じて設けられる特別委員会があり、各委員会の下には小委員会が設置されることもあります。各委員会の委員は会期の最初に上院の決議によって選任されます。本会議と異なり、委員長(chair)が、自らの裁量によって委員会の議事運営を行うため、強い政治力を持つことになります。一方、ランキングメンバーといわれる、野党側のリーダーは、与党に対抗するメンバーの意見をまとめて、法案などの提案を行ったり、白書などを発表したりします。委員会は必要に応じて公聴会を開催し関係者を証人として召喚する権限を持ちます。常任委員会(Standing Committee)は、本会議から付託された議案や、委員から提出された議案を審議し、審議後は採決を行って結果を本会議に報告します。また連邦機関の活動を監視する役割も持ちます。
保健・教育・労働・年金委員会とは
米国上院の常任委員会である、保健・教育・労働・年金委員会(Senate Health, Education, Labor, and Pensions、HELP)委員会は、教育、労働、健康、公共の福祉に関する施策を検討する委員会です。現在は、高齢化、農業大学、芸術と人文科学、生物医学の研究開発、児童の労働、雇用の機会均等、障害を持つ人の生活、労働基準と労働統計、労働争議の調停及び仲裁、労働安全衛生、私的年金制度、公衆衛生、外国人労働者の規制、学生ローン、賃金と労働時間などを管轄しています。また、保健、教育訓練及び公共の福祉に関する事項を総合的に調査及び検討し、随時報告する役割も行っています。2023年度、この委員会は、バーニー・サンダース委員長(民主党)が率いています。委員会のランキングメンバーは、ビル・キャシディ医学博士(共和党)です。委員会は21人の上院議員(11人の民主党員と10人の共和党員)で構成されています。3つの小委員会(児童・家族小委員会、リタイアメント・高齢化小委員会、雇用・労働安全小委員会)も含んでいます。
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