米国、マーシャル諸島共和国とのパートナーシップをより強固にする協定を締結
2023年10月17日、米国報道官室は、10月16日に米国はマーシャル諸島共和国(RMI)と米国・マーシャル諸島共和国自由連合協定に関する3つの協定「Three Compact of Free Association-Related Agreement」に調印した、と発表しました。 この3つの協定の締結では、米国とマーシャル諸島共和国の緊密かつ継続的なパートナーシップを確認するもので、契約の交渉担当であるジョセフ・ユン大統領特使が米国の代表として、ジャック・アディング外務貿易大臣がマーシャル諸島共和国の代表として協定書に署名しました。
背景
マーシャル諸島共和国(Republic of the Marshall Islands、RMI)、通称マーシャル諸島は、多くが環礁で「真珠の首飾り」とも呼ばれる小さな島々を持つマーシャル諸島全域を領土としています。ミクロネシア連邦の東、キリバスの北に位置する太平洋上に浮かぶ島国です。
歴史的には、1528年にスペイン人が発見し、スペインがその領有を宣言したあと、1885年にドイツが保護領とし、1914年に第一次世界大戦において日本が占領しました。その後、1944年に太平洋戦争において、アメリカ軍が占領、1947年には国際連合がアメリカ合衆国の信託統治領として承認しました。1954年には、米国がビキニ環礁において第五福竜丸事件を発生させた水爆実験実施を実施するなど、日本でもなじみのある地域です。1979年、独自の憲法が制定され、米国内で自治政府が発足、その後1982年にアメリカと自由連合盟約を結び、信託統治領から脱却(終了は1990年)し、1986年に独立しました。1991年、国際連合に加盟。国際社会で独立国家として承認されましたが、自由連合盟約に抵触しない範囲でしか外交権を行使できないという制限が加えられています。国際オリンピック委員会にも加盟し、2008年には北京オリンピックにおいてオリンピック初出場を果たしました。2023年には、新型コロナウイルス対策で政府支出が拡大したことなどを理由に、世界銀行から過剰債務のリスクが高いとの認識が示されています。
経済的には、主要な輸出品目はコプラ(ココヤシの果実の胚乳を乾燥させたもので、マーガリンなどの加工食品の原料油脂、石鹸、蝋燭など日用的な工業製品の原料となる)と魚介類だけのため国家赤字が続いており、米国からの援助を元に経済基盤の整備と外国資本の導入、漁業・観光業の振興が促進されています。台湾との国交も樹立しています。便宜置籍船を誘致しているタックス・ヘイヴンのひとつでもあり、世界有数の船籍国の一つにもなっています。
地理的にも歴史的にも米国と深い関係が保たれ、太平洋の国々との関係性を安全かつ自由に開かれた状態に維持するために、協力関係が継続している背景があります。
注目すべき内容
2023年10月16日、米国とマーシャル諸島共和国は、米国・マーシャル諸島共和国の自由連合協定に関連する3つの協定に調印しました。3つとは、(1)協定改正協定、(2)新しい財政手続き協定、(3)新しい信託基金協定です。これらの協定の締結において、米国とマーシャル諸島共和国の緊密かつ継続的なパートナーシップが確認されました。ホノルルでの調印式には署名した米国側交渉担当であるジョセフ・ユン大統領特使とマーシャル諸島共和国のジャック・アディング外務貿易大臣の他、マーシャル諸島共和国のデビッド・カブア大統領、フィリップ・ミュラー首席交渉官、その他数名の高官が出席し、米国内務省からカーメン・G・カンター島嶼・国際問題担当(Department of the Interior Assistant Secretary for Insular and International Affairs)次官補も出席しました。
今後、協定の発効には、米国議会とマーシャル諸島共和国議会(Nitijela、ニチジェラ)の承認が必要となっています。
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