米国|FDA、特定の抗菌剤および/またはその他の化学物質が使われた、固形などの創傷被覆剤および液体創傷洗浄剤の分類と販前承認申請(PMA)要件を提案

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米国|FDA、特定の抗菌剤および/またはその他の化学物質が使われた、固形などの創傷被覆剤および液体創傷洗浄剤の分類と販前承認申請(PMA)要件を提案

FDA、抗菌薬を含む創傷被覆剤および液体創傷洗浄剤を新たに分類して、PMAの提出を求める提案を発表

2023年11月30日、保健福祉省(HHS)の食品医薬品局(FDA)は、抗菌剤および/またはその他の化学物質を含む、一般および形成外科用医療機器として分類されていた特定の固形、ゲル、クリーム、または軟膏として処方された創傷被覆剤(Wound Dressings)、さらにおよび液体創傷洗浄剤(Liquid Wound Washes)を、新しい製品コードを作成して分類することを提案しました。加えて、これらに対して市販前承認申請(PMA)の提出を義務付けることも、同日に提案しました。この提案の内容は、創傷被覆剤、さらにおよび液体創傷洗浄剤の製造や運送、輸出入などに関わる事業者に影響が及びます。これら「分類」と「PMA申請提出義務」の2つの提案に対する意見を、2024年02月28日まで募集しています。

背景

米国保健福祉省(United States Department of Health and Human Services、HHS)の食品医薬品局(U.S. Food and Drug Administration、FDA)は、抗菌剤および/またはその他の化学物質を含み、創傷を覆うタイプの創傷被覆剤(Wound Dressings)、および液体創傷洗浄剤(Liquid Wound Washes)をそれぞれ分類しておらず、個々を「(医療)機器(device)」として規制しています。しかし、創傷被覆剤と液体創傷洗浄剤には、その形状から異なる役割を持つタイプがあります。創傷を覆う固形(solid)タイプは、創傷を覆って保護し滲出液を吸収しつつ、創傷内の水分バランスを適切に保つ役割があります。一方、ゲル(gel)、クリーム(cream)、または軟膏(ointment)として製剤化されたタイプは、創傷内の適切な水分バランスを維持することが主な使用目的です。また、液体(liquid)である創傷洗浄剤は、潅注されて創傷の破片などを物理的に除去することが目的です。さらに、被覆材内の適切な水分バランスを維持する目的で、創傷洗浄剤で固形の創傷被覆材を湿らせて使用することもあります。

ヒトへの使用を意図した医療機器は、連邦食品・医薬品・化粧品法(Federal Food, Drug, and Cosmetic Act、FFDCA、FDCA、FD&Cと略される)に基づいて、包括的なシステムで申請・承認されています。FD&C法では、医療機器を3つのクラスに分類して承認しています;クラスI(一般管理)、クラスII(特別管理および一般管理)、クラスIII(市販前承認および一般管理)です。1976年5月28日に制定されたFD&C法の1976年改正では、機器は、FDAが(1)FDA諮問委員会から勧告を受け、(2)機器を分類する規制案とともに委員会からの勧告を公表して意見募集を行い、(3)機器を分類する最終規制を公表した後に分類される仕組みとなっています。よって、FDAがクラスIIIとして市販前承認(Premarket Approval、PMA、(一般に510(k)要件と呼ばれる、FD&C法21 U.S.C. 360(k)の内容))が必要であるとする行政命令を出すまで、クラスIIIに分類された機器であっても、PMAを提出することなく販売することができます。

注目すべき内容

今回、FDAは同日に「医療機器;一般および形成外科用機器;特定の固形創傷被覆剤;ゲル、クリーム、軟膏として処方された創傷被覆剤;および液体創傷洗浄剤の分類(Medical Devices; General and Plastic Surgery Devices; Classification of Certain Solid Wound Dressings; Wound Dressings Formulated as a Gel, Creams, or Ointment; and Liquid Wound Washes)」規則と、「特定の固形創傷被覆材、ゲル、クリームまたは軟膏として製剤化された創傷被覆材、および医療上重要な抗菌薬を含む液体創傷洗浄剤の市販前承認申請の要件の発効日(Effective Date of Requirement for Premarket Approval Applications for Certain Solid Wound Dressings; Wound Dressings Formulated as a Gel, Cream, or Ointment; and Liquid Wound Washes Containing Medically Important Antimicrobials)」規則の提案を行いました。

具体的には、「分類」規則案では、以下の点が提案されています。

  • 固形創傷被覆剤、ゲル、クリーム、または軟膏として製剤化された創傷被覆剤、および液体創傷洗浄剤を3つに分類することを提案しています。
  • 具体的には、PMAを必要とする機器として、抗菌薬耐性(antimicrobial resistance、AMR)の懸念が高い抗菌薬等が含まれる創傷被覆材および液体創傷洗浄剤をクラスIIIに分類することを提案しています。さらにAMRの懸念が中程度または低レベルの抗菌薬等が含まれる創傷被覆材および液体創傷洗浄剤をクラスII(特別な管理および510(k)要件の対象)に分類することを提案しています。
  • 創傷被覆材や液体創傷洗浄剤の多くは一般管理および特別管理は行われているものの、防腐剤として作用する抗菌剤を含みAMRリスクが一定程度あるため、性能試験と技術仕様に関連する特定の情報、特定の表示要件、安全性と有効性を示す証拠が十分に必要です。このため、FDAはこの連邦官報の別冊に掲載された命令案により、このような器具のPMAの提出を義務付けることを提案しています。
  • 一方で、体内又は体上の化学的作用により抗菌薬の成分を含まない創傷被覆剤及び液体創傷洗浄剤は、たとえこれらの製品が他の文脈において医薬品として規制されている成分を含んでいたとしても、器具とみなされます。例えば、水または9%の生理食塩水のみを含み、抗菌剤、その他の化学物質、または動物由来物質を含まない液体創傷洗浄は、一定の制限のもとで、510(k)要件から除外される予定です。
  • 現在は、すべての創傷被覆材および液体創傷洗浄剤を、個々に規制していますが、分類の最終決定時には、分類のための新しい製品コードが作成される予定です。

「要件の発効日」規則案では、以下の点が提案されています。

  • 本規則案が最終決定され、規則が発行された場合、保護剤または防腐剤として作用する抗菌剤を含む固形創傷被覆材、ゲル、クリーム、または軟膏である創傷被覆材、および液体創傷洗浄剤の上市を希望する事業者は、クラスIIIへの機器の分類が発効した月の翌月から数えて30暦月の末日までに、十分に情報が揃ったPMAを提出しなければならないことになります。
  • 発効後30暦月の末日まで、市販前通知手続きによりクラスIIIに分類された創傷被覆材および液体創傷洗浄剤はPMAを提出することなく販売することができます。ただし、30ヶ月の期間内にPMA提出されなければ、その器具はFD&C法に基づき粗悪品として販売を禁止されます。
  • 機器の製造業者、輸入業者、またはその他のスポンサーが治験用機器免除(investigational device exemption、IDE)申請書を提出し、FDAがそれを承認した場合、その機器は治験用として流通させることができます。ただし、PMAが提出されず、IDEの下で治験用として機器が流通されない場合、その機器はFD&C法に基づき粗悪品とみなされ、強制措置の対象となります。
  • PMAでは以下のすべてのデータと情報を含まなければなりません:(1)説明されていない、申請者が知っている、または合理的に知るべきあらゆるリスク、(2)申請対象である機器の有効性、(3)PMAを求める機器の安全性と有効性に関する調査から得られたすべての前臨床および臨床情報の完全な報告。このことから、FDAはPMAの申請が必要な日の少なくとも30日前にIDE申請をFDAに提出することを推奨しています。
  • 製品に関連する既存の臨床文献も、PMA申請の一部として活用することができます。加えて、FDAは製造業者に対し、PMAの準備におけるあらゆる支援のために、Q-Submission Programを通じて早期にFDAと面談することを強く奨励しています。

今回の規則案では、(1)規則案の内容、(2)PMA要件が必要な機器によって疾病または傷害のリスクの程度、および機器の使用による利益に関する所見案、(3)規則案および所見案に関する意見提出の機会、および(4)機器の分類に関連する情報が必要です。そのため、FDAは一般意見を、2024年02月28日まで募集しています。

参考文献

「医療機器;一般および形成外科用機器;特定の固形創傷被覆剤;ゲル、クリーム、軟膏として処方された創傷被覆剤;および液体創傷洗浄剤の分類」規則

「特定の固形創傷被覆材、ゲル、クリームまたは軟膏として製剤化された創傷被覆材、および医療上重要な抗菌薬を含む液体創傷洗浄剤の市販前承認申請の要件の発効日」規則

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