米国|連邦食品・医薬品・化粧品法に基づいた、配合の実証ができない医薬品もしくは医薬品カテゴリー(DDC)リストの基準を提案
食品医薬品局(FDA)、DDCリストに新たに3つのカテゴリーを追加する提案
2024年03月20日、保健福祉省(HHS)の食品医薬品局(FDA)は、連邦食品・医薬品・化粧品法(FD&C法)の条項に基づいた、配合の実証ができない医薬品または医薬品カテゴリーのリスト(DDCリスト)の評価基準を確立することを提案しました。加えて、このDDCリストに3つのカテゴリーを追加することを提案しています。ただし、この3つのカテゴリーが、「配合が実証できない医薬品カテゴリーである」というFDAによる検証は行われていません。
そのため、規則案に対する意見によっては、この3つのカテゴリーのうちいくつかが追加されない可能性もあります。医薬品または医薬品カテゴリーがDDCリストに入ると、「配合された医薬品または医薬品カテゴリー」として特定の要件が適用除外となる「法定免除」の対象ではなくなります。
このため、この規則の内容は、特にこの3つのカテゴリーに含まれる医薬品を製造する事業主に影響が及びます。これらをこの規則案に対する意見は、2024年06月18日まで受け付けられています。
この規則案の背景
連邦食品・医薬品・化粧品法(Federal Food, Drug, and Cosmetic Act、FD&C法)の503A条および第503B条に基づき、配合された医薬品が法定要件の適用除外となる「法定免除」になるためには一定の条件を満たさなければならない、とされています。503A条には、現行の適正製造規範(current Good Manufacturing Practice、CGMP)要件において「適用除外」となるための条件が記載されています。
この条件が満たされると503A条に記載された「適切な使用方法を記載した医薬品の表示に関する要件」と「新薬承認申請(New Drug Application、NDA)または新薬簡略申請(Abbreviated New Drug Application、ANDA:後発医薬品のための申請)に基づく医薬品の承認に関する要件」が、食品医薬品局(Food and Drug Administration、FDA)の判断によって、免除される可能性があります。また、503B条に記載された「医薬品の適切な使用上の注意の表示に関する要件」と「医薬品サプライチェーンのセキュリティ要件に関する要件」についても、免除される可能性があります。
2013年より、FDAは調剤内容が複雑で配合の実証ができない医薬品のリスト(Demonstrable Difficulties for Compounding List、DDCリスト)の作成を行い、70以上の自薦もしくは他薦された医薬品目の中から3つのカテゴリーをリストに加えることを検討していました。
今回、この3つのカテゴリーついて、調剤諮問委員会(Pharmacy Compounding Advisory Committee、PCAC)において協議され同委員会の同意を得たため、規則案の提案が行われています。ただし、FDAは、この3カテゴリーの医薬品をどのように評価してDDCリストに加えるのかについては未だ検討中で、この点についてはPCACとの協議は続けていく方向です。
この規則案の内容
① FDAは、FD&C法において、DDCリストへの掲載を検討する医薬品または医薬品のカテゴリーを評価する際に、使用する基準を確立することを提案しています。具体的には、医薬品または医薬品のカテゴリーをDDCリストに含めるための評価基準として、FDAは以下の基準を設けることを提案しています
(1) 製剤の複雑さ
(2) 薬物送達機構の複雑さ
(3) 剤形の複雑さ
(4) 生体内での効果の達成またはその評価の複雑さ
(5) 配合工程の複雑さ
(6)医薬品または医薬品のカテゴリーの物理化学的または分析的試験の複雑さ
FDAは、以上の5つの「複雑さ」の基準と患者に対するリスクと効果を考慮し、各医薬品を医薬品リストと医薬品カテゴリーリストの一方または両方に追加するかどうかを決定することを提案しています。
② FDAはDDCリストにおいて新たに3つのカテゴリーの医薬品を特定することを提案しています。具体的には、以下の3つのカテゴリーをDDCリストに含めることを提案しています
(1) コーティングシステムを採用した経口固形徐放性製剤(oral solid modified-release drug products that employ coated systems、MRCs)
(2) リポソーム製剤(liposome drug products、LDPs)
(3) ホットメルト押出を使用した製剤(drug products produced using hot melt extrusion、HMEs)
ただし、FDAは、規則案の②に部分を最終決定する前に、FDAが実際に「配合を実証することが困難である」と判断可能かどうかを検討する意向です。そのため、受領した意見によっては、②のカテゴリーの一部またはすべてが最終規則に含まれるかどうかが変更されます。
DDCリストに掲載される医薬品または医薬品のカテゴリーは法定免除の対象になり得ません。このため、これらのカテゴリーに入っている(もしくは入るであろう)医薬品を製造する製造者は、この規則の内容に注意が必要です。
これらをこの規則案に対する意見は、2024年06月18日まで受け付けられています。
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