EPA、有害物質を貯蔵する施設に対して、緊急排出時における施設の対応を計画書として提出する義務を課す
2024年03月28日、米国環境保護庁(EPA)は、航行可能水域、隣接する海岸線、または排他的経済水域に有害物質を排出することが予想される非輸送関連施設を対象として、水質浄化法(CWA)に基づいた「有害物質の緊急排出時における施設対応計画要件」を最終決定しました。有害化学物質を貯蔵する、石油やガスの採掘、鉱業などに関わる事業主に影響が及びます。この最終規則は、2024年05月28日に発効します。
最終規則の背景とその概要
2022年03月28日、米国環境保護庁(Environmental Protection Agency、EPA)は、航行可能水域、隣接する海岸線、または排他的経済水域に有害物質が排出された場合に環境に危害が及ぶことから、これを排出することが予想される陸上の非輸送関連施設について、水質浄化法(Clean Water Act、CWA)に基づいて「緊急排出時における施設対応計画(Facility Response Plans、FRP)要件」を義務付けることを提案しました。この提案では、EPAは、有害物質のFRPにおいて、計画書には以下の内容など必要であるとしていました。
- 施設情報
- 所有者または運営者情報
- 危険性評価
- 報告可能な排出履歴
- 対応要員および設備
- 緊急時に必要な人員および設備の利用可能性を確保するための契約、またはその他の承認された(緊急時対応として計画する)手段の証拠
- 通知リスト
- 排出情報
- 緊急時の各人物の役割と責任
- 対応設備情報
- 避難計画
- 排出検知システム
- 対応措置
- 廃棄計画
- 封じ込め措置
- 訓練および演習手順
- 自己点検
- 調整活動
そして、最終規則の内容決定にむけて、油汚染防止規制のためのFRP要件や大気に排出される規制物質を使用する施設に対して義務付けられたリスク管理計画(Risk Management Plan、RMP)要件も考慮し、関係者や一般からの意見も取り入れて「有害物質の緊急排出時における施設対応計画要件」を策定していました。
今回、「緊急排出時における施設対応計画要件」が最終決定され、以上の内容を記載した「有害物質の緊急排出時における施設対応計画」書類をEPAに提出する義務が要件となりました。
対象となる施設と事業者の注意事項
CWAにおいて、対象となる施設は「施設の位置から、航行可能水域、隣接する海岸線、または排他的経済水域に排出することにより、環境に実質的な被害をもたらすと合理的に予想される陸上施設」と定義されています。
ただし、EPAはCWAに基づいて策定された、対象施設に対する規則の各要件が分離可能で、個別の規定や要件、またはその一部が無効となった場合でも、規則全体が無効となることはないとしています。例えば、環境に被害をもたらすと予想される「有害物質の緊急排出時における施設対応計画要件」の対象施設を特定する基準は、河川などの水域が2分の1マイルの距離にあり対象施設の候補を特定するスクリーニング基準とは独立しており、どちらかが変更もしくは廃止になっても、他方の基準に影響しないことになります。どちらにしても、有害化学物質を多量に貯蔵し河川等に隣接しているため、すでにCWAに基づいた規則の対象となっている施設の事業主は、この規則の内容に注意する必要があります。
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