米国|米国食品医薬品局(FDA)、連邦食品医薬品化粧品法(FD&C法)における体外診断用医薬品(IVD)の定義などを明確化
臨床検査施設で調整や組立が行われるIVDに医療機器としての要件を求める改正規則を最終決定
2024年05月06日、保険福祉省(HHS)の食品医薬品局(FDA)は、体外診断用医薬品(IVD)が、臨床検査施設で製造(調整、組立なども含む)された場合も含めて、連邦食品医薬品化粧品法(FD&C法)上の医療機器(Medical Devices)であることを明確化し、改正した規則を最終規則として発表しました。
この改正に伴い、一部のIVDに対して行われていた実施裁量方針が段階的に廃止され、臨床検査施設で開発された検査(LDT)で使用されるIVDなども、他の体外診断用医薬品と同じ方法で規制されていくことになります。最終規則は2024年07月05日より発効します。
FD&C法の改正の背景
医療機器改正法(Medical Device Amendments of 1976、MDA)によってFD&C法が改正された1976年以降、保険福祉省(Department of Health and Human Services、HHS)の食品医薬品局(Food and Drug Administration、FDA)はヒトへの使用を意図した医療機器(Medical Devices)に関する包括的な規則を構築しています。
FDAの規制では、体外診断用医薬品(in vitro diagnostic product、IVD)を、「疾病またはその後遺症を治癒、緩和、治療、予防するために、健康状態の判定を含む疾病またはその他の状態の診断に使用することを目的とし、人体から採取した検体の採取、調製、検査に使用することを意図した試薬、器具、システム」と定義しています。
ただし、FDAは施行の裁量権を行使し、ほとんどの臨床検査施設で開発された検査(laboratory developed tests、LDT)において使用されるIVDに対して、本来適用される要件を執行していません。つまり、FDAは裁量権を慣行的に利用し、IVDの中でLDTを区別して規制を施行してきたことになります。しかし、現代において、LDTはハイテク機器やそれらが使用するソフトウェアを必要とし、重要な医療上の決定を左右しているため、それに関連する医療事故などのリスクが1976年に比べてより大きくなっています。
そのため、FDAは企業が「LDT」として提供している医療機器の内容を懸念し、2023年10月03日、定義の修正などを行う規則作成通知(notice of proposed rulemaking、NPRM)を発表しました。この中で、FDAはLDTに対して実質的に執行されていた裁量権を廃止し、他のIVDと同じ裁量方針を取ることを提案していました。
改正された内容
FDAは、最終規則により、「体外診断用医薬品(IVD)」の定義を修正しました。
- 「IVD」は、FD&C法に基づく医療機器(medical devices)であることを明確にしました。
- 「IVD」の定義に、”これらの製品の製造者が研究室である場合を含む”という文章が追加されました。
- FDA規則に記載されている製造(manufacture)および関連する用語の定義が変更され、「製造」に様々な活動(設計、調製、増殖、組立、加工など)が含まれました。
これらの変更により、臨床検査施設(研究室を含む)においてLDTを調整などして使用する者が実質的に「製造者」となる場合でも、当該IVDは区別されず、他のIVDと同様にコンプライアンス(法令遵守)を求められます。LDTには、診断用医薬品や治療方法が見つかっていない疾患に対して必要な(アンメットニーズ)医薬品など、臨床検査施設が主体的に製造するIVDが使用されている場合もあります。これらのIVDや関連する製品を製造している製薬会社などへ影響が及びます。
FD&C法では、安全性と有効性を保証するために医療機器を3つのカテゴリー(クラス)であるクラスI(一般管理)、クラスII(特別管理)、クラスIII(市販前承認)機器に分けています。LDTもそれぞれのクラスに分けられており、今後そのクラスに適用される要求事項を満たすことが必要になってきます。
ただし、ヒト細胞や血液などに由来する製品を製造する際に行われる、ドナー(提供者)のスクリーニング検査や血液型及びRh型検査などのLDTで使用されるIVDは、今まで通りFDAが実施裁量権を行使し、一般的にすべての適用要件を実施しない予定です。
この最終規則は2024年07月05日より発効します。
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