米国|有機合成化学製造業(SOCMI)の新規排出源の性能基準(NSPS)と有機合成化学製造業およびグループI・IIポリマー・樹脂工業の有害大気汚染物質の国家排出基準(NESHAP)
EPA、SOCMI施設もしくはP&R IおよびP&R II施設のNSPSとNESHAPの内容を改定して最終規則とする
2024年05月26日、環境保護庁(EPA)は、有機合成化学品製造業(SOCMI)に適用される新規排出源の性能基準(NSPS)の改定を確定しました。加えて、SOCMIおよび第Ⅰ群および第Ⅱ群ポリマー・樹脂(それぞれP&R IおよびP&R II)産業に適用される有害大気汚染物質国家排出基準(NESHAP)の改定を確定しました。
この最終規則は2024年07月15日より発効されます。SOCMIの排出源カテゴリー(一般的には、HON排出源とも呼ばれる)とP&R IおよびP&R IIの排出源カテゴリーに属する施設とその事業者に影響が及びます。
有害大気汚染物質の国家排出基準とは
有害大気汚染物質の国家排出基準(National Emission Standards for Hazardous Air Pollutants、NESHAP)は、有害大気汚染物質(Hazardous Air Pollutants、HAP)の固定発生源(排出源)についての基準です。有害大気汚染物質は、動物もしくはヒトの癌や生殖機能への影響や先天性欠損症などの他の健康への重篤な影響、または環境への悪影響を引き起こすことが知られている、または疑われる汚染物質のことを指します。
環境保護庁(Environmental Protection Agency、EPA)は、有害大気汚染物質の排出源として規制の対象となる施設を、「排出に関する報告書と記録の確認」「施設担当者との面談」「排出する場所があるプロセスの検査」「施設の設計および作業慣行の基準に関する検査」「漏れ検出と修理方法の見直し」について、NESHAPに基づいて検査します。NESHAPの対象となる排出源として、施設は通常、少なくとも2年に1回、州または地方事務所による評価を受けます。
そのため、HAPを排出する、もしくはその可能性のある施設(民間の場合、たとえば事業体の製造工場など)は、各排出源カテゴリーのNESPAHの内容やその改定を知る必要があります。
この規則の対象となる発生源区分
発生源区分には以下の施設が当てはまります。
- 有機合成化学品製造業(Synthetic Organic Chemical Manufacturing Industry、SOCMI)の排出源区分。一般的に、有害有機(Hazardous Organic) NESHAPとしてHON排出源とも呼ばれる。この排出源区分には、汎用化学物質を生産する化学製造工程が含まれます。
- 第Ⅰ群および第Ⅱ群ポリマー・樹脂(Group I and II Polymers and Resins、P&R IおよびP&R II)産業の排出源区分。この排出源区分にはエピクロロヒドリン原料を使用するエラストマー製造工程および樹脂製造工程が含まれます。
この最終規則の内容
EPAは、SOCMI排出源とP&R IおよびP&R II排出源カテゴリーに適用するNESHAP基準、およびSOCMI排出源カテゴリーに適用するNSPSを最終決定しました。具体的には以下の内容を確定しています。
- 行政によって提起された問題の再審議に基づき、SOCMIの新規排出源における揮発性有機化合物(volatile organic compound、VOC)の機器漏洩に関するNSPSの改正を確定
- P&R I NESHAPの対象となる有害有機物質排出源およびネオプレン製造工程に関するリスクアセスメントの結果を考慮し、エチレンオキシド(EtO)排出およびクロロプレン排出に関する排出基準を確定
- それぞれのカテゴリーに属する施設のHAPに関する柵線監視作業基準を確定
その他、始動・停止・故障(startup, shutdown, and malfunction、SSM)期間に関する基準の適用除外の廃止、適切な場合における当該期間に関する作業実施基準の追加、以前は規制対象外であったHAPに関する基準の最終化、および性能試験報告書と定期報告書の電子報告に関する規定の追加を最終規定としました。この規則の対象となるカテゴリーに属する施設を持つ事業体は、その詳細に注意が必要です。
参考情報
有機合成化学製造業(SOCMI)の新規排出源の性能基準(NSPS)と有機合成化学製造業およびグループI・IIポリマー・樹脂工業の有害大気汚染物質の国家排出基準(NESHAP)
注目情報一覧
新着商品情報一覧
調査相談はこちら
概要調査、詳細調査、比較調査、個別の和訳、定期報告調査、年間コンサルなど
様々な調査に柔軟に対応可能でございます。
- ●●の詳細調査/定期報告調査
- ●●の他国(複数)における規制状況調査
- 細かな質問への適宜対応が可能な年間相談サービス
- 世界複数ヵ国における●●の比較調査 など