米国|2027モデルイヤー以降の乗用車と小型トラックの企業別平均燃費基準、2030モデルイヤー以降の大型ピックアップトラックとバンの燃費基準
乗用車と小型トラックの企業平均燃費基準と大型ピックアップトラックとバンの燃費基準が変更され、最終規則となる
2024年06月24日、運輸省(DOT)の米国運輸省道路交通安全局(NHTSA)は、乗用車と小型トラックの企業別平均燃費(CAFE)基準を最終決定しました。モデルイヤー(MY)2027-31年に乗用車は年率2%、小型トラックはMY2027-28年に年率0%、MY2029-31年に年率2%上昇します。NHTSAはまた、大型ピックアップトラックとバン(HDPUV)の燃費基準をMY2030-32に年率10%、MY2033-35年に年率8%上昇することも最終決定しています。この最終規則は2024年8月23日に発効します。
CAFE基準とは
CAFE(Corporate Average Fuel Efficiency、企業別平均燃費)基準とは、車種別ではなくメーカー別に平均燃費(二酸化炭素排出量)を算出し、年間販売台数なども加味した基準で、一定の基準を超えたメーカーには罰金が科されます。車種別ではなくメーカー別のため、特定の車種だけ燃費を向上させて燃費基準をクリアすることも可能で、環境への配慮とメーカーの目標達成の両方が達成しやすくなる基準として、米国で取り入れられています。
このCAFE基準による規制によって、電気自動車など燃費を向上させる技術が発展し、アメリカ、EU諸国などでは排気ガスを抑制できる車の開発が進んでいく流れになっています。日本では、2020年3月に経済産業省と国土交通省により公布された「乗用車の2030年度燃費基準」が同様の規制となっています。日本の基準では、2030年度の燃費基準推定値として、CAFE方式で「リットル当たり25.4キロメートル」を達成するよう定められました。この数字は2016年度の実績値である「リットル当たり19.2キロメートル」の3割が引き上げられた値となっています。
CAFEプログラムの最終規則における変更点の概要
今回、CAFEプログラムの最終規則において、以下の要件が変更または調整され最終規則となりました。
①フリートパフォーマンス要件
・燃費基準が変更されました。
燃費基準の値は、フリート(同一製造者の国産もしくは輸入乗用車、および小型トラックなどの全車両をいう)の平均燃費となっており、マイル/ガロン(mpg)で示されています。NHTSAは、技術的実現可能性、経済的実行可能性、他の自動車基準が燃費に及ぼす影響、および米国の省エネルギーの必要性を考慮し、モデルイヤー(Model Year、MY)ごとに、それぞれの車両で実現可能な最高の平均燃費基準を設定しました。ただし、NHTSAは、代替燃料のみで走行する車両の燃費、デュアル燃料車の代替燃料を動力源とする走行部分、クレジット(税額控除)の取引、譲渡、利用可能性を考慮していません。
・国産乗用車の最低車両基準が変更されました。
②平均フリートパフォーマンスの決定
・エアコン(AC)の燃費改善値(FCIV)の効率
エアコン(Air conditioning、AC)効率に対する燃費改善値(Fuel Consumption Improvement Value、FCIV)プログラムは、NHTSAによりMY 2017から開始されています。今回、以前の2サイクル試験(two-cycle test)では考慮されていなかった、エアコン(Air conditioning、AC)の効率を上げる技術改善によって改善される燃料消費量が考慮されています。
・オフサイクルでのFCIV
オフサイクルFCIVプログラムは、NHTSAによりMY 2017から開始されています。今回、以前の2サイクル試験で考慮されていない、または十分に考慮されていなかった技術による燃費改善を考慮に入れ、オフサイクルでのFCIVが調整されました。
大型ピックアップ・バン(HDPUV)燃費プログラムにおける変更点の概要
①フリートパフォーマンス要件
・各車両モデルの作業係数は、牽引力と積載量、および4輪駆動構成の装備の有無などを尺度として決定され、設定されました。大型車国家プログラムの基準設定において、適切で、費用対効果が高く、技術的に実現可能な試験手順、測定基準、燃費基準、および順守・執行プロトコルが採用され実施されます。
②平均フリートパフォーマンスと認証フレキシビリティの決定
・革新的なオフサイクル技術に対するクレジット
製造者は、温室効果ガス排出モデル(Greenhouse Gas Emissions Model、GEM)のシミュレーション(模擬)ツールや連邦試験手順(Federal Test Procedure、FTP)のシャシー・ダイナモメーター(chassis dynamometer、車台の動力計)に反映されていない技術によって燃費が改善される車両やエンジン種、サブコンフィギュレーションが、クレジット(税額控除)の対象となることになりました。
以上の変更により、自動車の製造者、自動車および自動車部品の輸入業者、代替燃料自動車の変換器に関わる事業者は注意が必要です。
参考情報
2027モデルイヤー以降の乗用車と小型トラックの企業別平均燃費基準、2030モデルイヤー以降の大型ピックアップトラックとバンの燃費基準
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