2024.12.11
米国|気象観測塔およびその他の風力発電システムの届出要件を改正する規則案策定通知
連邦航空局(FAA)、地上高50~200フィート(約15~61メートル)以上の気象観測塔や風力発電システムをもつスポンサーに届出要件を義務化する提案
2024年11月18日、国土交通省の連邦航空局(FAA)は、気象観測塔および恒久的な風力発電システムに適用される要件の改正を規則案策定通知(NPRM)において提案しました。
FAAは、今回対象となる要件に、気象観測塔を所有するスポンサーに対し、その構造物の最高点が少なくとも地上高50フィート(約15メートル)から200フィート(約61メートル)までの地点(地上高、AGL)にある場合、FAAに通知を提出する義務がある事が明記されました。また、FAAは、最終規則の発効日以降に建設または変更される気象観測塔について、その構造物の最高点が少なくとも50~200フィートAGLまでの範囲にある場合の表示要件も提案しています。さらに、FAAは、同様の気象観測塔に関する特定の関連情報を、FAAの公式データベースで利用できるようにすることを提案しています。
FAAは、これらの変更により、低空飛行中の航空機の衝突危険性が低下することを期待しています。今回の規則案に対する意見は、2025年01月17日までに送付することが必要です。米国において50フィート(約15メートル)AGL以上の気象観測塔や風力発電システム等などを所有している事業者は注意が必要です。
規則案の概要
この規則案は、連邦航空局(Federal Aviation Administration、FAA)によって管理される、既存のすべての気象観測塔(新たに建設もしくは変更される気象観測塔を含む)に適用される、連邦規則集14巻「Aeronautics and Space(航空と宇宙。連邦航空規定 (Federal Aviation Regulations)ともいう)のパート77「航行可能な空域の安全で効率的な使用および保全(Safe, Efficient Use, and Preservation of the Navigable Airspace))を改正するものです。以下、今回改正が規則案策定通知(Notice of proposed rulemaking、NPRM)において提案されている各セクション(§)の概要です。
- 77.1
最高点が少なくとも50~200フィート地上高(Above Ground Level、AGL)までの、新たに建設または変更される気象観測塔に対して、標示などを含むすべての条件と制限が必須であるという要件を確立。
- 77.3
「空中風力発電システム(Airborne Wind Energy System、AWES)」、「気象観測塔」、「スポンサー(気象観測塔などの所有者のこと)」、「風力発電システム」の定義を追加。
- 77.5
最終規則の発効日前に存在する気象観測塔のスポンサーは、§77.7(d)に合致した通知を行わなければならない。
気象観測塔の建設または変更を提案するスポンサーは、その構造物の最高点が少なくとも50~200フィートAGLまでの地点にある場合、§77.7(b)に従い、FAAにその建設または変更について適切な通知を行わなければならない。
- 77.7
スポンサーは、建設もしくは変更の開始日、または新しい気象観測塔の建設許可申請日のいずれか早い方の少なくとも45日前までに通知を提出することを義務付ける。
スポンサーは、恒久的な風力発電システムおよび関連する気象観測塔の建設または変更計画について、建設または変更計画開始日の少なくとも90日前、または建設許可申請日のいずれか早い日までにFAAフォーム7460-1を提出しなければならない。
最終規則の発効日前に存在し、その構造物の最高点が少なくとも50~200フィートAGLまでの地点にある気象観測塔のスポンサーは、最終規則の発効日から90日以内にFAA フォーム 7460-1を提出しなければならない。
- 77.9
スポンサーは、少なくとも50~200フィートAGLまでの気象観測塔の建設または変更に関する通知を提出しなければならない。最終規則の発効日前に、スポンサーが、少なくとも50~200フィートAGLまでの高さを持つ既存の気象観測塔を所有している場合、スポンサーは、§77.7(d)と一致する通知を提出しなければならない。
- 77.10
FAAから要請があった場合、スポンサーは補足通知を提出しなければならないことを明確にする。
- 77.11
FAAが航空調査プロセスのいかなる部分においても、決定の前後を問わず追加情報を要求した場合、スポンサーは30日以内にその情報を提供しなければならない。
- 77.12
最終規則の発効日前にFAAから航空航行上危険なしとの決定を受けた構造物、または最終規則の発効日前に建設が完了した、構造物の最高点が少なくとも50~200フィートAGLまでの地点にある気象観測塔を除き、スポンサーは航空航行上危険なしとの決定に含まれる条件と制限に従わなければならない。これには、新たに建設または変更された気象観測塔で、その構造物の最高点が少なくとも50~200フィートAGLまでの地点にある場合、その塔に標識を付けることを義務付けることも含まれる。
- 77.27
FAAは、以下の場合に航空調査を実施する: (1) §77.9に基づく通知を受領した場合、または(2) FAAが調査が必要と判断した場合。これらのパラメータ以外に提出された通知はすべて、自動化されたOE/AAAシステム内で選別され、当該提案または変更には通知が不要であること、したがってFAAが当該提案に異議がないことを示す電子書簡による回答が行われる。
- 77.32
航空航行上支障なしとの決定書に記載された表示及び照明に関する要求事項の変更又は逸脱を要求する場合、スポンサーは、FAA フォーム 7460-1「建設又は変更の提案に関する通知」を提出しなければならない。
- 77.33
延長、改訂、または終了されない限り、空中風力エネルギーシステムを含む提案された恒久的風力エネルギーシステム、および関連する気象観測塔に関して、サブパートDに基づき発行された各航空航行に対する無害の決定は、決定の発効日から36ヶ月後、または提案された建設または変更が放棄された日のいずれか早い日に失効する。
以上の提案に関する意見は、2025年1月17日までに送付することが必要です。米国において、気象観測塔もしくは風力エネルギーシステムを所有しているスポンサーは注意が必要です。
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