米国|可変冷媒空調サブセクターにおけるHFCの使用制限に関する改正規則

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米国|可変冷媒空調サブセクターにおけるHFCの使用制限に関する改正規則

EPA、ハイドロフルオロカーボンを用いた可変冷媒フローシステムの設置期限を2027年01月01日まで延長

2024年12月12日、米国環境保護庁(EPA)は、2020年米国技術革新製造(AIM)法に基づき公布された2023年技術移行規制の条項を修正し、最終規則としました。2026年01月01日より前に米国で製造または米国に輸入された部品を使用する、可変冷媒フロー(VRF)空調およびヒートポンプシステムの新規設置を、2027年01月01日までとしました。

また、2023年10月05日以前にハイドロフルオロカーボン(HFC)またはハイドロフルオロカーボンを含む混合物の使用を承認した建築許可が発行されている場合、2026年01月01日より前に米国で製造または米国に輸入された部品を使用する、VRF空調およびヒートポンプシステムの新規設置は、2028年01月01日までとしました。これら措置により、EPAは事業者の旧式VRFシステムの在庫負担を防ぐことを狙いとしています。この最終規則は2025年01月13日に発効しています。

米国革新技術製造(AIM)法とは

American Innovation and Manufacturing Act of 2020(2020年米国技術革新製造法)のことで、米国環境保護庁(EPA)がハイドロフルオロカーボン(hydrofluorocarbons、HFC)の生産や輸入からの消費量を、2036年までに2011〜2013年を基準年として、約15%まで段階的に削減することを義務付けた法律です。

AIM法は、トランプ大統領が2020年12月27日に署名し、1.4兆ドルの政府支出法案と9,000億ドルの新型コロナウイルス感染救済法案を含んだ2021年連結歳出法(Consolidated Appropriation Act, 2021)という超党派の大規模な法案群の一部となっています。EPAはこの法律の下で、「HFCの生産と輸入に伴った消費を段階的に削減する」こと以外に、「回収、再利用、および整備、修理、廃棄の方法改善を通じて、冷媒として使用されるHFCの管理のための基準を確立する」「小規模企業向けの3年間の助成金プログラムを創設し、使用済み冷媒の回収および再生を促進するために、毎年500万ドルを配分する」「次世代技術への移行を促進するために、事業者セクター別に使用制限を設ける」ことを施行してします。

AIM法では、ギガリ改正で記されたHFCのリストが段階的削減の対象となっています。

地球温度係数(GWP)とは

地球温度係数(Global Warming Potential、GWP)とは、「温室効果ガスが二酸化炭素の何倍の温室効果があるのか」を表す係数で、例えばGWPが2.0であれば二酸化炭素の2倍の温室効果があるということを示します。各ガスのGWPは気候変動に関する政府間組織(Intergovernmental Panel on Climate Change、IPCC)によって公表され、ただし数値は状況により変更されます。

実際には、温室効果ガスの寿命はそれぞれ異なるため、係数で一概に比較できず、20年、100年、または500年の評価を算出してそれぞれ開示されます。注意書きが無い場合は、一般的に京都議定書でも用いられた評価期間である「100年」の数値を参照して、そのガスのGWPが示されています。例えば、HFCの一種で不燃性のための冷媒として冷蔵や冷凍機に広く使用される代替フロンであるHFC R-410AのGWPは2,090です。

影響のある事業体

製造者、輸入者、輸出者、販売者、流通に係わる者、または住宅用および商業用の空調およびヒートポンプ機器の設置者は、この最終規則の内容に影響を受ける可能性があります。例えば、以下の業者(カッコ内は北米産業分類システム(NAICS)コード)です。

  • 新築多世帯住宅建設(236116)
  • 新築住宅販売業者(236117)
  • 住宅リフォーム業者(236118)
  • 工業ビル建設(236210)
  • 商業・施設ビル建設(236220)
  • 配管、暖房、空調工事業者(238220)
  • 空調・温風暖房機器製造業(333415)
  • 配管や暖房の機器卸売業者(423720)
  • 温風暖房空調機器や用品の商卸売業者(423730)

最終規則の対象と内容

対象は、地球温暖化係数が700以上のHFCまたはその混合物を使用する住宅用または軽商用空調またはヒートポンプとして使用される可変冷媒フロー(Variable Refrigerant Flow、VRF)システムです。

  • 2026年01月01日以前に米国で製造、または米国に輸入された部品を使用する場合、住宅用および軽商用空調およびヒートポンプに使用されるVRFは、2027年01月01日(1年間の追加延長)までに、新規設置する必要があります。2023年10月の技術移行規則の制限を満たさないHFC、およびR-410AなどのHFCを含む混合物を使用する凝縮ユニット、蒸発器、およびエアハンドラーを含む新規VRFシステムが対象で、2027年01月01日より前に組み立てられることが条件です。
  • 例外として、2023年10月05日以前に、VRFシステムにおいて、HFCまたはHFCを含む混合物の使用が承認され建築許可が発行されたプロジェクトについては、2026年01月01日以前に米国で製造または米国に輸入された部品を使用することを条件に、2028年01月01日まで当該システムの設置が認められます。

この最終規則は2025年01月13日に発効しています。

参考情報

HFCの段階的削減:可変冷媒空調サブセクターにおけるAIM法に基づくHFCの使用制限

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