米国|TSCA安全衛生試験データ報告の対象に16物質を追加

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米国|TSCA安全衛生試験データ報告の対象に16物質を追加

安全衛生試験データ報告

2024年12月13日、米国環境保護庁(EPA)は、連邦官報にて、有害物質規制法(TSCA)に基づき、特定された16種類の化学物質の製造者(輸入者を含む)に対し、特定の未公表の安全衛生調査の写しと一覧をEPAに提出することを要求する安全衛生報告に関する内容を公示しました。製造者や輸入者に関連情報提供を要求しています。

概要・背景

■ TSCAに基づく規則のうち、40 CFR 716.120には、安全衛生試験データ報告が必要とされる化学物質が含まれている。Part 716「安全衛生データ報告」に関する規則のうちの一つ。

■ 40 CFR § 716.10や§ 716.50では報告すべき調査内容について規定されており、§716.120に収載されている物質または混合物に関する安全衛生データについて、製造者や輸入者はEPAへの情報提供が求められている。必要な情報の主なものは次の通り:

- 発表の健康・安全性研究のリストとその写し
- 環境影響と物理化学的特性に関するすべての未発表試験
- 職業、一般住民、消費者、傍観者、環境ばく露に関するすべての未発表の研究
- リストされた物質(単一物質または混合物)の測定可能な含有量を示す研究
- 生物学的、光化学的、化学的分解に関する調査、試験、研究

■ 2025年01月13日から2025年03月13日までの間に、届出化学物質を製造(輸入を含む)する者、 あるいは製造を計画している者は、

- 2025年01月13日から2025年03月13日までの期間に開始された試験について、開始後30日以内に、ただし遅くとも2025年04月14日までに、EPA に報告すること。
- 2025年01月13日から2025年03月13日までの期間に進行中または開始された研究のリストを提出した者については、そのような者は、研究の完了日にかかわらず、各研究の完了後30日以内に各研究の写しを提出すること。

■ 提出方法は、中央データ交換(CDX)システムからアクセスできる化学物質安全性・農薬プログラム(Chemical Safety and Pesticide Programs: CSPP)ソフトウェアを使用して、提出すること。

■ 今回40 CFR 716.120に追加された対象の化学物質は、化学物質は、高優先指定の候補として優先順位付けの過程にあるか、あるいは今後数年間に候補になると予想されるもの、または高優先度物質として特定されたものでため、EPAにとって特に関心の高いものとなる。

追加対象物質

■ 4,4-Methylene bis(2-chloraniline) (CASRN 101-14-4);

■ 4-tert-octylphenol(4-(1,1,3,3-Tetramethylbutyl)-phenol) (CASRN 140-66-9);

■ Acetaldehyde (CASRN 75-07-0);

■ Acrylonitrile (CASRN 107-13-1);

■ Benzenamine (CASRN 62-53-3);

■ Benzene (CASRN 71-43-2);

■ Bisphenol A (CASRN 80-05-7);

■ Ethylbenzene (CASRN 100-41-4);

■ Naphthalene (CASRN 91-20-3);

■ Vinyl Chloride (CASRN 75-01-4);

■ Styrene (CASRN 100-42-5);

■ Tribromomethane (Bromoform) (CASRN 75-25-2);

■ Triglycidyl isocyanurate; (CASRN 2451-62-9);

■ Hydrogen fluoride (CASRN 7664-39-3);

■ N-(1,3-Dimethylbutyl)-N′-phenyl-p-phenylenediamine (6PPD) (CASRN 793-24-8); and

■ 2-anilino-5-[(4-methylpentan-2-yl) amino]cyclohexa-2,5-diene-1,4-dione (6PPD-quinone) (CASRN 2754428-18-5).

参考情報

■ 89 FR 100756

有害物質規制法(TSCA)とは?

米国の「有害物質規制法」、通称「TSCA」は、化学物質の管理・規制に関する米国の国レベルの基本的な法令の一つです。日本の化審法、EUのREACH規則と並べて、あるいは比較して言及されたりもします。 合衆国法典では第15編、第53章に収載されており、全部で6つの大項目から構成されています。このうち、日本の事業者が関心が高く、よく相談が持ち込まれる大項目は、「有害物質の管理」、「複合木材製品のホルムアルデヒド基準」です。

目次

SUBCHAPTER I 有害物質の管理 SUBCHAPTER II アスベスト有害性緊急対応 SUBCHAPTER III 屋内ラドン削減 SUBCHAPTER IV 鉛ばく露低減 SUBCHAPTER V 健康的な高いパフォーマンスの学校 SUBCHAPTER VI 複合木材製品のホルムアルデヒド基準

注目される制度

TSCAのもとでは様々な規制が敷かれていますが、事業者からの相談・問い合わせが多く、注目度が高い制度には次のものが例として挙げられます。

新規化学物質の製造前届出(PMN)制度

■ 第5条(§2604)(a)(1)に基づき、新規化学物質の製造・輸入・加工については、90日前までにEPAへの届出が必要

化学物質の試験制度

■ 第4条(§2603)に基づき、EPAが人の健康や環境へ不当なリスクをもたらすと判断した場合には、化学物質や混合物の製造、商業流通、加工、使用、廃棄、またはそのような活動の組み合わせに関連して、関連事業者に試験の実施を要求することができる。関連規則に基づき、規則や同意命令などの形で発出される。

重要新規利用規則(SNUR)

■ 第5条(§2604)(a)(2)に基づき、化学物質の使用が、通知が必要とされる重要新規利用(Significant New Use)であるかどうかをEPAが判断し、必要に応じて規則を設ける。特定されたものについて、製造者・輸入者や加工業者は、当該新規利用を開始する90日前までに関連規則に基づいた通知(SNUN)が必要とされる。

化学物質のリスク評価制度に基づく個別の規制

■ 第6条(§2605)に基づき、EPAが化学物質または混合物の製造、加工、商業流通、使用、廃棄、またはそのような活動の組み合わせが、人の健康や環境へ不当なリスクをもたらすと判断した場合には、規制を定める規則の検討を行う。

既存化学物質の管理制度

■ 第8条(§2607)に基づく記録保持・報告要件は、インベントリー制度としても知られている。EPAが化学物質についての情報をインベントリーとして管理するために、事業者には情報の提出や更新が求められている。

輸出入規制

■ 輸出(§2611)や輸入(§2612)についても規制が敷かれているが、特に注目されるのは、輸入時における「TSCA証明」である。詳細は規則で規定されているが、輸入化学物質が TSCA に準拠していることを証明する方法(positive certification)と、TSCAの適用外であることを証明する方法(negative certification)が存在する。

複合木材製品規制

■ 米国内で販売、供給、販売促進、製造、輸入される複合木材製品は、TSCA Title VI適合と表示されなければならない。これらの製品には、広葉樹合板、中密度繊維板、パーティクルボード、およびこれらの製品を含む家庭用品やその他の完成品(finished goods)が含まれる。自主的合意基準、第三者認証制度など要件遵守保証のための制度が導入されている。

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