EU|POPs規則附属書I改正案-ヘキサクロロベンゼンにUTC設定へ

POPs規則附属書Iを改正する規則案が公表

 2021年11月08日、ストックホルム条約(POPs条約)を背景に、難分解性有機化合物(POPs)を規制するEUのPOPs規則2019/1021の附属書Iを改正する規則案が公表され、意見募集が開始されました。意見募集は2021年12月08日までとなっています。

 改正の焦点は附属書Iのうち「ヘキサクロロベンゼン」についての内容となります。

改正内容(案)

附属書Iのヘキサクロロベンゼンのエントリーの内容のうち、「中間体の使用またはその他の仕様に関する特定の免除」に新たに次の内容を追加します。(これまでは空欄)

‘For the purposes of this entry, Article 4(1), point (b), shall apply to concentrations of hexachlorobenzene equal to or below 10 mg/kg (0,001% by weight) where it is present in substances, mixtures or articles.’.
(仮訳)本エントリーの目的のために、第4条1項(b)は、物質、混合物または成形品中に10 mg/kg(0.001wt%)以下の濃度で含まれるヘキサクロロベンゼンに適用される。

改正規則案附属書

改正内容(案)が意味するところは?

今回改正案が提案されている内容は、POPs規則第4条「管理方策からの免除」の内容で規定されている各種免除内容のうち、 第4条1項(b) で定められている非意図的な微量汚染物質として存在する場合の免除の適用に関するものとなります。

では、何の規制からの免除かというと、同規則第3条「製造、上市、使用の管理および物質のリスト化」で規定する上市・使用の禁止・制限事項を意味します。特に第1項で規定されている次の内容は規制が厳しいため、その免除内容にも附属書Iで規定される免除内容には注目が集まります。

附属書Iに記載されている物質の製造、上市および使用は、物質単体、混合物中または成形品中のものを問わず、第4条を条件として禁止する

(第3条1項仮訳)

ヘキサクロロベンゼンとは?

欧州委員会は、ヘキサクロロベンゼンが次の用途に存在することを判断した。

■ 農薬、塩素系溶剤を含むいくつかの物質、混合物および物品に、不純物として存在する

■ 殺虫剤、塩素系溶剤、インク、コーティング剤、塗料、トナー、木工用、繊維用、プラスチックを含むいくつかの物質、混合物、物品に不純物として存在する

そのため、ヘキサクロロベンゼンを非意図的な微量汚染物質として含む物質、混合物または成形品の使用に関する法的な状況を明確にし、執行を容易にするために、非意図的追跡微量汚染物質(UTC)の制限値が設定されることとななったと説明されています。

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