EU|欧州委員会、医療機器の不足のリスクを軽減するために、医療機器の認証の所要時間をより長く確保するための提案を採択

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EU|欧州委員会、医療機器の不足のリスクを軽減するために、医療機器の認証の所要時間をより長く確保するための提案を採択

リスク分類による医療機器へのアクセス性の改善と適合性評価の強化

2023年1月6日、欧州委員会は、医療機器の不足のリスクを軽減するために、医療機器の認証に掛かる所要時間をより長く確保するための提案を採択しました。本提案は、医療機器規制の下で予測されているように、新規則に適応するためのより長い移行期間を導入しています。

この移行期間における新しい期限は、医療機器のリスククラスによって異なり、患者が医療機器に引き続きアクセスできるようにするとしています。また、現行の法的枠組みに従って医療機器が市販され、まだ入手可能な医療機器が市場に残り続けることが可能になるとしています(売り渡し期限の廃止)。

医療機器規則の概要

医療機器の安全性や性能に関するEUの規則は、1990年代に制定されました。2017年4月、欧州議会及び理事会は、医療機器と体外診断用医療機器の規制の枠組みを強化するために、規則(EU)2017/745と規則(EU)2017/746を採択しました。

本規則の目的は、患者及び機器の使用者の健康を高いレベルで保護し、医療機器製品の域内市場が円滑に機能するようにすることです。これらの目的を達成するため、また、従来の規制の枠組みで明らかになった問題を考慮し、同規則では、EU市場に出される機器の品質、安全性及び性能を保証するため、より強固な適合性評価のシステムを定めています。

同規則は2017年5月に発効し、2021年5月26日から適用となりました。同規則に規定された移行期間は、2024年5月26日に終了します。追加のセルオフ(在庫商品の販売)条項により、移行期間前または期間中に市販され、移行期間が終了した時点でまだサプライチェーン内にある医療機器を2025年5月までさらに利用可能にすることができます。

医療機器規則は、2022年5月26日に適用された体外診断用医療機器に関する規則で補完されています。2022年1月、欧州議会及び理事会は、リスクの高い体外診断用医薬品については2025年5月26日から、リスクの低い体外診断用医薬品については2027年5月26日まで、医療機関で製造、使用される機器に関する特定の規定については2028年5月26日までと、段階的にその移行期間を延長することを採択しています。

背景

医療機器は、疾病の診断、予防、モニタリング、治療または緩和のための革新的なヘルスケアソリューションを提供することにより、人命を救うという基本的な役割を担っています。2017年4月、欧州議会及び理事会は、医療機器と体外診断用医療機器の規制枠組みを強化するために、規則(EU)2017/745と規則(EU)2017/746を採択しました。

これらは、患者及びユーザーのための高水準の健康保護と、これらの製品の域内市場の円滑な機能を提供することを目的としています。これらの目的を達成するため、従来の規制の枠組みで明らかになった問題を考慮し、同規則ではEU市場に出される機器の品質、安全性、性能を保証するため、より強固な適合性評価システムを定めています。

医療機器規則は、2021年5月26日から適用され、2024年5月26日までの移行期間を定めています。2022年12月9日のEPSCO理事会(雇用・社会政策・健康・消費者問題理事会)において、EU保健相は欧州委員会に対し、医療機器規則の移行期間を延長する提案を速やかに提出するよう求めました。

同提案は今後、欧州議会と理事会で交渉されることになります。

EUの患者に安全な医療機器を提供することは、優先事項であり、本提案では、医療機器規則で規定されている現行の安全性、性能要件を一切変更するものではありません。メーカーが従来適用されていた規則から規則の新たな要件に移行するための時間を確保するために、経過措置を修正するだけになります。

移行期間の延長は、機器の種類によって異なります。ペースメーカーや股関節インプラントなどの高リスクの機器は、注射器や再使用型手術器具などの中・低リスクの機器(2028年12月まで)より短い移行期間の恩恵を受けることになるとしています。

規則改定の概要

2021年5月26日以前に発行された証明書または適合宣言の対象となる医療機器について、新規則への移行期間を、高リスクの機器については2024年5月26日から2027年12月31日まで、中リスク及び低リスクの機器については2028年12月31日まで延長します。

この延長には一定の条件があり、安全性が高く、メーカーが既に医療機器規則で規定された規則への移行措置を取っている機器だけが、この追加期間の恩恵を受けることになります。

この提案では、クラスIIIの埋め込み型カスタムメイド機器についても2026年5月26日までの移行期間を導入し、製造業者がノーティファイドボディ(独立した第三者適合性評価機関)の認証を取得する時間をより長く確保できるようにしています。

この場合にも、移行期間は、2024年5月26日以前にこの種の機器の適合性評価を製造者が申請することが条件となります。これらの改定で打ち出された移行期間を反映させるため、本提案では、医療機器規則の適用開始日である2021年5月26日まで発行された認証書の有効性を延長するものです。

また、欧州委員会は、医療機器規則及び体外診断用医療機器規則で現在設けられている売り渡し日を廃止することを提案している。売り渡し日は、既に市場に投入され、購入が可能な状態にある機器を撤去するための終了日である。この売り渡し期限を撤廃することで、既に市販されている安全で必要不可欠な医療機器が、医療機関や必要としている患者に引き続き提供されることが保証されます。

今回の規則改定における改善点は以下の通りです。

■ EUレベルの専門家集団による新たな市販前審査メカニズムを通じて、高リスクの機器に対する事前規制を強化する。

■ ノーティファイドボディの指定及び監視の基準の強化。

■ 類似の医療機器と同じ特性やリスクプロファイルを持つ特定の美容機器を規制の範囲に含める。

■ 医療機器に関する包括的なEUデータベース(EUDAMED)による透明性の向上。

■ 一意の機器識別子(UDI)に基づくトレーサビリティシステム。

■ 医療機器を埋め込まれた患者のための情報を含む「インプラントカード」の導入。

■ 多施設共同臨床試験認可のためのEU全体の調整手続きを含む、臨床エビデンスに関する規則の強化。

■ 製造業者に対する市販後調査要件の強化。

■ 警戒と市場監視に関するEU諸国間の調整メカニズムの改善。

■ 欠陥のある医療機器によって生じた損害を患者が補償されるようにするための強固な金銭的補償メカニズム。

次のステップ

本提案は、今後、欧州議会及び欧州理事会において、加速された共同決定手続きを経て採択される必要があります。

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