EU|水銀規則の改正案について意見募集-水銀添加製品6項目の追加を含む

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EU|水銀規則の改正案について意見募集-水銀添加製品6項目の追加を含む

主に水銀添加製品としての各種ランプが焦点

2023年07月14日、欧州委員会は採択した水銀規則の見直し案を意見募集ページで公開し、意見募集を開始しました。期限は09月08日までとなっています。

概要・背景

■ 水銀規則の第19条14項に設けられたレビュー条項によると、欧州委員会は、欧州議会及び理事会に対し、以下の事項に関する評価結果を報告するよう求められており、必要に応じて立法案を添付するとされていた。

(a) 2030年までに歯科用アマルガムの使用を全廃することの実現可能性と、EUが火葬場から排出される水銀を規制する必要性
(b) 他のEU法令により、すでに上市が禁止されているか、近いうちに禁止されるであろう、その他の残存する水銀添加製品(MAPs)の製造、輸入、輸出を禁止することの環境上の利益と実現可能性

■ 広い範囲の事業者が関心を持つのは(b)の水銀添加製品についてのものであるが、現状、水銀規則の附属書2は以下の6種類のMAPsをリストアップしている。

電池 照明・ランプ* 殺虫剤、殺生物剤、局所防腐剤
特定のスイッチとリレー 化粧品(一部の眼科用製品を除く) 特定の非電子計測機器(温度計、気圧計など)

*一般照明用の一部の小型蛍光ランプ(CFL)および直管蛍光ランプ(LFL)、電子ディスプレイ用の水銀添加冷陰極蛍光ランプおよび外部電極蛍光ランプ(CCFLおよびEEFL)、一般照明用の高圧水銀蒸気ランプ(HPMV)を含む一連の水銀含有ランプ

注目すべき内容

■ 規則案では、まず、水銀規則とRoHS指令の一貫性を確保し、以下の水銀含有ランプの製造・輸出を段階的に廃止することが盛り込まれている。

水銀添加製品(MAPs) 水銀添加製品の輸出入・製造禁止日
3bとして以下を追加  
3 および 3a で既にカバーされていない、一般照明用のその他すべての小型蛍光ランプ(CLF) 2025年12月31日
4aから4dとして以下を追加  
4a. 一般照明用のトライバンド蛍光ランプで、項目4の(a)に含まれないもの 2027年12月31日
4b. 一般照明用のハロリン酸塩蛍光体ランプで、項目 4 の(b)に含まれないもの 2025年12月31日
4c. 非線形トリバンド蛍光体ランプ 2027年12月31日
4d. 非線形ハロリン酸塩蛍光体ランプ 2025年12月31日
5aとして以下を追加  
5a 一般照明用の高圧水銀ナトリウム(蒸気)ランプ(HPS) 2025年12月31日

■ さらに国際条約である水銀条約の動向との整合性を図る内容も含まれている。2022年3月の第4回水俣条約締約国会議(COP4)で締約国によって採択された水俣条約の決定MC-4/3を実施しようとするものであり、特に、製造および国際取引禁止の対象となるその他のMAPsのリストに関する条約の附属書A(パートI)を改正する内容についてのものである。(上記MAPs追加に含まれる)

■ ほか、2025年1月1日以降、歯科用アマルガムの域内製造および輸出を禁止する内容も含まれる。

参考情報

水銀規則改正案 意見募集ページ/欧州委員会

水銀条約(水俣条約)とは?

水銀条約とは、を国際的に管理・規制するための枠組みです。2013年に日本の熊本市及び水俣市で行われた会合で採択され、「水俣条約」としても知られています。2017年08月に発効し、130ヵ国以上の締約国を有しています。

規制対象は?
■ 水銀|CAS No. 7439-96-7
■ 水銀化合物|水銀の原子及び一又は二以上の他の元素の原子から成る物質であって、化学反応によってのみ異なる成分に分離することができるもの
■ 水銀添加製品|意図的に添加された水銀又は水銀化合物を含む製品又は製品の部品で、附属書Aに列挙
■ 水銀または水銀化合物が使用される製造プロセス|附属書B

第3条「水銀の供給源及び貿易」の規定適用上は、次のものに適用されます。
■ 水銀|水銀と他の物質との混合物(水銀の合金を含む)であって、水銀の濃度が全重量の九十五パーセント以上であるもの
■ 水銀化合物|塩化第一水銀(甘汞と称することもある。)、酸化第二水銀、硫酸第二水銀、こう硝酸第二水銀、辰砂及び硫化水銀

規制内容は?
主な規制内容としては、水銀の一次採掘の原則禁止(第3条)、水銀の輸出は特定許可用途・環境上適正な暫定的保管など特定要件を満たす場合に限定(第3条)、水銀添加製品の製造、輸出入の段階的禁止(第4条)、水銀又は水銀化合物を使用する製造工程の制限・段階的廃止(第5条)、零細及び小規模な金の採掘及び加工における水銀及び水銀化合物の使用並びに当該採掘及び加工から生ずる水銀の環境への排出及び放出を削減(第7条)、附属書D記載の発生源分類からの水銀及び水銀化合物の大気排出規制(第8条)、土壌・水への放出について(第9条)などが挙げられます。

日本企業の事業との関連では、特に「水銀添加製品」の規制(第4条)が注目を集める内容だと思われます。

条約と締約国
条約の締約国は、各国の国内法令に条約の内容を反映させる形で履行する形になります。日本の場合は水銀汚染防止法や大気汚染防止法などに反映され、EUでは水銀規則などに反映されます。

企業コンプライアンス上、関心が高いのは、規制対象になる物質は何か、新しく何が追加されるのか、という点だと思われますが、附属書への新たな物質の追加は、まず専門の組織で検討され、締約国会議での検討を通じて決定されます。決定(Decision)という形で公表され、条約の改訂がなされれば、それまでの決定が条約に反映されます。最新改訂版以降の決定については、個別に決定を確認しなければなりません。

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