EU|有害物質の輸出入における事前通達に係わるPIC規則の改正案-2023年05月のロッテルダム条約締約国会議の内容も反映へ
国際条約の検討を反映するPIC規則改正案
2024年07月19日、欧州委員会は、有害物質の輸出入に関する事前通達に係わるロッテルダム条約(PIC条約)に基づくEU法令であるPIC規則の改正案について公表し、意見募集を開始しました。期限は08月16日までとなっていました。
概要
■ PIC規則の第23条1項に従い、欧州委員会は少なくとも年に1回、EU法および条約に基づく進展に基づき、同規則附属書Iの化学品リストを見直すことが義務付けられている。
■ 前回の附属書Iの見直し以降、植物保護製品製品規則(PPPR)に基づき、特定の化学物質に関して多くの最終的な規制措置が講じられた。また、殺生物性製品規則(BPR)やREACH規則に基づく要件も考慮されている。
■ 改正案は、2023年05月01日から12日までジュネーブで開催されたロッテルダム条約第11回締約国会議での、さらなる化学物質を条約の附属書IIIに含める決定や、2022年06月06日から17日までジュネーブで開催されたストックホルム条約第10回締約国会議での、さらなる化学物質を条約の附属書Aに含める決定を反映している。
■ 附属書IのPart 1への多数の項目追加のほか、Part 2やPart 3の更新も含まれている。
PIC規則
有害物質の輸出入に関する事前通達に係わるロッテルダム条約(PIC条約)に基づくEU法令であるPIC規則(EU) No 649/2012の適用範囲は次の通りです。
【対象】
- ロッテルダム条約に記載されている有害化学物質
- EU域内で禁止または厳しく制限されている化学物質
- 輸出される化学物質
【対象外】
- 麻薬
- 放射性物質
- 廃棄物
- 化学兵器
- 食品および食品添加物
- 飼料
- 遺伝子組換え生物および一部の医薬品
- 研究または分析のために輸出される化学物質で、人の健康や環境に影響を及ぼす可能性が低い量
■ 規制は、化学物質がEU加盟国から輸出される際に、適切なラベル表示と包装を要求している。輸出を目的とするすべての化学物質は、一定の基準に従ってラベルを貼り、梱包し、安全データシートの基本的な安全情報を添付しなければならない。
■ 240超の化学物質(農薬や工業用化学物質)は、附属書Iに記載されており、輸出時に一定の義務が課されている。有害化学物質は、単独で輸出することも、混合物や成形品に混ぜて輸出することも可能。
■ 規則は、条約の2つの主要な手続き、すなわち、事前のインフォームド・コンセント手続きと情報交換を実施するもの。また、特定の化学物質の貿易を各国に知らせるための輸出届出も含まれているが、条約の締約国であるかどうかにかかわらず、すべての国に輸出手続きを適用するなど、条約よりも踏み込んだ内容となっている。
■ 事前情報提供型の同意手続きは、条約の輸入締約国が、条約に記載された有害化学物質の輸入に同意するかどうかを輸出締約国に通知するもの。
■ 条約に記載されている化学物質については、輸入国の明示的な同意が必要な規定となっている。条約に記載されている各化学物質には、各国政府がより多くの情報を得た上で判断できるように、判断の手引きとなる文書が用意されている。
■ 情報交換メカニズムでは、各締約国は化学物質を禁止する際に条約事務局に通知し、輸出する際には輸入締約国に通知しなければならない。本規則は、EUがこのような化学物質を輸出する際の、すべての輸入国への輸出届出手続きを定めている。
附属書の構成
附属書I 化学品リスト
Part 1 輸出通知手続きの対象化学品リスト
Part 2 PIC通知に関する適格化学品リスト
Part 3 PIC手続きの対象化学品リスト
附属書II 輸出通知
附属書III 第10条に基づき、加盟国の指定国家機関が欧州委員会に提供する情報
附属書IV 禁止または厳しく制限された化学品の条約事務局への通知
附属書V 輸出禁止の対象となる化学品及び成形品
参考
■ 意見募集ページ/欧州委員会
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