| 法令の情報時期:2023年03月 統合版 | ページ作成時期:2026年03月 |
目的
廃棄物の発生を可能な限り防止し、資源を循環的に利用することを促進する。
廃棄物の再資源化を優先し、やむを得ない場合のみ処分を行う仕組みを確立する。
廃棄物管理を通じて、人の健康および環境を保護する。
概要
本法は、天然資源の保全および人と環境の保護を目的として、廃棄物の発生防止と適正な管理を通じた循環経済の実現を図るものであり、その適用範囲や基本概念として、廃棄物の定義、廃棄物管理についてなどが明確化されている。
廃棄物の発生者および所有者ならびに公法上の処理主体に対し、廃棄物の発生防止、再使用、リサイクル等を優先する義務を課すとともに、製品の製造者等に対しては、使用後の回収や再利用、処理に至るまでの責任を負わせる枠組みを定めている。
廃棄物管理計画および発生防止プログラムの策定、処理施設の許可制度、再生資源の利用促進や相談体制、ならびに監督・規制の仕組みを整備することで、廃棄物管理の実効性を担保している。
認定廃棄物処理事業者制度や事業者内部の管理体制、廃棄物担当者の選任義務を通じて、事業者レベルでの適正管理を確保している。
行政手続、EU法の実施、罰則および経過措置等を規定し、制度全体の運用を支えている。
附属書においては、処分および再資源化の方法区分、技術水準の判断基準、廃棄物発生防止および廃棄物階層の適用を促進するための具体的手段が示されている。
適用除外(対象外・猶予・免除等)
以下の法律およびそれに基づく法規により処分される物質
食品・飼料法、たばこ製品法、牛乳・マーガリン法、動物衛生法、植物保護法などに基づき処理される食品、飼料、化粧品、たばこ製品など
動物由来副産物
動物副産物規則(EU)No 1069/2009および関連法令に基づき回収、輸送、処理、処分などが行われる動物副産物(焼却、埋立て、またはバイオガス・堆肥化施設で使用されるものを除く)
飼料として使用される予定の物質
EU飼料規則における単一飼料として使用される物質(動物副産物を含まないもの)
屠殺以外で死亡した動物の死体
家畜伝染病対策で殺処分された動物を含む
農業・林業由来の自然材料
糞便、わら、その他の自然由来であり危険でない農林業材料(農林業またはバイオマスエネルギーとして環境に有害でない方法で利用されるもの)
核燃料およびその他の放射性物質
鉱山活動に伴って発生する廃棄物
鉱物資源の探査、採掘、選鉱およびそれに関連する保管に伴い発生するもの
容器に収められていない気体
水域または下水設備に排出または投入された物質
原位置の土壌
未掘削の汚染土壌および地盤に恒久的に結合した構造物を含む
汚染されていない掘削土壌および自然材料
掘削された場所で自然状態のまま建設目的に使用される場合
水域管理などの目的で移動される堆積物
水路維持、洪水対策、干ばつ対策、土地造成などのために移動され、危険性がないことが証明されているもの
船舶廃棄物および貨物残渣の回収および引渡し
国際または超国家的協定に基づき国内法で規制されている場合
不発弾などの爆発物の探索、回収、輸送、保管、処理および破壊
二酸化炭素
恒久的貯留または研究目的の貯留のために回収・輸送・貯留されるもの
(詳しくは第2条参照)
事業者が注意すべき内容
| 本法令が定める事業者に係わる主な要件は次の通りとなります。本項は網羅的なものではないため、詳細や罰則については、個別調査にて承ります。 ご関心がございましたら、お気軽にお問い合わせください。 |
廃棄物管理においては、1.発生防止、2.再使用準備、3.リサイクル、4.その他の再資源化(エネルギー利用、埋立て等)、5.処分の順で優先順位を適用する義務がある。事業者は、事業活動における廃棄物処理方針を、この優先順位に適合させなければならない。(詳しくは第6条参照)
廃棄物の発生者および所有者は、廃棄物を再資源化しなければならない。処分は例外的手段であり、再資源化が優先される。ただし廃棄物の処分が、人と環境の保護を最も確実に保証する場合をのぞく。また、再資源化は適正かつ無害に実施しなければならず、技術的に可能かつ経済的に合理的な範囲で実施する義務がある。(詳しくは第7条参照)
複数の再資源化方法が存在する場合、人および環境の保護に最も資する方法を選択しなければならない。単なる再資源化ではなく「高品質な再資源化」が求められる。(詳しくは第8条参照)
再資源化を適切に行うために必要な場合、廃棄物を種類ごとに分別して収集・処理しなければならない。一定の場合を除き、混合収集は制限される。(詳しくは第9条参照)
有害廃棄物を他の廃棄物や物質と混合することは禁止されている。違反した場合、分離または適正処理を行う義務が課される。(詳しくは第9a条参照)
政令により廃棄物の収集、輸送、保管、処理方法、混合制限などについて詳細な義務が課される可能性があり、事業者は、これらに従わなければならない。また、研究開発の過程で直接かつ通常発生する廃棄物など、特定の廃棄物については、届出義務、許可取得義務、専門能力の証明義務が課される場合がある。(詳しくは第10条参照)
設備運営者は、廃棄物の発生防止、再資源化または処分が適切に行われるように、大気汚染防止法に基づき施設を運営しなければならない。(詳しくは第13条参照)
廃棄物発生者または所有者は、再資源化されない廃棄物を適正に、公共の福祉を害しない方法で処分しなければならない。(詳しくは第15条参照)
製品の開発、製造、加工を行う事業者または販売者は、製品の設計および流通段階において、廃棄物の発生を最小化し、可能な限り環境に配慮した方法で再利用または処分されるように設計しなければならない。また、販売段階においては、製品が本来の用途で使用され、廃棄物とならないよう配慮しなければならない。(詳しくは第23条参照)
事業者(製造者)は、製品責任の具体的内容として下記の義務を負う。
- 製品を、資源効率性、再使用可能性、耐久性、修理可能性およびリサイクル適性を備えた設計とすること
- 製造において、リサイクル材等の二次原料を優先的に使用すること
- 重要原材料の使用削減および表示を行い、回収可能性を確保すること
- 再使用および修理の仕組みを支援すること
- 有害物質の含有量を低減し、必要に応じて表示すること
- 返却、再利用、再資源化、処分の選択肢や義務、デポジット制度に関する情報を表示すること
- 使用後製品および廃棄物の回収を実施すること
- 廃棄物管理に関する費用の責任、または費用・運営の責任を負担すること
- 廃棄物の発生防止および分別収集等に関する情報提供・啓発を行うこと
- 環境清掃およびその後の処理に係る公的費用を分担すること
- 販売した製品について、廃棄物化防止のための管理義務(廃棄物化防止義務)を負うこと
(詳しくは第23条参照)
製造者および販売者は、連邦政府による義務付けにより、または自主的に廃棄物を回収する場合、廃棄物所有者の義務を負う。(第27条)
廃棄物は、処分を目的とする場合、原則として認可された廃棄物処分施設においてのみ処理、保管または埋立を行うことができる。ただし、廃棄物処分を主目的としない施設であっても、連邦大気汚染防止法に基づく許可を有する場合には、廃棄物の処理を行うことが認められる。また、州政府が定める特定の種類、量の廃棄物は本条に規定される施設以外での処理が許可される。(詳しくは第28条参照)
廃棄物の発生防止および廃棄物管理は、所管官庁の監督下に置かれる。また、これらの規定の執行には市場監視法の関連規定が適用される。事業者は、公共の安全または秩序に対する差し迫った危険がある場合には、営業時間外であっても施設や敷地への立入りを認める義務を負い、必要に応じて住居への立入りも認めなければならない。この場合には、住居の不可侵の権利は制限される。
なお、第47条の監督対象となる具体的な義務および対象事業者は、第24条および第25条に基づく個別法令において定められる。(詳しくは第47条参照)
廃棄物の発生者、所有者、収集・運搬業者および処理業者は、特に危険廃棄物について、その適正な再資源化または処分が確実に行われることを証明しなければならない。
証明は、廃棄物の発生から最終的な再資源化または処分に至るまでの各段階について行う必要があり、その過程を追跡可能な形で管理しなければならない。また、関係する事業者間で引き継がれ、廃棄物の流れ全体について一貫した把握が可能となるようにしなければならない。(詳しくは第50条参照)
一定の事業者(代表権を有する機関が複数の構成員から成る株式会社、または法人格を有する合名会社で、代表権を有する複数の社員が存在する場合)は、廃棄物の適正な管理を確保するため、事業所内に廃棄物管理体制を整備しなければならない。(詳しくは第58条参照)
連邦大気汚染防止法第4条に規定する許可を要する施設の運営者、定期的に有害廃棄物を発生させる施設の運営者、固定施設である廃棄物選別・再利用・処分施設の運営者等の事業者は、廃棄物管理に関する専門的知識および能力を有する廃棄物担当者を選任しなければならない。(詳しくは第59条参照)
事業者および廃棄物担当者は、廃棄物の発生から再資源化または処分に至るまでの一連の管理が法令に適合して適正に行われるよう確保するため、社内において必要な監督体制を構築し、関係部門に対する助言および指導を行うとともに、違反の防止および是正のための内部統制を継続的に実施しなければならない。また、廃棄物担当者は、講じられた措置および講じようとしている措置について、任命義務者に対し毎年書面により報告しなければならない。さらに、任命義務者と廃棄物担当者との関係については、連邦大気汚染防止法の関連規定が準用され、廃棄物担当者の独立性の確保や不利益取扱いの禁止等が求められる。(詳しくは第60条参照)
注目定義
<対象製品>
■ 「廃棄物」(Abfälle)
| 「廃棄物」とは、所有者が処分する、または処分しようとする、または処分しなければならないすべての物質または物をいう。 |
■ 「危険廃棄物 」(gefährliche Abfälle)
| 「危険廃棄物」とは、法規命令により危険廃棄物として指定された廃棄物をいう。 |
■ 「有機廃棄物 」(Bioabfälle)
| 「有機廃棄物」とは、庭園・公園廃棄物、食品廃棄物などの生分解可能な植物性、動物性または菌類由来の廃棄物をいう。 |
■ 「食品廃棄物」(Lebensmittelabfälle)
| 「食品廃棄物」とは、EU食品法における食品のうち、廃棄物となったものをいう。 |
■ 「再生原料 」(Rezyklate)
| 「再生原料」とは、廃棄物の再資源化または処分の過程で得られ、製品製造に利用できる二次原料をいう。 |
■ 「廃棄物管理 」(Abfallbewirtschaftung)
| 「廃棄物管理」とは、廃棄物の提供、引渡し、収集、運搬、再資源化および処分ならびにこれらの活動の監督などを含む一連の管理活動をいう。 |
■ 「分別収集 」(getrennte Sammlung)
| 「分別収集」とは、廃棄物を種類および性質に応じて分けて収集することをいう。 |
■ 「循環経済 」(Kreislaufwirtschaft)
| 「循環経済」とは、廃棄物の発生防止および再資源化をいう。 |
■ 「発生防止 」(Vermeidung)
| 「発生防止」とは、物質、材料または製品が廃棄物となる前に講じられる、廃棄物の量または有害性を低減するための措置をいう。 |
■ 「再資源化 」(Verwertung)
| 「再資源化」とは、廃棄物を他の材料の代替などとして有用な目的に利用することを主たる結果とする処理をいう。 |
■ 「リサイクル 」(Recycling)
| 「リサイクル」とは、廃棄物を製品、材料または物質として再処理し、元の用途または別の用途に利用する再資源化方法をいう。 |
■ 「処分 」(Beseitigung)
| 「処分」とは、再資源化に該当しない廃棄物の処理をいう。 |
■ 「廃棄物化防止義務」(Obhutspflicht)
| 「廃棄物化防止義務」とは、製品の製造者または販売者が、製品の使用可能性を維持し、その流通・保管・回収等の過程において当該製品が廃棄物とならないよう適切に管理する義務をいう。 |
<対象者>
■ 「廃棄物発生者 」(Erzeuger von Abfällen)
| 「廃棄物発生者」とは、その活動により廃棄物を発生させる者、または処理により廃棄物の性質や組成を変更する者をいう。 |
■ 「廃棄物所有者 」(Besitzer von Abfällen)
| 「廃棄物所有者」とは、廃棄物に対して実際の支配権を有する者をいう。 |
■ 「廃棄物収集者 」(Sammler von Abfällen)
| 「廃棄物収集者」とは、営利目的または他の経済活動の一環として廃棄物を収集する者をいう。 |
■ 「廃棄物運搬者 」(Beförderer von Abfällen)
| 「廃棄物運搬者」とは、営利目的または他の経済活動の一環として廃棄物を運搬する者をいう。 |
■ 「廃棄物取引業者 」(Händler von Abfällen)
| 「廃棄物取引業者」とは、営利目的または他の経済活動の一環として廃棄物を取得して転売する者をいう。 |
■ 「廃棄物仲介業者 」(Makler von Abfällen)
| 「廃棄物仲介業者」とは、営利目的または他の経済活動の一環として第三者のために廃棄物管理を仲介する者をいう。 |
目次
第1章 一般規定
第1条 本法の目的
第2条 適用範囲
第3条 定義
第4条 副産物
第5条 廃棄物性の終了
第2章 廃棄物の発生者および所持者ならびに公法上の処分事業者の原則および義務
第1節 廃棄物の発生防止および廃棄物管理の原則
第6条 廃棄物階層
第2節 循環経済
第7条 循環経済の基本義務
第7a条 化学物質法および製品法
第8条 再資源化措置の優先順位および高品質性
第9条 再資源化のための廃棄物分別収集および処理
第9a条 混合禁止および危険廃棄物の処理
第10条 循環経済に関する要件
第11条 生ごみおよび下水汚泥の循環経済に関する要件
第12条 生ごみおよび下水汚泥分野における品質保証
第13条 施設運営者の義務
第14条 リサイクルおよびその他の物質的再資源化の促進
第3節 廃棄物処分
第15条 廃棄物処分の基本義務
第16条 廃棄物処分に関する要件
第4節 公法上の処分および第三者への委託
第17条 引渡義務
第18条 収集に関する届出手続
第19条 土地における受忍義務
第20条 公法上の処分事業者の義務
第21条 廃棄物管理計画および廃棄物台帳
第22条 第三者への委託
第3章 製品責任
第23条 製品責任
第24条 禁止、制限、表示、助言、情報提供および注意義務に関する要件
第25条 回収義務および返却義務、再利用、再資源化および製品使用後に生じた廃棄物の処分に関する要件、環境の清掃に関する費用負担、環境保護義務
第26条 自主回収、製品責任の履行
第26a条 危険廃棄物の自主回収における証明義務の免除
第27条 回収後の所有者の義務
第4章 計画責任
第1節 廃棄物処分の手順および実施
第28条 廃棄物処分の手順
第29条 廃棄物処分の実施
第2節 廃棄物管理計画および廃棄物発生防止プログラム
第30条 廃棄物管理計画
第31条 廃棄物管理計画の策定
第32条 廃棄物管理計画策定における一般市民の参加、情報公開
第33条 廃棄物発生防止プログラム
第3節 廃棄物処分施設の許可
第34条 適切な立地の調査
第35条 計画確定および許可
第36条 許可の付与、担保、付帯条件
第37条 早期着手の許可
第38条 計画確定手続きおよびその他の行政手続き
第39条 既存の廃棄物処分施設
第40条 廃止
第41条 排出宣言
第42条 情報へのアクセス
第43条 埋立地に関する要件
第44条 廃棄物の埋立費用
第5章 販売促進および廃棄物相談
第45条 公的機関の義務
第46条 廃棄物に関する相談義務
第6章 監督
第47条 一般監督
第48条 廃棄物表示、危険廃棄物
第49条 登録義務
第50条 証明義務
第51条 個別事案における監督
第52条 証明および登録に関する要件
第53条 廃棄物の収集者、運搬者、販売者および仲介者
第54条 危険廃棄物の収集者、運搬者、販売者および仲介者
第55条 車両の表示
第7章 廃棄物処理専門事業者
第56条 廃棄物処理専門事業者の認証
第57条 廃棄物処理専門事業者、技術監督機関および処理事業者共同体に対する要件
第8章 事業組織、廃棄物担当責任者、および監査済み事業所に対する規制緩和
第58条 事業運営組織に関する届出義務
第59条 廃棄物担当責任者の選任
第60条 廃棄物担当責任者の職務
第61条 監査済み事業所に対する規制緩和の要件
第9章 最終規定
第62条 個別事案における命令
第63条 秘密保持およびデータ保護
第64条 電子的通信
第65条 欧州連合の法的行為の実施
第66条 連邦軍における執行
第67条 法規命令の制定における連邦議会の関与
第68条 関係団体の聴聞
第69条 過料規定
第70条 没収
第71条 相違する州法の排除
第72条 経過規定
附属書1 処分方法
附属書2 再資源化方法
附属書3 技術水準の決定基準
附属書4 第33条に基づく廃棄物発生防止措置の例
附属書5(第6条第3項関連)
廃棄物階層の適用を奨励する経済的手段およびその他の措置の例
基礎情報
| 法令(現地語) | |
| 法令(日本語) | 循環型経済の促進および廃棄物の環境に適合した処分の確保に関する法律(KrWG) |
| 公布日 | 2012年02月24日 |
| 所管当局 | 連邦環境・自然保護・原子力安全・消費者保護省 |
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