解説ドイツ-水供給の一般条件に関する規則(AVBWasserV)

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法令の情報時期:2014年12月 統合版 ページ作成時期:2026年02月

目的

目的

消費者保護の実現
水道供給における弱い立場にある顧客を、水道事業者の一方的な契約条件から保護する

契約関係の明確化と標準化
水道供給契約における権利義務関係を詳細に規定し、紛争を予防する

公正で透明性の高い供給条件の確保
料金体系、技術基準、手続規定を明確化し、公平な水道サービスを保証する

概要

概要

本規則は、公共の水供給に関して、水供給事業者と需要者との間で締結される供給契約に適用される一般的な条件を定めるものである。

水供給事業者が、多数の契約に共通して用いる契約条件(一般供給条件)を使用する場合には、本規則に定める内容が、原則として当該供給契約の一部を構成する。

契約の成立および終了、供給の範囲および中断、供給水の性状および圧力、設備の設置および管理、計量および検針、料金の算定および支払、契約違反時の対応など、水供給契約に関する実務上の基本事項が包括的に定められている。

水供給事業者が定める個別の一般供給条件について、その公表義務や、規則との関係における位置づけを明確にしている。

水供給の安全性および安定性を確保する観点から、顧客設備の設置・運用、立入権、計量機器の管理、供給停止や即時解約の要件などについても詳細な規定が置かれている。

適用除外(対象外・猶予・免除等)

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産業事業者への接続および水供給

再分配業者への接続および水供給

消火用水の供給
 (第1条)

事業者が注意すべき内容

本法令が定める事業者に係わる主な要件は次の通りとなります。本項は網羅的なものではないため、詳細や罰則については、個別調査にて承ります。
ご関心がございましたら、お気軽にお問い合わせください。
機械安全、設備安全

本規則は産業事業者への接続および水供給については適用されず、個別契約が基本となっている。したがって、日本の産業事業者がドイツで操業する場合、本規則は原則として直接適用されない。しかし、実務上は以下の点に注意が必要である。
・自治体または水道供給事業者が、本規則を準用した契約条件を提示する可能性がある
・工業用途と一般用途が同一敷地内に混在する場合、部分的に本規則の枠組みが参照されることがある
・自家水源を設ける場合など、配水網との関係で義務が発生することがある
(詳しくは第1条参照)

顧客は、自家水源設備を設置する前に水道供給事業者へ通知しなければならない。また、自家設備から公共配水網へ逆流等の影響が生じないよう、適切な措置を講じなければならない。(詳しくは第3条参照)

顧客設備は、法令および技術基準に従って設置・変更・維持しなければならない。重要な変更は、水道供給事業者または登録施工業者のみが実施できる。(詳しくは第12条参照)

人の安全

水道供給事業者は、設備に安全上の重大な欠陥がある場合、接続または供給を拒否することができる。身体または生命への危険がある場合は拒否しなければならない。(詳しくは第14条参照)

顧客は、他の顧客への妨害、事業者設備への悪影響、飲料水の品質への影響を生じさせないように設備および消費用機器を運用しなければならない。(詳しくは第15条参照)

顧客は、顧客設備の拡張・変更や追加の使用設備の導入により、料金算定の基礎が変更される場合または必要供給能力が大幅に増加する場合には、水道供給事業者に通知しなければならない。(詳しくは第15条参照)

顧客は、水道供給事業者の正規の職員に対し、検査・検針等のために立入りを許可しなければならない。(詳しくは第16条参照)

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顧客は、計量設備の損傷または紛失について、過失がある場合は責任を負う。計量設備の紛失、損傷、故障については直ちに水道供給事業者に通知しなければならない。また、顧客は、測定装置を下水、汚水、地下水、および凍結から保護しなければならない。(詳しくは第18条参照)

顧客が、計量装置を回避・妨害して水を無断使用した場合や、供給停止後に水を使用した場合、水道供給事業者は違約金を請求できる。違約金額は、無断使用期間に相当する使用量の最大5倍を基準として算定される。また、料金算定に必要な情報提供義務に故意または重大な過失で違反した場合も違約金請求の対象となる。この場合の違約金額は、本来支払うべき追加料金の2倍とされる。(詳しくは第23条参照)

顧客は、請求金額を指定期日までに支払わなければならない。支払遅延がある場合、前払金または担保の提供を求められることがある。(詳しくは第27条、第28条、第29条参照)

顧客が供給条件に違反し、安全確保、不正使用の防止、または他者や水質への悪影響防止のために必要な場合には、水道供給事業者は即時に供給を停止できる。(詳しくは第33条参照)

注目定義

<対象者>

■ 「産業事業者」(Industrieunternehmen)

産業事業者とは、工業的活動を営む事業者であり、本規則第1条第2項により、本規則の適用対象から除外される水供給の相手方をいう。

■ 「水道供給事業者」(Wasserversorgungsunternehmen)

水道供給事業者とは、公共の水供給を行う事業者であり、配水網の運営、供給契約の締結、料金請求、供給停止等を行う主体をいう。

■ 「顧客」(Kunde)

顧客とは、水道供給事業者との間で水供給契約を締結し、または配水網から水を使用する者であって、料金支払義務その他本規則に基づく義務を負う者をいう。

■ 「接続申請者」(Anschlußnehmer)

接続申請者とは、自己の不動産を配水網に接続する者であり、引込管の設置費用その他接続に関する費用負担義務を負う者をいう。

<対象製品>

■ 「給水引込管」(Hausanschluß)

給水引込管とは、配水網の分岐点から顧客設備の主止水装置までを結ぶ接続設備であって、原則として水道供給事業者の運営設備に属するものをいう。

■ 「顧客設備」(Kundenanlage)

顧客設備とは、給水引込管よりも下流側に設置される設備であって、水の使用のために顧客が設置し、維持管理責任を負う設備をいう。

■ 「配水網」(Verteilungsnetz)

配水網とは、水道供給事業者が管理する配水管その他の設備から構成される、水を各接続地点に供給するためのネットワークをいう。

■ 「工事費負担金」(Baukostenzuschuss)

工事費負担金とは、配水設備の新設または増強に要する費用の一部(最大70%)を、接続申請者が負担する金銭をいう。

■ 「計量設備」(Meßeinrichtungen)

計量設備とは、顧客が使用した水量を測定するために設置される水道メーターその他の装置をいう。

■ 「供給停止」(Einstellung der Versorgung)

供給停止とは、顧客が本規則または契約上の義務に違反した場合等に、水道供給事業者が水の供給を停止する措置をいう。

目次

第1条  本規則の対象

第2条  契約締結

第3条  需要の充足

第4条  供給の種類

第5条  供給の範囲、供給中断時の通知

第6条  供給障害時の責任

第7条  (削除)

第8条  土地の利用

第9条  工事費負担金

第10条  給水引込管

第11条   敷地境界における計量装置

第12条   顧客設備

第13条   顧客設備の稼働開始

第14条   顧客設備の検査

第15条   顧客設備および消費設備の運転、拡張および変更、通知義務

第16条   立入権

第17条   技術的接続条件

第18条   計量

第19条   計量装置の事後検査

第20条   検針

第21条   違算

第22条   水の使用

第23条   違約金

第24条   料金精算、料金変更条項

第25条   概算払い

第26条   請求書および概算払いの書式

第27条   支払、遅延

第28条   前払金

第29条   担保提供

第30条   支払拒絶

第31条   相殺

第32条   供給契約の期間、解約

第33条   供給停止、即時解約

第34条   管轄裁判所

第35条   公法上の水道供給

第36条   (削除)

第37条   施行

基礎情報

法令(現地語)

Verordnung über Allgemeine Bedingungen für die Versorgung mit Wasser (AVBWasserV)

法令(日本語)

水供給の一般条件に関する規則(AVBWasserV)

公布日

1980年06月20日

所管当局

連邦経済・気候保護省

作成者

株式会社先読

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