米国|CARB、先進クリーンフリート規則案の公聴会を開催-2040年までにすべての中型・大型車販売をZEV化へ
段階的規制スケジュール-対象を徐々に拡大
カリフォルニア州大気資源局(CARB)は、2022年10月27日にサクラメントでACF(Advanced Clean Fleets)規則案を検討するための公聴会を開催する予定です。この規則案は、2040年からすべての中型車と大型車の新車販売をZEVにすることで、カリフォルニア州の燃焼式新車販売に明確な終止符を打つものとされています。
目的
本提案の主な目的は以下の通り。
■ 州および連邦政府の大気質基準への準拠を含む、SIP戦略とスコーピングプランで特定された目標に一致する基準お よび GHG排出量の削減を達成すること。
■ 不利な立場にあるコミュニティ(DAC)において、基準汚染物質と有害大気汚染物質の排出削減を提供すること。
■ 2035年までに貨物自動車、ラストワンマイル配送、政府専用車両、2040年までにごみ収集車、路線バス、公共事業用車両、2045年までにすべてのトラックとバスのゼロエミッションを達成すること。
■ ZEV導入スケジュールや関連インフラ構築などの要件が、技術的に実現可能で、費用対効果が高く、市場の状況をサポートするものであることを確認すること。
■ 石油燃料から電気ドライブトレインへの移行をリードすること。
概要
本規則は、ACT(Advanced Clean Trucks)規則で期待される ZEV 販売台数よりも、カリフォルニア州の中型・大型 ZEV 台数を大幅に増加させると予測されています。CARBのモデリングによると、2035年に約32万台から約51万台、2045年に約78万台から約123万台、2050 年に約95万台から約159万台の ZEV が増加する見込みとなっています。
本規則案では、州・地方政府系フリート、ドレージトラック、優先度の高いフリート、連邦フリートに対して、中型・大型 ZEV と小型宅配ZEV(light- duty package delivery ZEVs)の段階的導入を要求しています。バックストップシステムとして、本規則案は、カリフォルニア州における燃焼式中型・大型車の新車販売終了時期を明確に定めています。
規則案は4つの要素で構成されています。州・地方政府、貨物自動車、優先度の高い連邦政府の3セットのフリート要件と、中型・大型トラックメーカーに対する ZEV 販売要件です。
参考
■ 公聴会通知/CARB
出典-GreenCarCongress
当社は、北米域を中心に質の高い自動車関連情報を提供している情報ソース「Green Car Congress」について、その記事を日本語に翻訳して配信することの許諾を得ています。Green Car Congressは、米国カリフォルニア州に所在するBIOAGE GROUP, LLCが提供するウェブサイトで、電気自動車や燃料電池車、それに係わるインフラや電池関連情報について、情報配信しています。