産業排水の管理基準、そのモニタリング方法
港湾局は「港湾局告示 第153号 獣皮加工(なめし、着色、塗擦)事業を有する工場、工業団地、工業地域からの排水処理規制について 仏暦2565年」を発出、2022年8月25日に官報公布されました。この告示は官報掲載日の翌日より施行となります。
仏暦2557年(西暦2014年)発行の港湾局規定より
仏暦2557年(西暦2014年)に公布された「港湾局規定 公共水路への排水処理許可方法とその基準について」第6条(3)において「排水の水質は、天然資源環境省告示または海洋局告示に定める下水管理基準に適合していなければならない」と定められており、その規定に則る形で水質管理、検査、モニタリングの基準値の制定と水環境保全を目的とし、今回の告示が発出されています。
産業排水の管理基準、そのモニタリング方法は下記の通りとなります。
14のモニタリング項目とその方法について
| 項目 | 基準値 | モニタリング方法 | |
|---|---|---|---|
| 1 | 酸度・アルカリ度 ph |
ph値が6-9であること | 分解能 0.1 以上の pH メーターを使用すること |
| 2 | 温度 Temperature |
摂氏40度を超えないこと | サンプルを収集する時は温度計を使用すること |
| 3 | 色 Color |
ADMI表色値300を超えないこと | ADMIメソッドによること |
| 4 | 総溶解固形分 TDS, Total Dissolved Solids |
・水源に排水する場合、1Lあたり3,000mgを超えないこと ・TDSを含む水源に排水する場合、排水によりその水源に含まれるTDS値が1Lあたり5,000㎎を超えないこと |
ガラス製濾紙(Glass Fiber Filter Disc)を使用し、サンプル蒸発法にて摂氏180℃で1時間以上乾燥させること |
| 5 | 総浮遊固形物 Total Suspended Solids |
1Lあたり50mgを超えないこと | ガラス製濾紙(Glass Fiber Filter Disc)を使用し、濾過法にて摂氏103-105℃で1時間以上乾燥させること |
| 6 | 生化学的酸素要求量 BOD, Biochemical Oxygen Demend |
1Lあたり50mgを超えないこと | サンプルを摂氏20℃で5日間連続培養。アジ化反応(Azide Modification)もしくはメンブレン電極(Membrane Electrode)により酸素溶解度を調べること |
| 7 | 化学的酸素要求量 COD, Chemical Oxygen Demand |
1Lあたり250mgを超えないこと | 重クロム酸カリウムを使った分解法にて行うこと |
| 8 | 硫化物 sulfide |
1Lあたり1mgを超えないこと | ヨウ素還元滴定(ヨードメトリー、Iodometric Method)、メチレンブルー法(Methylene Blue Method)にて行うこと |
| 9 | 脂肪油とグリース Fat Oil and Grease |
1Lあたり5mgを超えないこと | 液体抽出法、もしくはソックスレー抽出法にて油分と脂肪分を分離すること |
| 10 | フェノール化合物 Phenols |
1Lあたり0.5mgを超えないこと | 蒸留法(Distillation)及び比色法(Colorimetric Method)によること |
| 11 | ケルダール窒素 TKN, Total Kjeldahl Nitrogen |
1Lあたり100mgを超えないこと | ケルダール法(kjeldahl)によること |
| 12 | 全リン Total Phosphorous |
1Lあたり2mgを超えないこと | 消化法 (Digestion Methods)もしくは 比色法 (Colorimetric Method)によること |
| 13 | 六価クロム Hexavalent Chromium |
1Lあたり0.1mgを超えないこと | 比色法(Colorimetric Method Atomic)、 原子吸光分析法(Atomic Absorption Spectrometry :AAS)、もしくは誘導結合プラズマ(Inductively Coupled Plasma)によること |
| 14 | 全クロム Total Chromium |
1Lあたり0.8mgを超えないこと | 酸分解法(Acid digestion) 原子吸光分析法(Atomic Absorption Spectrometry:AAS)もしくは 誘導結合プラズマ(Inductively Coupled Plasma)によること |
産業排水の基準値分析方法はタイ環境技術者協会(Thai Environmental Engineers Association)発行「水・排水分析の手引き」、米国が定めた米国公衆衛生協会、米国水事業協会(American Public Health Association, American Water Work Association)発行「水と廃水の検査のための標準的な方法(Standard Methods for the Examination of Water and Wastewater)」もしくはタイ公害管理局(PCD)官報内告示に従うものとします。
サンプリングについて
また、産業排水の基準値分析のために使用するサンプル採取については、公共水域や周囲への排水地点、もしくは工場、工場団地、工業地域からの排水の代わりに使用することができる水が採取可能な地点から採取されたものをグラブ・サンプリングするものとします。排水地点が複数ある場合は、全てのポイントで採取することが義務付けられています。
獣皮加工事業を取り扱う事業者は、この告示にご留意ください。また、抄訳となりますので詳しくは原本をご確認ください。
参考
「港湾局告示 第153号 獣皮加工(なめし、着色、塗擦)事業を有する工場、工業団地、工業地域からの排水処理規制について 仏暦2565年」2022年8月25日官報公布
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