米国|EPA、冷蔵や空調機器に使用される、気候に有害なHFCの削減において米国のリーダーシップを加速するための規則を最終決定
EPA、AIM法に基づいてHFCに関する別な措置も提案するなど、HFC排出への対策を加速させる
2024年09月23日、米国環境保護庁(EPA)は、米国技術革新製造(AIM)法に基づき、気候変動に有害なハイドロフルオロカーボン(HFC)をより適切に管理、リサイクル、再利用するための「排出削減・再生利用(ER&R)プログラム」を確立する最終規則を発表しました。
この最終規則には、大型の冷凍や空調機器からのHFCの漏れを減らし、加えてHFC排出を制限できる技術開発を支援する条項が含まれています。この規則は、2024年10月11日に連邦官報(FR)に掲載され、2024年12月10日より有効となります。HFCを使用する大型の冷凍や空調機器の製造事業者は注意が必要です。
米国革新技術製造(AIM)法とは
American Innovation and Manufacturing Act of 2020(2020年米国技術革新製造法)のことで、米国環境保護庁(EPA)が、ギガリ改正で記されたハイドロフルオロカーボン(hydrofluorocarbons、HFC)の生産または輸入から得た消費量を、2036年までに2011〜2013年を基準年として、約15%まで段階的に削減することを義務付けた法律です。
AIM法は、トランプ大統領が2020年12月27日に署名した、超党派の大規模な法案群の一部となっています。具体的には、EPAはこの法律の下で、「HFCの消費を段階的に削減する」こと以外に、「回収、再利用、および整備、修理、廃棄の方法改善を通じて、冷媒として使用されるHFCの管理のための基準を確立する」「小規模企業向けの3年間の助成金プログラムを創設し、使用済み冷媒の回収および再生を促進するために毎年500万ドルを配分する」「次世代技術への移行を促進するために、事業者セクター別に使用制限を設ける」ことを施行します。
この最終規則の背景
2021年11月、バイデン大統領は、気候に有害なHFCを段階的に削減し、2100年までに地球温暖化を0.5度まで回避するための国際協定であるモントリオール議定書のキガリ修正条項の批准に署名しました。今回の最終規則の発表はちょうどその2年後に行われています。米国とEPAは、このAIM法に基づいた最終規則などを施行することにより、HFCの排出と再利用分野での米国のリーダーシップと競争力を高めながら、段階的削減を達成することを目的としています。
今回の最終規則は、AIM法の中で「回収、再利用、および整備、修理、廃棄の方法改善」を目的とした排出削減・再生利用(ER&R)プログラムの一部です。EPAはすでに、HFC再生に関する米国の技術革新を支援するため、インフレ削減法から資金提供を行う助成金プログラムの受領者を発表しています。また、EPAは2024年09月初めに、HFCの用途別排出枠の割り当て方法に的を絞った改定が含まれる「HFCの段階的削減(Phasedown of Hydrofluorocarbons)」提案も行っています。EPAは、これらの規則制定や提案をすることで、「気候変動対策が米国の技術開発と革新に新たな機会をもたらす」という、バイデン・ハリス政権の強い信念を体現しています
この最終規則の内容
今回の最終規則は、HFCを適切に管理する排出削減および再生利用プログラムを確立することを目的としています。具体的内容として、以下が含まれています。
- 特定の電気器具の漏れ修理
- 特定の新規および既存機器に対する自動漏れ検知システムの使用
- 再生HFC冷媒の基準
- 再生HFCを使用した特定の冷媒含有機器の修理および/または点検
- 再生HFCを使用した消火設備の初期設置、整備、修理
- 廃棄前の使い捨てボンベからのHFCの回収
- HFCを使用した機器などの記録、報告、および表示要件
- 資源保護回収法(Resource Conservation and Recovery Act)に基づき、一部のHFCおよびその代替物質を含む発火性使用済み冷媒の代替リサイクル基準
HFCを使用する大型の冷凍や空調機器の製造や測定になどに関わる事業者は注意が必要です。
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