中国|GHSラベル作成のGB 15258にQRコード要件を組み込む予定

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中国|GHSラベル作成のGB 15258にQRコード要件を組み込む予定

 2024年09月14日、中国国家市場監督管理総局(SAMR)は、『化学品安全ラベル作成規定(GB 15258-2009)』を含む9つの強制性国家標準の改訂プロジェクトに関する意見募集を発表しました。意見募集の締め切りは2024年10月14日です。

目的

 今回のGB 15258の改訂案は、以下の2つの主要な問題に対処することを目的としています:

  • 国連GHSの最新版に規定された危険有害性分類、注意書きなどの技術内容と一致させること;

  • 国が危険化学品に対するいわゆる“1社1品1コード”という管理方針を反映し、危険化学品情報の伝達を強化すること。

現行のラベル要件

 『化学品安全ラベル作成規定(GB 15258-2009)』は、化学品安全ラベルの定義、内容、作成要件、および使用方法を規定しており、企業にとって重要な参照基準となっています。ラベルを作成する際、企業はGB 15258-2009および「化学品分類とラベル規範」(GB 30000.2~29シリーズ)の両方の標準に従う必要があります。以下の技術的要点に注意してください:

  • 言語:ラベル上のすべてのテキストは中国語でなければなりません。ただし、翻訳不可能な固有名詞は除きます。

  • 分類:化学品の危険有害性分類は、中国の「危険化学品分類情報表1」に厳密に従わなければなりません。

  • ラベル要素:完全なラベルには、化学品識別、絵表示、注意喚起語、危険有害性情報、注意書き、供給者の識別、緊急連絡先、および参照提示文が含まれるべきです。一部の危険性が軽微な化学品には、絵表示や注意喚起語が必要ない場合があります。

  • 情報の順序:危険性の分類と表記は、物理的危険性、健康有害性、環境有害性の順に配置するべきです。

  • 危険有害性情報と注意書き:これらの表記は国家標準と一致し、完全でなければなりません。注意書きは「予防措置」、「事故時の対応」、「安全な保管」、「廃棄処理」の4つの部分に分けて、それぞれ記載する必要があります。混在させないように注意してください。

  • ラベルの完全性:ラベルは伝達過程で損傷や遮蔽がなく、完全な状態を維持しなければなりません。

備考1:「危険化学品分類情報表」とは、「危険化学品目録(2015版)実施指南(試行)」の付録を指します。

 今回の提案によれば、GHSラベル上に危険化学品のQRコード(1社1品1コード)を表示する要件がGB 15258に組み込まれる可能性があります。GB 15258は強制性国家標準(GB)のため、影響する範囲が大きいと見られています。

背景

 ラベルおよび安全データシート(SDS)の要件への適合は、企業の安定した運営と市場競争力にとって重要です。また、税関の輸出入管理や危険化学品の特別な法執行検査など、各部門の重点的な審査対象でもあります。GB 15258は、中国におけるGHSの実施をサポートするために、危険化学品に対するGHSラベルの使用を義務付けています。2009年に発行され、2010年5月1日に施行されましたが、その後改訂は行われていません。しかし、過去14年間で国連GHSに多くの更新があり、現行の標準と国際的な要件との間に顕著な差異が生じています。

 さらに、近年、中国は危険化学品管理のために“1社1品1コード(QRコード)”の管理方針を推進する努力をしています。広東省、青島市、上海市などいくつかの地域内で試験的に運用してきました。これまで、危険化学品のQRコード要件は国家レベルで義務化されていませんが、中国は今後、この方針を全国的に展開する意向を持っています。

 これらを踏まえ、工業と情報化部(MIIT)が主導し、応急管理部(MEM)の下部組織である国家化学品登記センター(NRCC)、中国石油化学工業連合会、各種協会・組織とともに、GB 15258の改訂に取り込み始めました。

 注意していただきたいのは、今回は改訂プロジェクトの立案に関する意見募集のため、実際の改定案の内容が公開されているわけではありません。

転載元

REACH24Hコンサルティンググループ

本記事の著作権は、REACH24H コンサルティンググループに帰属します。なお、記事の相互掲載について、当社とREACH24H コンサルティンググループとの間で合意がなされています。

■ 転載元:REACH24Hコンサルティンググループ (URL: https://reach24h.com/jp/)

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