UV-328
2024年07月30日、欧州委員会は、POPs条約(ストックホルム条約)を背景にEU域内で難分解性物質を規制するPOPs規則の改正案について意見募集を開始しました。内容は、POPs条約の会合における、UV-328を附属書A「廃絶」の対象に追加収載する決定に基づき、EU域内でその内容を反映されるものとなっています。意見募集は08月27日までとなっています。
条約締約国会議(COP)は、2023年05月01日から12日まで開催された第11回会合において、条約の附属書Aを改正し、UV-328を附属書に含めることを決定していました。
注目すべき内容
■ 改正案は、次のPOPs規則附属書1に次のエントリーを追加する内容となります。
| 物質 | CAS No. | EC No. | 中間用途又はその他の仕様に関する特定の免除 |
|
2-(2H-benzotriazol-2-yl)-4,6ditertpentylphenol |
2597355-1 | 247-3848 |
1.本エントリーにおいて、第4条(1)(b)項は、物質、混合物又は成形品に含まれるUV-328の濃度が 1 mg/kg(0.0001 重量%)以下の場合に適用される。 2.(後述) |
適用除外規定
上記「中間用途又はその他の仕様に関する特定の免除」には、2項に適用除外規定が置かれています。その内容は次の通りです。
|
2.適用除外により、以下の目的のために、UV-328の上市および使用は認められるものとする。 (a) 陸上の自動車:2030年2月26日まで (b) 血液回収チューブの機械分別装置:2030年2月26日まで (c) 偏光板のトリアセチルセルロースフィルム:2030年2月26日まで (d) 印刷用紙:2030年2月26日まで (e) 以下のいずれかのスペアパーツ: (i) 陸上の自動車 上記の場合で、UV-328 がその製造に最初に使用されたもの (f) 以下のいずれかのスペアパーツ: (i) 規則(EU)2017/745 の範囲内、及び規則(EU)2017/746 の範囲内の機器に含まれる液晶ディスプレイ 上記の場合で、UV-328 がその製造に最初に使用されたもの |
なお、UV-328を含む成形品で、上記適用除外規程の適用前に既にEU域内で使用されているものについては、継続して使用できるとして、3項で定めています。
参考情報
■ 意見募集ページ
第4条第1項(b)とは?
免除規定の第1及び2段落で登場する「第4条第1項(b)」とは何でしたでしょうか?
これは、「非意図的な微量汚染物質として存在する物質」に対する適用除外を定める項目のことです。
まず、POPs規則では、第3条「製造、上市及び使用の管理、ならびに物質のリスト化」の条項で、基本となる規制内容が規定されています。それは、附属書Iの物質、それを含む混合物、成形品の製造、上市および使用を禁止することや、附属書IIのの物質、それを含む混合物、成形品の製造、上市および使用を制限することです。
ですが、この厳しい規制内容には、特定の免除規定が設けられており、それが第4条「管理措置からの免除」条項で規定されています。
そのメインとなる免除規定が第1項の(a)と(b)の2つがあり、(a)は、ラボスケール(試験所で使う規模)用途や標準物質としての用途について、そして(b)は、非意図的な微量汚染物質として存在する物質についてのものです。但し、この(b)の免除については、特に混合物や成形品中の物質について、どの濃度以下で「微量」なのかという点が焦点になりがちで、免除規定の中でれが特定される傾向にあります。
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