EU法令案和訳｜デューデリジェンス指令案

デューデリジェンスを一律に求める法令案が登場

2022年02月23日、欧州委員会は「デューデリジェンス指令」の草案を公表しました。法令で自社の事業や子会社、そのバリューチェーンにおける人権や環境への悪影響を特定・防止し、除去・軽減し、説明するための企業のデューデリジェンス義務を定める位置づけとされています。本和訳では、指令案の全32条および附属書の和訳を収載しております。法令案を含む提案書に盛り込まれている説明覚書の情報は含まれておりませんので予めご了承ください。

■　対象となる企業はどのような企業か？
－主には特定条件を満たす大企業ですが、大企業の行動がそのバリューチェーン全体に影響を及ぼす結果、中小企業も間接的に新規制の影響を受ける可能性があることに触れられています。
■　どのような義務が適用されるのか？
例えば、次の内容に触れられています。
－　デューデリジェンスを方針に組み入れること
－　人権や環境に与える実際の、あるいは潜在的な悪影響を特定すること
－　潜在的な影響を防止または低減すること
－　実際の影響を終息させるか、最小化すること
－　申し立て処理手続きを確立し、維持すること
－　デューデリジェンスの方針と手段の有効性を監視すること
－　デューデリジェンスについて公表すること
■　関連する用語の定義は？

など、指令として整備されれば広範な産業セクターの企業に影響を及ぼすと思われる同内容について、早期から把握されてはいかがでしょうか。

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■　ウェビナー｜EUデューデリジェンス指令案の要点解説

商品概要

目次

※本和訳は欧州委員会提案書のうち、法令案テキスト本文および附属書の和訳を収載しております。提案書文書のうち、それ以外の部分、説明覚書（Explanatory Memorandum）などは翻訳の対象外となっておりますので、予めご了承ください。

目次

第1条 主題
第２条 対象範囲
第3条 定義
第4条 デューデリジェンス
第5条 デューデリジェンスの企業方針への統合
第6条 実際の、及び潜在的な悪影響の特定
第7条 潜在的な悪影響の防止
第8条 実際の悪影響を終息させること
第9条 申し立て手続き
第10条 監視
第11条 情報伝達
第12条 モデル契約条項
第13条 ガイドライン
第14条 付随する措置
第15条 気候変動への対応
第16条 認定代理人
第17条 監督当局
第18条 監督当局の権限
第19条 立証された懸念事項
第20条 制裁
第21条 欧州監督当局ネットワーク
第22条 民事責任
第23条 違反の報告および報告者の保護
第24条 公的な支援
第25条 ディレクターの注意義務
第26条 デューデリジェンスの設定と監督
第27条 指令（EU）No 2019/1937の改正
第28条 委任事項の行使
第29条 見直し
第30条 転置
第31条 発効日
第32条 宛先
附属書
パートI
1. 国際人権規約に含まれる権利や禁止事項の侵害
2. 人権および基本的自由に関する条約
パートII 国際的に認知されている目的および環境条約に含まれる禁止事項

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作成者

株式会社先読