鉄道の外部窓の安全ガラスに対する規則
2022年11月17日、米国運輸省の連邦鉄道局は、鉄道機器の外部窓の安全ガラス基準から長年の免除事項を成文化し、ガラスのテストに新しいオプションを追加して基準の一貫性を持たせるなど、形骸化していた内容を改訂しました。
この変更により安全ガラス基準の既存の要件が更新されて明確化し、今後の更新や検査のためのコスト削減しながら安全性を担保できると連邦鉄道局は考えています。
ここではこの最終規則の「補足情報の目次」と、エグゼクティブサマリー記載された「最終規則の目的」と「最終規則の概要」について記事になっています。
補足情報の目次:
補足情報には以下のことが項目立ててまとめられています。
I.エグゼクティブサマリー
II.背景
III. 米国公共交通協会(APTA)のコメントに関する議論(セクションごとの分析)
V. 規制の影響と通知
A. 大統領令12866号
B. 規制柔軟性法および大統領令13272号
C. 事務処理削減法
D連邦主義の影響
E. 国際貿易影響評価
F. 環境への影響
G.大統領令12898(環境正義)
H.1995年の資金提供されていないマンデート改革法
I. エネルギーへの影響
以下、I.エグゼクティブサマリーに記載されたこの規制の目的と概要がまとめられています。
最終規則の目的:
連邦鉄道局(Federal Railroad Administration、FRA)は、安全性を高め、規制要件を合理化および更新する方法を特定するために、規制を定期的にレビューし、修正を提案しています。
これは、インフラ投資雇用法(Infrastructure Investment and Jobs Act 、IIJA)のセクション22411において、運輸省の長官に、「6年間継続的に有効であった既存の免除を確認および分析して、免除と一致する規則を発行することが公益で鉄道の安全性と一致するかどうかを判断する」ことを要求しているからです。
そこで、長官はこの実施を連邦鉄道局に委任していました。
2022年4月18日に出された事前の規則制定案告示(Notice of proposed rulemaking、NPRM)では、連邦鉄道局による免除の分析が提示され、それに対して米国公共交通協会(American Public Transportation Association、APTA)が唯一「支持」のコメントを出しました。
そのため、連邦鉄道局は最終的に分析された免除の関連する側面を規制に組み込むことは公共の利益で鉄道の安全性と一致している、と結論付け、最終規則を更新しました。この規則は「免除を付与または承認し、または制限を緩和する実質的な規則」であるため、合衆国法典(United States Code, U.S.C.)タイトル5の553(d)(1)と一致する発行日が採用されています。
最終規則の概要:
米国公共交通協会は、特定された免除を規制に組み込むという連邦鉄道局の提案、および多くの試験手順へ支持を表明しました。しかし、米国公共交通協会は新しい試験手順の一部について技術的な懸念を提起していました(IIIで詳しく説明されています)。
そこで、連邦鉄道局はこの懸念を慎重に検討し、規則制定案(安全ガラス基準パート223)付録Aにわずかな変更を加えることで問題を解決し、この最終規則をほぼ規則案どおりに発行しました。最終規則では大きく以下の3つの内容が更新されています。
この更新により、連邦鉄道局の負担となっていた5年ごとの更新のたびに費やされていた文書化が不要になります。
- 長年の免除規定となっていた68項目を成文化する
1例として、米国公共交通協会は、安全ガラス基準要件から特定の古い鉄道機器が免除されている現実を成文化しました。この内容は、安全ガラス基準において免除となっていた期間中、古い鉄道機器において「窓が破損した」などのトラブルが報告されたことがほとんどなかったことから、今回成文化されました。
これにより、古い鉄道機器でも、1980年7月1日より前に製造または再構築され、時速30マイルを超えない速度で運転され、推進物または汚れ物が機器に当たるリスクが低い場合は使用できることになります。
- 付録Aを改定する
安全ガラスは弾道衝撃と大型物体衝撃の2つのテストにかける必要があるとされており、付録Aに大型物体衝撃試験について記載されています。
今回の改定では、鋼球試験が付録Aで既存の燃えがらブロック(cider block)試験(特定の寸法の24ポンドのブロック使用)と少なくとも同等で、代用されうるとされました。ここで、米国公共交通協会は、「既存の燃えがらブロック試験」で使用するブロックに2つの米国材料試験学会の(ASTM)仕様、ASTM仕様C33 / C33M-18およびC90-16a、を採用し、適切なセメント構造とブロックを規定すべきだと指摘しました。
しかし、連邦鉄道局は更なる検討を行った結果、他のコンクリート組成物を使用しても構造的に燃えがらブロックと同等のブロックを構築できると考え、米国公共交通協会の提案を採用しませんでした。その代わりに、連邦鉄道局は付録Aを改訂して、既存の燃えがらブロックを使用して付録Aのテスト要件を満たすことができることを明確にしました。
- 混在した用語を置き換え、パート223のいくつかのセクション見出しを改訂する
さまざまなセクションの見出しで「新規」と「既存」という用語の使用が混乱を招いていました。これらを明確にするために、連邦鉄道局は、各用語の採用日を参照するように見出しを修正しました。
参考:
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