本ページでは、欧州連合(EU)における法形成過程の要点について整理しています。
段階、項目、主体、内容、そして期限があるものについては期限の情報も整理しています。
URLを含む根拠法令や根拠条項の情報は、有償となりますので、関心がある場合には指定のリンクよりお進みください。
※下位法令は代表的な種類のものを取り上げて紹介しています。網羅的な把握についてはお問い合わせください。
【調査・確認時期:2023年上半期】
規則(Regulation)、指令(Directive)、決定(Decision)
段落 | 項目 | 主体 | 内容 | 期限 | 根拠法 | 根拠条項 |
1 | コンサルテーション | 欧州委員会 | 欧州委員会は、通常新たな施策を提案する前に、その施策がもたらしうる経済的、社会的、環境的影響を評価するためコンサルテーション・プロセスを実施する。影響評価には、非政府組織、国家当局、産業界のほか、技術的な問題について助言を与える専門家グループからの意見も含まれる。個人、企業、団体は、欧州委員会の「Have your say portal」を通じて意見を提供することができる。 | - | ご関心がある場合はこちらより | |
2 | 影響評価の作成 | 欧州委員会 | 欧州委員会は、コンサルテーションプロセスを経て、政策案のメリットとデメリットをまとめた「影響評価」と呼ばれる報告書を作成する。 | - | ||
3 | 立法の提案 | 欧州委員会 | 欧州委員会は、EU理事会および欧州議会に法案を提出する。同時に、提案書を各国議会、場合によっては地域委員会、経済社会委員会に送付し、その審査を仰ぐ。 | - | ||
4 | 第一読会 | 欧州議会 | 欧州議会は第一読会を開き、法案を審査する。「承認」、「修正」、「拒否」の立場を採択する。欧州議会が「承認」または「修正」の立場を採択し、EU理事会が当該立場を承認した場合、そこで法案が成立する。 | - | ||
EU理事会 | EU理事会が欧州議会の立場を承認しない場合、EU理事会は第一読会における自己の立場を採択して欧州議会に伝える。 | - | ||||
5 |
第二読会 |
欧州議会 | 欧州議会は「第二読会」を開き、EU理事会の立場を承認するか否かを決定する。欧州議会がEU理事会の立場を承認する場合、又は決定を行わない場合は法案が成立する。 | - | ||
EU理事会 | 欧州議会がEU理事会の立場に対して修正を提案した場合、同修正案はEU理事会及び欧州委員会に送付され、EU理事会は3か月以内に決定を行う。EU理事会が欧州議会の修正案をすべて承認した場合、その修正のとおりに法案が成立する。 | 3ヶ月以内 | ||||
6 | 調停 | 調停委員会 | EU理事会が欧州議会の修正案をすべて承認しなかった場合、6週間以内にEU理事会及び欧州議会の代表から成る調停委員会が招集される。同委員会が招集から6週間以内に共同案を作成、承認し、かつ両機関の承認により共同案が採択された場合、法案が成立する。 | 6週間以内(召集) 6週間以内(採択) |
||
7 | 第三読会 | 欧州議会 EU理事会 |
欧州議会は、共同案を審査する(「承認」または「拒否」)。 EU理事会は、共同案を審査する(「承認」または「拒否」)。 |
6週間以内 | ||
8 | 成立 | - | 共同文書が両機関で承認された場合、法案は法律として採択され、EUの官報に掲載される。 | - |
※ 欧州議会内、EU理事会内での審議過程や委任法令・実施法令の法形成過程については、個別の調査対応にて承っております。
先読と法形成過程
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