FDA、マンモグラフィ規制を更新し、最終規則を発行
2023年3月10日、食品医薬品局(FDA)は、マンモグラフィ規制(MQSA)を更新し、最終規則を発行しました。マンモグラフィ装置に関する規制を装置の時代変化に合わせて更新し、さらにマンモグラフィより得られた結果の解釈やその情報提供のあり方、さらにはマンモグラフィを設置している施設の要件などについても最新の情報を元に更新されました。
ここでは、「マンモグラフィ規定の背景」「今回のマンモグラフィ規定における更新点」について記事になっています。
マンモグラフィ規定の背景:
米国疾病予防管理センター(Centers for Disease Control and Prevention、CDC)によると、2018年において、米国内で25万人以上の女性が乳がんと診断され、4万人以上の女性がこの病気で死亡しています。女性においては、乳がんは現在、最も一般的な非皮膚がんであり、がんによる死亡原因の第4位となっています。
また、乳がんの発生率と乳がんによる死亡率の両方に、人種と民族間の格差があります。米国おいては、黒人の非ヒスパニック系女性が、このがんの発生率と死亡率が高いことがわかっています。
X線画像検査であるマンモグラフィ検査などの検査による早期発見は、乳がんによる死亡を防ぐための最良の手段であることがわかっています。事実、マンモグラフィ検査では、乳がんが小さすぎて他の方法では感じたり検出したりできない症例でも、検出できる可能性が高いです。しかし、マンモグラムにより得られた画像は解釈が最も難しいX線画像の一つでもあります。
そのため、検査を受けた患者がマンモグラフィ検査で期待される結果を得るには、適切に機能する機器を使用して、資格のある技術者による検査の実施、医師と患者への情報提供の方法など、特定の必須条件があります。このような理由のため、マンモグラフィ規定(Mammography Quality Standards Act、MQSA)により統一された検査システムの基準が設定されています。
具体的には、MQSA実施規則により、マンモグラフィ施設の職員の資格、マンモグラフィ装置の基準、マンモグラフィ検査結果の内容と用語、これらの品質保証のシステムを確立するための要件、品質保証テストの基準とタイミング、画像品質の基準、認定機関やその基準、各施設のマンモグラフィ品質基準などが設定されています。
今回のマンモグラフィ規定における更新点:
今回、FDAはマンモグラフィの施設や技術の進化に伴い、これに関するMQSA規則を更新しました。FDAは、この規制の改善点として、(1)マンモグラフィ技術の変化に対応する改善、(2)検査の品質基準を強化する改善、(3)マンモグラフィ結果の分類、報告、保持、患者や患者を紹介した医師への伝達方法の改善、の3つのカテゴリーがあると考えています。今回の最終規則により、各カテゴリーで以下のような改善が行われています。
(1)マンモグラフィ技術の変化に対応する改善
細かな修正が行われています。
(2) 検査の品質基準の実施を強化する改善
・「読影の正確性を期すため、X線検査の原画をコピーしたりデジタル化したりせず、読影を行う。」
・「3回連続して認定を受けられなかった施設からは、直近の認定不合格から1年間、認定のための審査申請を受け付けない」
・「施設職員がFDAの要求に応じない場合、施設の認証が停止または取り消される場合があることを明示的に記載する」
・「施設が患者および紹介医師へ必要な情報が通知できないもしくは通知しない場合、その施設を個別もしくはマスメディアを通じて明示する」
・「施設が閉鎖またはマンモグラフィサービスを提供しなくなる前に、患者と紹介した医師がマンモグラフィ画像および報告書を入手できるように手配する」
・「施設は従事者に対してMQSA資格の提示を求める」
といった要項が追加されました。
(3)マンモグラフィ結果の分類、報告、保持、患者や患者を紹介した医師への伝達方法の改善
・「マンモグラフィ検査報告書に施設名などの情報を記載する」
・「マンモグラフィの評価項目として、既存の項目に加えて新たに3項目を追加し、マンモグラフィ施設による正確な分類と所見を記載する」
・「マンモグラフィの最終評価区分が「悪性の疑い」または「悪性を強く示唆」である患者に対し、平易な説明やその他の表現の追加を義務付ける」
・「患者の報告書では、比較用語である「高密度」「低密度」から「高密度」「高密度ではない」といった表現を行う」
といった要項が追加されました。
以上の変更は、最終規則として、2024年9月10日より発効します。
参考:
注目情報一覧
新着商品情報一覧
調査相談はこちら
概要調査、詳細調査、比較調査、個別の和訳、定期報告調査、年間コンサルなど
様々な調査に柔軟に対応可能でございます。
- ●●の詳細調査/定期報告調査
- ●●の他国(複数)における規制状況調査
- 細かな質問への適宜対応が可能な年間相談サービス
- 世界複数ヵ国における●●の比較調査 など