乗用車と大型トラックもしくはトレーラーの衝突において安全性を高める措置
2023年4月18日、米国運輸省(DOT)の全米高速道路交通安全局(NHTSA)は、乗用車が側面よりトラックに衝突しその結果潜り込んでしまうために乗客が損傷してしまうことからの保護(Side Underride Protection、サイドアンダーライド保護)に関する諮問委員会のメンバー16人を発表しました。さらに、大型車へ側面から衝突した乗用車の乗客を保護するための規則制定案も発表しました。ここでは、「背景」「内容」について記事になっています。
背景:
過去数年間、米国の道路で発生した死亡事故は増加しており、米国運輸省(Department of Transportation、DOT)は国家道路安全戦略の方針を取っています。今回、乗用車がトレーラーなどの大型車両に側面から衝突し、下に潜りこんでしまったために、乗用車の乗客が重症や死亡してしまう事故を防ぐため、「サイドアンダーライド保護」の要件を再検討し、規則制定案の事前通知を発行しています。
サイドアンダーライドの保護装置は、現在、どの国でもトレーラーに義務付けられていません。この発表時点では乗用車のサイドアンダーライド事故を軽減することを目的としたサイドアンダーライド保護装置で知られているものは1つだけです。2017年、米保険業界の非営利団体であるIIHS(Insurance Institute for Highway Safety)は、この唯一のAngelWingというサイドアンダーライド保護装置をテストしました。中型セダンが時速56 kmでトレーラーの側面に衝突した場合の評価です。最初の衝突は、トレーラーに空力ファイバーグラス製サイドスカートのみを装着した状態で行われ、結果的に乗用車が下敷きになりました。2回目のテストでは、トレーラーにAngelWingが装着されたところ、トレーラーのガードは衝突で曲がったが乗用車は転倒しただけでした。しかも、この結果は再度の検査で、時速64 kmでセダンがトレーラーに追突しても、同様でした。
規則制定案に加え、「サイドアンダーライド保護」に関する諮問委員会を開くため、関連するトラック輸送および輸送安全分野、ならびに法執行機関での専門知識、トレーニング、または経験に基づいて、委員の選出を行いました。
内容:
- DOTの全米高速道路交通安全局(National Highway Traffic Safety Administration、NHTSA)が、サイドアンダーライドによる自動車事故を削減できるようにするためのコメントを求めるため、この事故に関する規定制定案を通知しました。この通知では、サイドアンダーライド保護に関する新しい安全要件のトレーラーおよびセミトレーラー使用への影響に関して事前にNHTSAが調査と分析を行い、それについて要約・説明してコメントを求めています。今回の場合、NHTSAは、ANPRMで通知することにより早めに一般からの意見を受け、提案を行う前に提案する内容を絞り込みたいと考えています。そのために、提案された規則作成の事前通知(Advance notice of proposed rulemaking、ANPRM)を行っています。意見は2023年4月18日より60日間募集されています。「アンダーライドによる障害対象者数の推定値」「アンダーライドによる障害対象者の致死率や重症率の推定値」「サイドアンダーライド保護による致死率の軽減率などの定量化」「サイドアンダーライド保護の他の利点」「事故を減らす規制、たとえば先進運転支援技術(Advanced Driver Assistance Technology、ADAS)との比較や考慮」「規制のコスト」「サイドアンダーライド保護の実用性や実現可能性」「サイドアンダーライド保護の荷役作業や貨物輸送能力に対する影響」についてのコメントを特に求めています。
- DOTのNHTSAは「サイドアンダーライド保護」に関する諮問委員会のメンバーを以下のように選出しました。
アンダーライド衝突事故の犠牲者の家族(代表者)2名、トラック安全組織代表者1名、自動車事故調査官代表者1名、法執行機関代表者1名、労働組織の代表者1名、自動車エンジニアの代表2名、自動車運送業者の代表2名、トラックおよびトレーラーの製造事業者代表2名
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