EU|EU理事会、鉛とその無機化合物およびジイソシアネートの規制値に関する指令案に関する一般アプローチを採択
鉛の職業ばく露限界値を厳格化&ジイソシアネートを追加
2023年06月12日、EU理事会は、鉛とその無機化合物およびジイソシアネートの規制値に関する指令案に関する一般アプローチを採択したことを明らかにしました。これにより、改正指令に関する暫定合意に向け、欧州議会との交渉を開始することになります。
概要
■ 2023年2月13日、欧州委員会は鉛の職業暴露限界値を0.15mg/m3から0.03mg/m3に、鉛の生物学的限界値を70μg/100mlから15μg/100mlに引き下げる改正案を公表していた。
■ EUは1982年以来、鉛への暴露を制限する規則を設けており、長期にわたる鉛への暴露は、生殖機能や胎児の発育に影響を与えるだけでなく、神経系、腎臓、心臓、血液に損傷を与えることが知られているという。
■ ジイソシアネートは一群の化学物質で、産業界、特にポリウレタンの製造者、工業用塗料、接着剤、ワニス、樹脂の硬化剤として広く使用されており、現状、EUレベルではジイソシアネートの規制値はないが、喘息やその他の呼吸器系疾患を引き起こすことが知られている。
■ 提案では、ジイソシアネートの新たな職業暴露限界値を6µg NCO/m3(労働者が1日8時間の労働中に呼吸する空気中の最大濃度)とし、短期暴露限界値を12µg NCO/m3(15分間の平均暴露量)とする内容が盛り込まれている。
■ 一般アプローチでは、加盟国がリスク管理措置を効果的に実施し、鉛の新しい生物学的規制値を遵守するために生産工程を適応させるための十分な時間を確保するために、経過措置期間(2028年12月31日まで)を導入している。
■ 鉛もジイソシアネートも、電池製造、EV用電池製造、風力タービン、建築物の改修に使用される可能性が高く、これらの分野で働く人々の被曝リスクが高まる可能性があると説明されている。
職場での化学剤ばく露保護指令
職場での化学剤ばく露保護指令(Directive 98/24/EC)は、職場における化学物質のばく露から労働者を保護するための法令です。
■ 化学物質による安全衛生リスクから労働者を保護するための最低要件を定めた指令89/391/ECに基づいて制定されている本指令は、その規定が発がん性物質および変異原性物質によるリスクから労働者を保護する指令2004/37/ECの規定よりも有利な場合、有害化学物質にさらされる労働者に適用される。
■ 雇用主は、職場に危険化学物質が存在するかどうかを判断し、存在する場合は、それらがもたらす可能性のある安全衛生リスクを評価しなければならない。
■ また、雇用主は、リスクを排除または最小化するために必要な防止措置を講じなければならず、適切な機器を提供し、危険な化学物質の安全な取り扱い、保管、輸送を行い、ばく露時間を短縮しなければならない。可能であれば、化学物質や工程をより危険性の低いものに置き換えなければならない。
■ 生物学的限界値とともに、労働暴露限界値を設定することが義務付けられており、雇用主は、リスクアセスメントの結果、施設内の有害化学物質に関する情報、関連する職業暴露限界値を労働者に提供しなければならない。
■ 雇用主は、事故が発生した場合に関係者への通知を含む適切な措置が取られるよう、行動計画を作成しなければならない。
■ 指令は、附属書3に定める特定の化学物質の生産、製造、使用を禁止している。
■ EU加盟国は、健康がリスクにさらされる可能性のある労働者に対し、適切な健康モニタリングを手配しなければならず、個々の健康記録とばく露記録が求められる。
参考
■ 一般アプローチ/EU理事会
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