植物および動物由来の食品中の農薬残留基準について
2025年05月08日、植物および動物由来の食品に含まれる農薬残留基準の遵守状況を確認し、消費者に対する農薬残留物への暴露評価を目的とした、2026年から2028年にかけてのEU協調的多年度監視プログラムを制定するための実施規則(EU)2025/854がEU官報にて公布されました。
背景
■ EUでは、食品中の農薬残留物の管理と監視を通じて消費者保護を強化するため、2009年以降、協調的な多年度監視プログラムが継続的に実施されてきました。これは、植物・動物由来食品・飼料中最大残留農薬濃度規則(EC)396/2005に基づき、加盟国が一定の食品を対象に農薬の残留状況を調査し、消費者へのリスクを評価する枠組みです。直近のプログラムは実施規則(EU)2024/989で規定されていましたが、2026年からの新たな3年間のサイクルを前に、その後継として新しい実施規則が導入する必要性が認識されていました。
■ このプログラムは、30~40種類の食品がEUの国民の食生活の大部分を占めていること、ならびに農薬の使用パターンが3年周期で変動するという事実に基づき、3年ごとのモニタリングが最適とされています。また、欧州食品安全機関(EFSA)の科学的評価によれば、683の検体を最低32の異なる製品から抽出することで、1%超の基準値超過率を誤差±0.75%で推定できるとされています。
概要
■ 実施規則(EU)2025/854により、EU加盟国は2026年、2027年、2028年の各年にわたり、特定の農薬と食品の組み合わせに基づいてサンプリングおよび分析を実施する義務を負います。
■ 食品には、通常の市販食品に加え、乳幼児向け食品や有機農産物も含まれ、これらすべてに対して本規則の分析要件に従って検査を行う必要があります。サンプルの抽出はランダムに行い、ユニット数および手順は指令(EC)2002/63に準拠します。
■ また、検査結果は欧州食品安全機関(EFSA)が定める電子フォーマットに従い、2026年分は2027年08月31日まで、2027年分は2028年08月31日まで、2028年分は2029年08月31日までに報告されなければなりません。複数の化合物(有効成分、代謝物、分解生成物等)が対象となる場合、それらを個別に測定し、基準で定められた全体としての残留量に基づいて報告しなければなりません。
■ さらに、すべての加盟国が単一成分の分析法を備えているとは限らないため、検査が不可能な国は、当該手法を有する他の公式試験機関に検体を送付することが認められています。
■ なお、現行の実施規則(EU)2024/989は、本新規則の発効をもって原則廃止されますが、2025年に採取された検体については、引き続き2026年09月01日まで適用されます。
■ 本規則は2026年01月01日に発効し、すべての加盟国に直接適用されます。
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