米国|上院商務科学運輸委員会の委員長、将来の労働力のためのAI法案を求める

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米国|上院商務科学運輸委員会の委員長、将来の労働力のためのAI法案を求める

「AIの未来」フォーラムで、米国の環境保全と競争力保持にAIツール利用の促進が望ましいと発言

2023年08月23日、上院商務科学運輸委員会の委員長であるマリア・キャントウェル上院議員が「AIの未来」フォーラムとパネルディスカッションを主催したことを、商務科学運輸委員会がニュースとして紹介しました。2023年08月21日に開催されたこのフォーラムとパネルディスカッションでは、地球規模の課題を解決し将来の米国の競争力を保つため上で、どの程度人工知能や量子コンピューティングが重要かということが議論されました。また、キャントウェル上院議員は、AIの分野において今後米国の労働者が備えるべき知識や技能の習得を支援する「AI法案」を求めることも発言しました。

背景・概要

2023年08月23日、上院商務科学運輸委員会の委員長であるマリア・キャントウェル上院議員が「AIの未来」フォーラムとパネルディスカッションを主催し、以下に所属する人々がパネリストとして参加したことが紹介されました;米国国立標準技術研究所(NIST)の商務次官兼所長、マイクロソフトとアマゾンのAIに係わるリーダー、ワシントン大学、ワシントン州立大学、アレンAI研究所、ワシントン州労働評議会の代表者。2023年08月21日に開催されたこのフォーラムで、キャントウェル上院議員は「人工知能や量子コンピューティングは、気候変動、飢餓、貧困、病気などの差し迫った地球規模の課題を解決するのに役立つ可能性を秘めており、米国の将来の競争力にとって極めて重要」と述べました。また、他のパネリストは、AIイノベーションが急速に増加し、テクノロジーが経済を変革するにつれて、AIを利用できる労働者の需要が高まることを強調しました。

「AIがもたらす革新技術と雇用の可能性」を紹介するこのフォーラムでは、12程度の地域の中小企業や大学のプログラムが行っているAI開発が取り上げられ、AIが現在どのように使用されているかが示されました。例えば、シアトルを拠点とするMetrolla社は、歩行者と交通の相互作用を監視する技術を使い、高速道路の建設現場において労働者を保護するシステムを報告しました。ワシントン州立大学のAgAID研究所は、農家と農業業界向けに、作物収量に影響を与える要因をAI技術が検出して分析するシステムを紹介しました。また、パシフィックノースウェスト国立研究所は、現在起こっているマウイ島の火災災害への支援システムとして、災害の影響とリスクを解析する危険検出システムで用いられるAIを使用したハイスピードの分析ツールを紹介しました。AI2環境チームの参加者は、衛星画像を使用して、山火事管理や違法漁業を検出し、絶滅危惧種と土地保全の調査システムを紹介しました。

注目すべき内容

キャントウェル上院議員は、上院商務科学運輸委員会の委員長として、AI業界に影響を与える法律を立案・推薦する立場です。2022年、キャントウェル上院議員は米国史上最大の5年間の連邦研究開発投資の1つである「CHIPSおよび科学法」の可決を主導しました。CHIPS(半導体製造のために役立つインセンティブ創設、Creating Helpful Incentives to Produce Semiconductors)および科学法は、エネルギー省と国立科学財団などに、人工知能を含む10の主要な技術重点分野に重点的に投資するように指示しています。また、キャントウェル上院議員は、国家AI諮問委員会を設立した超党派のAI未来法(FUTURE of AI Act)の導入も行いました。

キャントウェル上院議員は、「少なくとも100万人が再訓練を行い、特に見習いプログラムでAI技能を磨く。そうすれば、労働者はAIツールを利用でき、彼らの仕事がより効果的で生産的になる。」と考えています。そして、このフォーラムで、退役軍人のための1944年復員兵援護法(Servicemen’s Readjustment Act of 1944)、通称GI法(G.I. Bill)になぞらえて、労働者が今後の変化に備えるための新しい「AI法案(A.I. Bill)」の必要性を訴えました。

参考情報

上院商務科学運輸委員会の委員長、将来の労働力のためのAI法案を求める

米国上院商務科学運輸委員会とは

米国上院の常任委員会の一つである米国上院商務科学運輸委員会(Senate Committee on Commerce, Science, and Transportation)は、州際通商、科学技術政策、および輸送に関するすべての事項を広く管轄しています。この中には、「通信・技術委員会」「航空活動・安全・保安小委員会」「消費者保護・製品安全性・保険小委員会」「競争・革新・輸出促進小委員会」「海洋・大気・漁業・沿岸警備隊小委員会」「科学・宇宙小委員会」「陸上交通及び海運・施設・安全・保安小委員会小委員会」があります。マリア・キャントウェル上院議員が議長を務め、テッド・クルーズ上院議員がランキングメンバー(委員会での野党のリーダー)を務めています。「沿岸警備隊」「沿岸域管理」「通信」「高速道路の安全性」「内陸水路(建設を除く)」「州際通商」「深海港の航行面を含む海上および海上の航行、安全、および輸送」「海洋漁業」「商船と航海」「非軍事航空および宇宙科学」「海洋、気象、大気活動」「鉄道、バス、トラック、船舶、パイプライン、民間航空を含む州間一般運送業者の規制」「科学・工学・技術の研究開発と政策」「スポーツ」「規格と測定」「交通手段」「アウターコンチネンタルシェルフの土地の輸送と商業の側面」などの規則の立案を行っています。また、「科学技術、海洋政策、運輸、通信、消費者問題に関連するすべての事項を包括的に調査およびレビューし、随時報告する」責任も負っています。

2022年CHIPSおよび科学法とは

2022年CHIPSおよび科学法 (Creating Helpful Incentives to Produce Semiconductors (CHIPS) and Science Act、CHIPSプラスとも呼ばれる)は、中国との技術競争に備えて半導体産業を中心に強化するための法律で、2022年08月に成立しました。この法律は、米国国内史上最大の公的資金による研究開発プログラムです。5年間で半導体製造助成、半導体研究開発助成、国際情報通信技術セキュリティおよびサプライチェーン活動に527億ドルを当て、一方、半導体製造のための設備投資に対して25%の投資減税を実施する支援策となっています。加えて、「STEM(science, technology, engineering and mathematics、科学 ・ 技術 ・ 工学 ・ 数学分野)教育と外国の知的財産侵害に対する防御」「スーパーコンピューター」「核融合や粒子加速器の研究」など米国エネルギー省管轄のプログラムや「農村経済のための地域の研究ハブの設立」など米国商務省管轄のプログラムなどに予算が割り当てられています。CHIPS法は、Intelのような大規模な半導体関連メーカーを支援することで、中小企業を含む市場全体に影響を及ぼすと考えられています。

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