2023.09.29
米国|IoT製品に関するサイバーセキュリティ表示案
連邦通信委員会、消費者にセキュリティのより高いIoT製品の購入を促進する基準とその表示を提案
2023年08月25日、連邦通信委員会(FCC)は、日常生活で使われているコネクテッドデバイス(一般に、物のインターネット(Internet of Things、IoT)製品と呼称されている)のセキュリティにおいて、消費者の信頼と理解を向上させるための対策を提案しました。具体的には、IoT製品のセキュリティ内容を消費者が相対的に簡単に知る事できるようにするため、自主的なサイバーセキュリティ表示案を提案しています。この規則案は、IoT製品を製造、販売している事業者に影響があります。一般的な意見は2023年09月25日まで、FCCの質問に関する回答は2023年10月10日が締め切りです。
背景・概要
現在、米国を含む地球規模で、サイバー技術を悪意に用いて、ネットワークのセキュリティとプライバシーが脅かされています。有線および無線ネットワークを介して通信するさまざまな消費者向けIoT製品もその対象の一つです。しかし、連邦通信委員会(Federal Communications Commission、FCC)では、これら消費者向けIoT製品はセキュリティ上の課題があると考えています。多くの消費者向けIoT製品は、簡易的なパスワードの継続的な使用、定期的なセキュリティアップデートの不足、弱い暗号化と安全でない認証などセキュリティに関して脆弱性があると見られています。
2021年の大統領令では、「永続的で公共部門、民間部門、そして最終的にはアメリカ国民の安全とプライバシーを脅かす洗練された悪意のあるサイバー行動」に対抗するとして、消費者向けIoT製品のサイバーセキュリティの重要性が強調されました。さらにこの大統領令に従い、2022年に米国国立標準技術研究所(National Institute of Standards and Technology、NIST)は、既存の消費者製品の表示方法と多様な利害関係者からの情報を参考に、消費者向けIoT製品のセキュリティ機能に関する表示の基準を考案し、それに関する要約レポートを発行しました。さらに、NISTは試験的なIoT製品のサイバーセキュリティ表示プログラムを開始し、将来計画されている表示に対する取り組みがNISTの推奨事項とどのように整合性を持つのかについて、利害関係者からの意見を求めました。そして、NISTは、IoT製品のサイバーセキュリティ機能について一般の人々が簡単に理解でき、IoT製品の購入において正しい理解に基づいた選択を行えるようにする基準とFCCがその監督と管理を行えるプログラムの必要性を議論しつづけています。
注目すべき内容
2023年08月25日、FCCは、NISTの要望に応え、消費者に分かり易い情報を提供し、一方で製造会社に広く受け入れられる、消費者向けIoT製品のサイバーセキュリティに関する表示ラベルの基準とその管理プログラムを提案しました。ここでは、IoT製品サイバーセキュリティ基準に準拠する製品に対して、政府が支援する信頼できる表示やその内容を提案しています。加えて、小売業者による安全なIoT製品の販売を促進するために、高いサイバーセキュリティ基準を満たす製品の製造企業にインセンティブを付与するプログラムを提案しています。FCCでは、この提案に関する一般的な意見を2023年09月25日まで、またFCCが提示した質問に関する回答を2023年10月10日まで受け付けています。
参考情報
連邦通信委員会とは
連邦通信委員会(Federal Communications Commission、FCC)は、米国政府の独立機関(Independent agencies of the United States government)です。1934年通信法に基づき設立され米国の国内で発信するラジオ、テレビ、電信、電話、衛星、ケーブル、ワイヤレス、インターネットを含むすべての通信を規定、管理していいます。また、規則の制定以外に、事業者に対する免許交付、更新、または法律違反の罰則を下す裁定も行っています。アメリカの行政機関ですが、大統領を頂点とする行政府に属さず、国民の代表である議会が責任を負う機関です。そのため、FCCの予算は連邦議会で承認されなければならず、FCCは連邦議会に年次報告書を提出する義務があります。
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