米国|食品医薬品局(FDA)、検査施設などでの体外診断用医薬品(IVD)使用に対する規制の一部を段階的に廃止する提案

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米国|食品医薬品局(FDA)、検査施設などでの体外診断用医薬品(IVD)使用に対する規制の一部を段階的に廃止する提案

大規模に臨床検査を行う検査会社や施設に対する施行裁量を定めた規制内容を変更する提案

2023年10月03日、保健社会福祉省(HHS)の食品医薬品局(FDA)は、体外診断用医薬品(IVD)が連邦食品・医薬品・化粧品法(FD&C Act)の対象であることを明確にするため、IVDを製造・使用する検査施設への規制の一部を改正することを提案しました。この規制案では、大量の検査を行う大規模な検査会社もしくは施設に対する規則内容を、IVDを製造している製薬会社への規則に近づけることを提案しています。この提案が採用された場合、IVDに関わる製造、輸入、検査業者に影響があります。FDAでは、この規制案に対する意見を、2023年12月04日まで募集しています。

背景・概要

食品医薬品局(Food and Drug Administration、FDA)の規制では、体外診断用医薬品(in vitro diagnostic products、IVD)を、「疾病やその後遺症を治癒、緩和、治療、予防するために、健康状態の判定を含む疾病やその他の状態の診断に使用することを目的とし、人体から採取した検体の採取、調製、検査に使用することを意図した試薬、器具、システム」と定義しています。IVDの「製造」の定義には、設計、準備、増殖、組立、および加工などの行程が含まれているため、例えば、医療機関の小規模検査室や家庭で使用される検査キットに加えて、大規模検査会社の検査室で使われる診断キットの使用もそれに当たります。FDAでは、このようないわゆる従来の医薬品の製造業者以外の、検査機関、医療提供者、場合によっては患者などが「製造(使用)」されるIVDを「臨床検査室で開発された検査(laboratory developed tests、LTDs)」として区別しています。FDAの管轄下にある疾病対策予防センターでは、このLDTsを、1988年臨床検査施設改善法(Clinical Laboratory Improvement Amendments of 1988、CLIA)の認定とし、CLIAの規制要件を満たす単一の検査施設内で設計、製造、使用され、複雑性の高い検査もしくは検査システムとみなしています。

連邦食品・医薬品・化粧品法(Federal Food, Drug, and Cosmetic Act、FD&C Act)の下で施行されている1976年医療機器改正法(Medical Device Amendments of 1976、MDA)では、人体への使用を意図した機器の規制を行っています。MDAが成立した当時、LDTsは希少疾患の診断や地域の要望に沿った検査キットとして、専門的な知識を有する検査室職員による手作業によって使用されるか、または医師または病理医の監督の下で患者が使用することがほとんどでした。そのため、FDAは施行裁量を行使し、本来、IVDの「製造」に適用される要件の一部を施行していませんでした。一方で、LDTsの状況は1976年以来大きく進化していきています。現在では多くのLDTsは、大量の検査を受け入れる大規模な検査事業者の施設において、高性能で複雑な機器とそのソフトウェアによって行われ、結果が出されています。そして、その結果は、重要な治療方針の決定、一般的な疾患の検査、特定の疾患の発症リスクの予測、がんや心臓病などの重篤な病状の診断に使用されています。このため、FDAは、LDTsがそれ以外のIVDつまりいわゆる製造業者が製造しているIVDと似た大規模に「製造」される検査キットであると考え、施行裁量を行使することに懸念を覚えていました。

今回FDAは、この規制案で、大型検査施設・事業者を含む製造者がIVDの「製造」を行うシステムとしてFD&C法に基づいていることを明確にし、LDTsに使用されていた施行裁量を段階的に廃止することを提案しました。

注目すべき内容

  • FDA規則における「体外診断用医薬品(IVD)」の定義を修正し、IVDをFD&C法の下で「これらの製品の製造者が検査施設である場合を含むシステム」であると改正されます。
  • この改正に伴い、FDAはLDTsに対して施行されていた執行裁量を段階的に廃止し、検査施設で「製造」されたLDTsが他のIVDと同じ規制に基づいて執行する方針を提案しています。ただし、IVDすべてが適用される要件に関わらず規制の対象であるという事実が変更されることではないため、引き続きFDAが適切な裁量権を保持する状況に変更はありません。
  • FDAは段階的廃止方針をより広い範囲とすることを提案しています。具体的には、高度に複雑な検査を実施するためのCLIAの規制要件を満たしCLIA認定を受けた検査施設が、LDTsとして製造・提供するIVDをたとえその医薬品が単一の検査施設内で設計、製造、使用されていないためにFDAの伝統的なLDTsの理解に該当しないとしても、段階的廃止方針を適用することを提案しています。ただし、「サンプル提供者のスクリーニング検査として意図された検査」「緊急事態、潜在的緊急事態、または重大な脅威を意図した検査」「消費者に直接向けられた検査」については、FDAも引き続きLTDsとして執行措置を行うことも考慮しています。特に、COVID-19のような新興ウィルスなどによる病気のアウトブレイクに対するガイダンス草案については、その都度意見を求める予定です。

FDAは、本通知により、LDTsとして提供されるIVDがいわゆる一般的なIVDと同じ規制で施行できるのかについての意見を求めています。さらに、その意見に至る理由の説明、施行裁量の方針が適切である理由の説明、およびそのような方針を支持する関連する証拠も求めています。また、FDAは、特定の患者集団(例えば、メディケアの受益者や都市部以外の住民など)に対して、提案された段階的廃止方針がどのような影響をもたらすのか、またその影響を緩和するための措置についても意見を求めています。

参考情報

食品医薬品局(FDA)、検査施設での体外診断用医薬品(IVD)使用に対する規制の一部を段階的に廃止する提案

食品医薬品局(FDA)とは

保健社会福祉省(Department of Health and Human Services、HHS)の食品医薬品局(Food and Drug Administration、FDA)は、食品や医薬品の規則や基準、ガイドラインを規定し、これら製品の安全性を確認する責任を担っています。具体的には、食品であれば禁止成分が含まれていないか、表示ラベルに栄養成分が正しく記載されているか等を確認しています。規則に反するとリコールの対象となり、また健康リスクがあるとみなされた製品は米国内で販売することができません。FDAの対象としている製品は様々で、食品や医薬品の他にも、放射線を出す商品(電子レンジ、レーザー製品、診断用のX線システム)や、ペットフード、化粧品、タバコなどが含まれています。

臨床検査施設改善法(CLIA)とは

1988年臨床検査施設改善法(Clinical Laboratory Improvement Amendments of 1988、CLIA)は、1988年に米国連邦政府が法律として制定した臨床検査室の精度管理の基準です。米国内の疾病の診断、予防、治療のためにヒト検体を検査するすべての臨床検査施設または検査室が、CLIA認定を受ける必要があります。一方で、CLIAへの登録は、米国食品医薬品局(Food and Drug Administration、FDA)が認める品質水準で、試験実施及びデータ提供ができる検査施設であると評価されたことになります。ただし、雇用関連の薬物検査、法医学的目的(犯罪捜査)のために実施される検査、および患者固有の結果が報告されないヒト検体に対して実施される研究、結果が診断または治療の決定に使用されない調査のための検査など、特定の検査についてはCLIA規制の例外となっています。CLIAプログラムに基づき、疾病対策予防センター(Centers for Disease Control and Prevention、CDC)が、以下のことを施行しています;分析、調査、技術支援の提供、細胞診の基準とガイドラインを含む、技術基準と検査実施ガイドラインの作成、検査室品質改善研究の実施、技能試験実施状況のモニタリング、専門的な情報や教育リソースの開発と配布、臨床検査改善諮問委員会(CLIAC)の運営

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