本ページでは、コロンビアの法形成過程の要点について整理しています。
段階、項目、主体、内容、そして期限があるものについては期限の情報も整理しています。
URLを含む根拠法令や根拠条項の情報は、有償となりますので、関心がある場合には指定のリンクよりお進みください。
※下位法令は代表的な種類のものを取り上げて紹介しています。網羅的な把握についてはお問い合わせください。
【調査・確認時期:2023年上半期】
上位法/法律
<法律案の提出について>
法律案(proyectos de ley)を提出することができるのは、次の者
■ コロンビア共和国議会の議員、政府(該当する部門の大臣)、コロンビア憲法裁判所、最高裁判所、国家評議会、裁判官上級評議会、国家選挙評議会、検察庁長官、会計検査院の長、国内で選出される市町村議会の議員または代議士の30%、選挙人名簿に記載されている人々の5%以上に相当する国民
段落 | 項目 | 主体 | 内容 | 期限 | 根拠法 | 根拠条項 |
1 | 法律案の提出 | 上記主体 事務局 |
■ 法律案が作成されたら、その正本1部と副本2部が上院、および下院の事務局に提出されるか、本会議で公に提出される。 ■ 主題、発案者、およびその他の関心事項に応じて、事務局は番号を割り当て、分類する。 ■ さらに、それぞれの議院の議長は主題に応じて法律案について検討する常任委員会を決め、当該委員会へ法律案を送る。 ■ この時点で重要なのは、法律案を議会官報に掲載して公表するため、事務局が法律案を国立印刷所へも送るという点である。 |
ー | ご関心がある場合はこちらより | |
2 | 調査報告書の作成 | 常任委員会 調査報告者 |
■ 常任委員会は議長から法律案を受け取ったら、一名、または複数名の調査報告者を割り当てる。 ■ 調査報告者は議院から選ばれ、法律案について調査し、報告書を(議長が示す期間内に)提出する責任を担っている。 ■ この報告書は、法律案の適切性、法律案がもたらす可能性がある利点、ならびに法律案に加えることができる改善点について精査したもので、調査報告書と呼ばれる。 ■ また、この報告書では、国にとって良くない法案なので承認してはならないとの意思を表明することもできる。 |
ー | ||
3 | 一回目の討議 | 常任委員会 | ■ 調査報告書が作成されたら、議会官報に送られて公表される。その後、常任委員会は会合を開き、内容を精査し、懸念点などについて討議する。 ■ 調査報告書では法律案について討議を行うことを推奨することができ、その場合には討議が行われる。そうでなければ、調査報告書では法律案を棚上げにすることを提案する。この場合、常任委員会はこの提案について討議する。この提案が受け入れられれば、法律案は棚上げにされる。 ■ 常任委員会のいずれかの委員が求める場合、法律案に関する討議は条項ごとに行い、提案される変更について検討することができる。すなわち、議院は法律案の全体、または個別の条項について修正、改変、追加、または削除を提案することができる。 |
ー | ||
4 | 二回目の討議のための調査報告書の作成 | 常任委員会 | ■ 常任委員会の委員が法律案について十分に検証し、討議したら、投票が行われる。 ■ 投票の結果、承認されれば、委員会の議長が二回目の討議のために一名、または複数名の調査報告者を割り当てる。これらの調査報告者は、最初の調査報告書の調査報告者と同じ者とすることも、異なる者とすることもできる。 ■ 新しい調査報告者は、法律案についてもう一度検証し、いずれかの議院で行われる二回目の討議のための調査報告書を作成する役割を担う。 ■ 一回目の討議と二回目の討議の間に、少なくとも8日の期間を置かなければならない。 |
ー | ||
5 | 本会議での二回目の討議 | 議会 | ■ 二回目の討議のための調査報告書(ponencia)が作成されると、上院または下院の本会議での討議のために送られ、公表される。調査報告書の提出は5日から15日以内に行われなければならない。調査報告者の調整役は本会議で、法律案と調査報告書について説明し、その後で議員と大臣は討議に加わって意見を述べることができる。このプロセスは、常任委員会でのプロセスにとてもよく似ている。 ■ 調査報告者(ponente)が介入した後、法律案の全体、もしくは求めがあればその特定の条項についての討議が開始される。この段階で、法律案を改変することができる。しかし、その改変の結果、法律案が当初のものとは相当に異なるものとなる場合、本会議は改変後の法律案を常任委員会へ新たに送るか決めることができる。 |
ー | ||
6 | 議院間の移動 | 議会 |
■ 手続きを始めた議院の本会議で法律案が承認されたら、当該議院の議長が前歴と必要なすべての文書類を添えて、法律案をもう一方の議院の議長に送る。 ■ 法律案が一方の議院で承認されてから、もう一方の議院での討議が始まるまでに、少なくとも15日の期間が置かれなければならない。 |
ー | ||
7 | 大統領による裁可 | 大統領 | ■ それぞれの議院で二回の討議を通して法律案が承認されると、共和国大統領府(Presidencia de la República)へ送られ、裁可が下される。そして、法律の公布となる。 ■ もし大統領が、法律案について憲法に違反していると判断する場合、もしくは法律案の内容に同意しない場合、政府はこれを法律案の起点となった議院へ戻して再度、検証させることができる。この手続きは、法律案に対する大統領の異議申立として知られる。 |
ー |
下位法令/技術的法規(reglamentos técnicos)
段落 | 項目 | 主体 | 内容 | 期限 | 根拠法 | 根拠条項 |
1 |
技術的法規の基本構想を作成・パブリックコメント |
該当する国家機関 | ■ 該当する国家機関が技術的法規の基本構想を作成する。 ■ 技術的法規の基本構想が完成したら、該当する国家機関のウェブサイト、またはその他の媒体を通してパブリックコメントを募る。募る期間は、15日間とする。 |
15日 | ご関心がある場合はこちらより | |
2 | 事前評価 | 該当する国家機関 | パブリックコメントを募る期間が終了したら、該当する国家機関は技術的法規の基本構想を商業・産業・観光省の規制局へ送り、事前評価を求める。 | |||
3 | 弁護評価 | 該当する国家機関 | 並行して、該当する国家機関は、技術的法規の基本構想を産業・商業監督局に提出し、弁護評価を求める。 | |||
4 | 通知 | 該当する国家機関 |
■ 前の段階が完了したら、該当する国家機関は、窓口機関を経由して世界貿易機関(WTO)、アンデス共同体(CAN)、ならびにコロンビアが貿易協定を締結している国々に通知するよう、商業・産業・観光省に要請するものとする。 ■ この国際的な通知の期間を60日とする。 |
60日 | ||
5 | 技術的法規を官報に掲載・公布 | 該当する国家機関 | この国際的な通知を行う期間が終了したら、該当する国家機関は技術的法規を公布する手続きに入り、官報にこれを掲載することを要請し、国際的な通知を行う窓口機関に技術的法規が発効する日を通知する。 |
調査相談はこちら
概要調査、詳細調査、比較調査、個別の和訳、定期報告調査、年間コンサルなど
様々な調査に柔軟に対応可能でございます。
- ●●の詳細調査/定期報告調査
- ●●の他国(複数)における規制状況調査
- 細かな質問への適宜対応が可能な年間相談サービス
- 世界複数ヵ国における●●の比較調査 など
無料相談フォーム
無料メールマガジンの申込み|
希望の情報分野を選択可能
登録はこちらからメールアドレスを入力してお申込みください。
「登録」クリック後、購読したいメールマガジンの種類を選択いただけます。
★配信頻度|各メルマガについて月に1~2回
(不定期)
メルマガ|全般(全分野)
当社で扱う情報分野全般の注目規制動向の情報にご関心がある方はこちら。
メルマガ|化学物質
化学物質分野の注目規制動向の情報にご関心がある方はこちら。一般・工業用化学品や軍事用途の化学品、食品添加物や農薬、医薬品などが対象です。
メルマガ|環境
環境分野の注目規制動向の情報にご関心がある方はこちら。大気・水・土壌汚染のほか、地球温暖化やオゾン層破壊、騒音・振動・悪臭などに対する規制が対象です。
メルマガ|先端技術
先端技術分野の注目規制動向の情報にご関心がある方はこちら。当社で言う先端技術分野とは、人工知能(AI)、仮想・拡張現実(VR・AR)、自動運転、エコカー、デジタルトランスフォーメーション(DX)などをいいます。
メルマガ|新領域
新領域分野の注目規制動向の情報にご関心がある方はこちら。当社でいう新領域分野とは、宇宙、海底・深海底、大深度地下などをいいます。