米国|NHTSA、連邦自動車安全基準(FMVSS)の自動運転システム搭載車(AV)に関する規則制定に着手することを発表
自動運転技術の最新情報を取り込んで、FMVSSの規則が改正される予定
2025年09月04日、米運輸省道路交通安全局(NHTSA)は、連邦自動車安全基準(FMVSS)が最新の自動運転車技術を考慮していないことから、自動運転システム搭載車(AV)に関するFMVSSを適切に改正するための3つの規則作りに着手することを、独自のホームページで発表しました。
この規則作りは、「連邦政府の春期統一規制・規制緩和措置計画(federal Spring Unified Agenda of Regulatory and Deregulatory Actions)」の一環として、例えばFMVSS No.102「トランスミッションシフトポジションシーケンス、スターターインターロック、トランスミッションブレーキ効果」などについて行われる予定です。自動車の製造、流通、販売に関わる事業体は注意が必要です。
連邦自動車安全基準(FMVSS)とは
米国では、連邦自動車安全基準(Federal Motor Vehicle Safety Standard、FMVSS)によって、自動車の設計、構造、性能、耐久性の要件、および自動車の安全に関わる各設備、システム、および設計機能を規制しています。FMVSSは、車両規制調和世界フォーラムによって設計された国連規則のいわゆる米国版となっています。
1966年の国家交通・自動車安全法(National Traffic and Motor Vehicle Safety Act)の法定認可に従って、米国運輸省(U.S. Department of Transportation、DOT)の道路交通安全局(National Highway Traffic Safety Administration、NHTSA)によって成文化され施行されています。FMVSSの要件は定期的に更新され、一般的に年々厳しくなることが特徴です。
「連邦政府の春期統一規制・規制緩和措置計画」とは
春期統一規制・規制緩和措置計画(federal Spring Unified Agenda of Regulatory and Deregulatory Actions)
現在、米国の情報規制問題室(Office of Information and Regulatory Affairs、OIRA)では、DOTによる2025年春期の規則制定予定が公開されています。この中にはDOTのNHTSAによる、FMVSSに関する規則制定の予定が、2025年10月の段階で14件含まれています。
FMVSSの規則制定着手の背景
2025年06月13日、NHTSAは、「自動運転システム搭載車(Automated Vehicle、AV)フレームワーク」の一環として、FMVSS:パート555「免除プロセス」を合理化する計画を発表しました。この免除プロセスへの合理化により、従来の運転者が操作するステアリングホイール、ブレーキやバックミラーを持たない車両などFMVSSへ完全に準拠していないAVを、自動車製造者は年間2,500台まで販売できるようになります。この合理化により、従来何年もかかるNHTSAへのAV車の申請プロセスが改善される予定で、米国での自動運転車の開発がさらに加速することを目的としています。
改正される予定の規則
NHTSAのAVに関する規則制定は以下3つの原則に従うことになっています。
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- 公道で走行するAVによる運転の安全性を優先する
- 不必要な規制障壁を取り除くことで、新規開発を促進する
- 米国の国民の移動における安全性を向上させるため、AVの商業展開を可能にする
2025年09月04日、上記の原則に従い、「連邦政府の春期統一規制・規制緩和措置計画(federal Spring Unified Agenda of Regulatory and Deregulatory Actions)」の一環として、NHTSAはAVのためのFMVSSの規則制定に着手することを発表しました。
具体的には、以下の自動運転システム(ADS)を搭載し、運転者の手動制御を持たない車両の基準を改正する予定です。
- FMVSS No.102「トランスミッションシフトポジションシーケンス、スターターインターロック、トランスミッションブレーキ効果」
- FMVSS No.103「フロントガラスの霜取りおよび曇り取りシステム」
- FMVSS No.104「フロントガラスのワイピングおよび洗浄システム」
- FMVSS No.108「ランプ、反射装置、および関連装置」
2025年06月に行った免除プロセスの改善予定発表と同様、新型AVの開発や販売を促進する内容となっており、米国において自動車の製造に関わる事業体は、今後の規則改正の内容に注意が必要です。
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