20医薬品目内容の改正、9医薬品目の追加をしたもの

2023年07月06日、タイ国家医薬品システム委員会は「国家医薬品システム委員会告示　仏暦2565年（西暦2022年）国家必須医薬品リスト（第3号）」を官報公布し、20の医薬品目の改正と9の医薬品目の追加を公表しました。この告示は官報公示日の30日後より施行となっています。

国家必須医薬品リストとは

今回の告示の元になる「タイ国必須医薬品リスト」は主な疾患の治療及び予防に必要な医薬品が掲載されているもので、下記5つのカテゴリーに分類されています。

ア ก 診療所で最も頻繁に用いられる、第1選択薬。
イ ข 上記アの薬が使用できない場合、もしくは効果が見られなかった場合に診療所で用いられる第2選択代替薬。
ウ ค 経験値の高い医師により投薬が必要だと判断された特定の疾患に処方される薬。
エ ง 危険性も高いが、効果が期待できる薬。経験値の高い専門医師の厳しい監督下での処方が義務づけられている。
オ จ HIVや結核、血友病対策等、特定の疾病に処方される医薬品で、下記2種類がある。
　オ จ（1）各政府機関等のプロジェクトに使用されるもの
　オ จ（2）熟練専門医師による処方が義務付けられている高リスクかつ高価な医薬品

国家必須医薬品リスト

今回発出された第3号により第1、第2号の内容が改正されされています。

「国家医薬品システム委員会告示　仏暦2565年（西暦2022年）国家必須医薬品リスト（第3号）」2022年07月06日官報公布（2023年06月06日発出）

「国家医薬品システム委員会告示　仏暦2565年（西暦2022年）国家必須医薬品リスト」2022年08年05日官報公布　（2022年06月16日発出）

「国家医薬品システム委員会告示　仏暦2565年（西暦2022年）国家必須医薬品リスト（第2号）」2022年11月25日官報公布（2022年11月08日発出）

改正された医薬品品目

今回公表された改正、追加となる医薬品は以下の通りです。使用条件等詳細に関しては告示内容をご確認ください。
また、巻末添付として下記が付属されています。

■「オ จ（2）熟練専門医師による処方が義務付けられている高リスクかつ高価な医薬品」の管理指針
　・基本治療薬で治療できないクローン病に対するインフリキシマブ使用のガイドライン
　・基本治療薬で治療できない小児潰瘍性大腸炎に対するインフリキシマブ使用のガイドライン　
　・アムホテリシンBに反応しない、もしくは使用できない侵襲性ムコール症に対するポサコナゾール使用のガイドライン
　・甲状腺刺激ホルモン分泌下垂体腺腫に対する徐放性オクトレオチド使用のガイドライン
　・難治性視神経脊髄炎スペクトラム障害に対するリツキシマブ使用のガイドライン

■西暦2015年　視神経脊髄炎スペクトラム障害 (IPND) の国際コンセンサス診断基準