| 法令の情報時期:2026年06月 確認 | ページ作成時期:2026年06月 |
目的
本規則の主な目的は以下のとおりである。
■ 有害物質規制法(TSCA)第13条に基づき、化学物質、混合物又は成形品の輸入に係る要件及び制限を定めること(サブパートB)。
■ TSCA第12条(b)に基づき、TSCAに基づく特定の措置の対象となった化学物質又は混合物の輸出通知の手続を定めること(サブパートD)。
概要
本規則は、環境保護庁(EPA)がTSCA第13条(輸入適合)及び第12条(b)(輸出通知)を実施するための規定である。
TSCAは、輸入されたものであるか国内で製造されたものであるかを問わず、化学物質に関連する不当なリスクから健康及び環境を保護することを意図している。TSCA上、「輸入」は「製造」の定義に含まれるため、輸入者は国内製造者と同様に、輸入する化学物質がTSCAに適合していることを確保する責任を負う。このため輸入者は、輸入時に、輸入する化学物質がTSCAに適合している旨の適合証明(Certification)を、署名の上、輸入関係書類に記載しなければならない(§ 707.20(b)(1)・(c)(1))。
また、TSCA第4条、第5条、第6条又は第7条に基づく措置の対象となった化学物質を輸出する場合は、事業者は事前にEPAへ通知しなければならない(§ 707.60(a))。EPAは事業者から通知を受領後、輸入国政府に対して規制措置の概要等を通知する(§ 707.70)。
本規則は1980年12月に制定され、その後必要な改正が行われている。
適用除外(対象外・猶予・免除等)
本規則には、規則全体からの適用除外や免除を規定する内容はない。
事業者が注意すべき内容
| 本法令が定める事業者に係わる主な要件は次の通りとなります。本項は網羅的なものではないため、詳細や罰則については、個別調査にて承ります。 ご関心がございましたら、お気軽にお問い合わせください。 |
事業者は以下の要件を遵守する必要がある。
(1)化学物質の輸入適合証明
■ 輸入者は、TSCAの対象となる化学物質を輸入する際は、以下の適合証明に署名し、輸入書類又は請求書に記載しなければならない。
「私は、本貨物に含まれるすべての化学物質が、TSCAに基づくすべての適用規則又は命令に適合しており、TSCA又はTSCAに基づく適用規則又は命令に違反して化学物質を輸入に供していないことを証明する。」(§ 707.20(b)(2)(i)・(c)(1)(i))。
■ TSCAの対象外である物質(農薬等)を輸入する場合も、TSCAへの適合が不要である旨の証明が必要である(§ 707.20(b)(2)(ii))。
■ EPAは、適合証明が通常は輸入者の実際の知識に基づいて行われることを想定している。ただし、成分が不明な場合には、事業者は取引の相手方(海外の製造元等)に問い合わせることにより、成分を特定することを試みるべきであるとされている。貨物が最終的にTSCA違反と判断された場合であっても、適合性を確認するための「誠実な努力」が事業者の保有する文書により証明される場合は、TSCA第16条に基づく民事罰が減免される可能性がある(§ 707.20(c)(1)(iii))。
■ 税関は、適合証明が適切に提出されるまで、税関は当該貨物の輸入を認めない。また、貨物又はその輸入がTSCA又はこれに基づく規則・命令に違反していると信じる合理的な根拠がある場合には、当該貨物を留置する。違反貨物は、所定の期間内に適合させるか、輸出、廃棄又は放棄しなければならない(§ 707.20(c)(2)(i))。
(2)輸出通知の義務
■ 以下のいずれかの措置の対象となった化学物質又は混合物を輸出(又は輸出を意図する)者は、EPAに輸出通知を行わなければならない(§ 707.60(a))。
- TSCA第4条又は第5条(b)に基づくデータが要求されている。
- TSCA第5条に基づく命令が発せられている。
- TSCA第5条又は第6条に基づく規則が提案又は公布されている。
- TSCA第5条又は第7条に基づく訴訟が係属している、又は救済が与えられている。
■ 以下のものは、輸出通知義務から除外される。
- 成形品(Articles):PCB(ポリ塩化ビフェニル)を含む成形品を除き、個別の規制で特に要求されない限り、輸出通知は不要である(§ 707.60(b))。
- 低濃度含有(De minimis):
・重量又は体積比で1%未満の濃度で含まれる物質(後述の発がん性物質及びPBCの場合を除く)(§ 707.60(c)(1))。
・既知又は潜在的なヒト発がん性物質として特定された物質が、重量又は体積比で0.1%未満の濃度で含まれる場合(§ 707.60(c)(2))。
- 低濃度PCB:重量又は体積比で50 ppm以下の濃度のPCB(§ 707.60(c)(3))。
- 報告義務の終了:Part 766に基づきEPAに提出された試験データに陽性結果が認められなかった場合は、当該製造プロセスで製造された対象化学物質に係る輸出通知義務は終了する(§ 707.72(a)(1))。
■ 通知は、輸出の意図を形成した日から7日以内、又は実際の輸出日のうちいずれか早い日までに行う必要がある(§ 707.65(a)(2))。
■ 通知は、EPAの電子システム「CDX(Central Data Exchange)」を通じて提出しなければならない(§ 707.65(c))。
■ 通知には、以下の情報を含める必要がある(§ 707.67)。
- 物質名(TSCAインベントリ名等)
- 輸出者の氏名及び住所
- 輸入国名
- 輸出日又は輸出予定日
- EPAが措置を講じたTSCAの条項(第4条、第5条、第6条又は第7条)
■ 提出情報について機密保持を主張する場合は、提出時に「機密企業情報(CBI)」等の表示により、該当する情報を明確に識別しなければならない。ただし、機密保持を主張しても、輸入国政府に送付される特定の規制概要等の情報については、輸入国政府への通知に含まれる。この例外を除き、EPAは、TSCA及び40 CFR Part 2に基づき認められる範囲内で、かつ、これらに定める手続に従ってのみ、当該機密情報を開示する(§ 707.75)。
■ EPAは事業者からの通知を受領後、5営業日以内に輸入国政府(駐米大使等)に対して通知を行う(§ 707.70(a)・(c))。この通知には米国内の規制措置の概要等が含まれ、輸入国政府による化学物質管理の参考情報として提供されるため、輸入国における規制や輸入管理の見直しに影響を及ぼす可能性がある(§ 707.70(b))。
注目定義
<対象者>
■ 「輸出者」(importer)
| 「輸出者」とは、輸出取引における主たる利害関係者として、化学物質又は混合物を米国の関税地域外の仕向地へ送ることを決定し、管理する権限及び責任を有する者をいう。 |
目次
パート707 化学物質の輸入及び輸出
サブパートA [留保]
サブパートB-一般的な輸入要件及び制限
§ 707.20 化学物質の輸入方針
サブパートC [留保]
サブパートD-有害物質規制法第12条(b)に基づく輸出通知
§ 707.60 適用範囲及び遵守
§ 707.63 定義
§ 707.65 EPAへの提出
§ 707.67 通知の内容
§ 707.70 EPAによる外国政府への通知
§ 707.72 報告義務の終了
§ 707.75 機密保持
基礎情報
| 法令(現地語) | |
| 法令(日本語) | 化学物質の輸入及び輸出に関する規則 |
| 公布日 | 1980年12月16日 |
| 所管当局 | 環境保護庁 |
作成者